佐々木秀典の発言 (法務委員会)

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○佐々木(秀)委員 民主党の佐々木秀典です。
 提案者の皆さん、ここまで御努力いただいたことに心から敬意を表します。
 考えてみますと、今夫婦が婚姻に際してどういう氏を選択するかということがこうして議論になったということには大変大きな意味があると思っております。しかも、きょうは自民党の太田委員が冒頭質問をされまして、さまざまな問題を提起されましたけれども、しかし自民党の皆さんとしても全面的にこれに反対をしているふうでもなさそうだし、先ほど御紹介がありましたように、自民党の中でもさまざまな意見があるけれども、大体三分されているというふうなお話もある。そしてまた、太田委員によれば、通称名で何とかこれをやっていけないかというような折衷的なお考えもあるということで、こういうことを含めて、夫婦の別姓、選択的ではありますけれども、ここまで大きな問題になり、今実現に近づいているということに私は画期的な意義を覚えます。
 と申しますのも、実は、民法は七百五十条で、現在の民法ですけれども、婚姻に際して、「夫婦は、」「夫又は妻の氏を称する。」こういうことになっている。同時に、離婚のときについて、その後どうするかということになりますと、これは七百六十七条の一項、二項がございます。七百六十七条の一項は、「婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、一協議上の離婚によって婚姻前の氏に復する。」かつてはこの条項しかなかったのですね。
 だから、これは今の話とちょっと違うかもしれないけれども、例えば結婚して夫の氏を称するようになった奥さんが職業を持ち、あるいは社会的な活動を今度は結婚後の夫の姓でずっとお続けになってきた。ところが、離婚をするということになった場合に、これは「婚姻前の氏に復する。」というのですから、もとの結婚前の御自分の姓に戻るということになると、婚姻後にやったその社会的な活動だとかあるいは職業に関連することが、今度は名前を変えられる、名字を変えられることによって、これまた不都合が生じるということになるわけであったわけです。
 そこで、これについては、これも相当以前にさまざまな議論がありました。特に、私が知る限りですけれども、弁護士としても先輩で、かつて社会党の参議院議員でありました佐々木静子先生、これは結婚によって佐々木という姓になった、旧姓はちょっと存じ上げないのですけれども。この佐々木静子先生が、離婚をしてもなお佐々木という姓で私は活動したい、それだけ佐々木という名字が定着してしまったということをおっしゃって、そしてこの条項についての改正を非常に強力に推進されて、そうした御努力が実って、七百六十七条に二項がつけ加わりまして、「前項の規定によって婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から三箇月以内に戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、離婚の際に称していた氏を称することができる。」だから、必ず復氏しなくてもいい、もとの氏に戻らなくてもいいのだ、こういうことになったのですね。これも一つの大きな進歩だったと私は思うのです。
 これが昭和五十一年ですから、それからもう既に二十数年を経て、さらに、今度は結婚の際にこうして姓を選択できるという議論がなされ、ここで実現に近づいているということは、これから見たら、隔世の感があるなということをつくづく私は思い知るわけです。
 そこで、幾つか提案者にお尋ねをしたいと思います。
 一つは、中身に入りますけれども、民法の七百五十四条という法があります。これは夫婦間の契約取り消しについて、夫婦間の契約というのはいつでも取り消すことができるのだ、こういう条文。そして今回の改正では、これを全面的に削除する、こういうような御提案になっておりますけれども、この意味合いと、それからこういうことになった場合に、今までこの条文があったこととの絡みでいろいろな問題が起きてこないか、こういうことについてちょっとお尋ねをしたいと思います。

発言情報

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発言者: 佐々木秀典

speaker_id: 26980

日付: 1997-06-11

院: 衆議院

会議名: 法務委員会