太田昭宏の発言 (予算委員会)
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○太田(昭)委員 私が、大蔵大臣、ずっと申し上げてきたのは、こうした中小企業あるいは庶民の生活、結局消費者心理を冷やして、個人消費を暗転させて、やっと上向きになった景気というような認識をされていると思いますがその足を引っ張ってしまうというようなことが現在行われている。景気を失速させてしまえば、株価は下がって、金融問題、不良債権処理が難しくなって、一切の計画が破綻するわけですね。
そのためにも、今政府で大事なのは、先ほど国債発行とかいうことはできないという、それは当然です。今一番大事なのは、歳出削減ということです。増税を強いる予算を無修正で通すことではなくて、歳出削減に今踏み込む。規制緩和や経済構造改革に踏み込んでいるという政府のリーダーシップといいますか姿勢を示す。そして、景気の効率的な刺激策を残しつつ、政府が支出にメスを入れる、そうしたメッセージを国民に送れば国民は安心をするということの中で景気が普通の基調に乗っていく。ここの構造とか流れをぜひとも理解をしていただきたい。そういう意味で、消費を健全化するためにも、二兆円以上の歳出削減、そして特別減税の継続というものが私はぜひとも大事だということを主張させていただきたいと思います。
次に、話は変わりまして、耐震の問題に移らせていただきます。
ちょうど阪神大震災から二年が経過をしまして、それで神戸をどうするかということについては、大変御苦労されてここまで来たと思いますが、じゃ全国は一体どうなっているか。その阪神大震災の教訓というものがどういうふうに全国のものに影響を与え、体制がとられているかということを私調べてみますと、それは教訓と言えば、一番大事なのは耐震補強ということだと思いますが、それが、耐震補強というのは非常にお寒い状況であるし、耐震診断は行われていない。法律はつくったけれども、それが活用されていない。
そういうような状況で、ちょっと考えてみても、一人一人の職場なら職場、例えば国会は大丈夫なのか、議員会館は大丈夫なのか、建設省なら建設省の建物は、本当に阪神大震災級の地震が来たときに大丈夫なのかということをお考えになったことがあるのかどうか知らないけれども、明確に自信があって答弁できるという方は私は少ないと思います。同じことが全国みんな起きていまして、果たして阪神大震災の教訓というものがあるかどうかということで、調べてみますと私は大変心配になりまして、きょうはあえて質問させていただきたいということになったわけでございます。
耐震補強ということを考えると、今までは関東大震災、これはプレート理論からくるもので、ちょうどこの東京にかかった地震の加速度は大体三百ガルから四百ガルと言われて、それを基準にしてこれまで耐震基準というものがつくられてきまして、二百ガル相当のものが来ても大丈夫だということで、〇・二という水平の力をかける。質量がMとしますと、重力加速度がかかりますから、Mgという力がかかっていて、物には重みがあるわけなんですが、それが関東大震災級のものということで、横に〇・二かけるという、〇・二gという弾性設計でこれまで行われてきたということだと思うのですが、これがもう通用しないというようなことで、今回は、阪神大震災では、何と二百ガルどころか八百十八ガル。そしてその八百十八ガルを入れたところ、建物によっていろいろ固有振動数とか違うのですけれども、二gまでかかっているというようなことがありまして、これは、物事の基準となる耐震の設計震度というものをどのようにしていくかという変更が当然あるわけで、そこで土木学会等では、これについて、弾性設計から塑性域の設計ということの大きな変更の中から、レベル一とレベル二という両方兼ね備えた物の考え方にしていきなさい、こういうような方針が出ているわけなんですが、これがなかなか統一されていないということに私は大変危惧を持っているわけなんです。
このレベル一、レベル二の概念、その弾塑性設計、非線型振動論、こういうものについて、この建設省の基本的な考えというものを示していただきたいと思います。