稲川照芳の発言 (科学技術特別委員会)

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○説明員(稲川照芳君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のように、インド、パキスタン、北朝鮮は署名をいまだやっておりません。
 その理由といたしましては、インドは条約交渉の過程におきましても、時間的枠組みを付した核廃絶ということが明確に条約に規定されない限り条約に加入しないとか、あるいは自分の国が反対しているにもかかわらず、インドの批准が条約の発効の要件となっているということは主権の侵害であるというような理由によって、CTBTには署名しないとの立場を九六年六月の段階から明らかにしておりまして、八月の軍縮会議におけるいわゆるコンセンサスで採択されることに対して反対した経緯がございます。このインドの考え方は、基本的には現在も変わっていないというふうに理解しております。
 パキスタンはCTBTそのものについては支持しておりまして、現に九六年九月の国連総会におきましてこの条約が採択されましたときには賛成しております。しかし、安全保障上の観点から、インドが署名しない限り自国も署名しないということで、いまだ署名しておりません。
 それから、北朝鮮に関しましてはこれまでのところCTBTについての考え方を明らかにしておりません。
 こういうような状況で、CTBTの発効のためには、ただいま先生がおっしゃいましたようにインド、パキスタンなどの条約十四条一に特定された四十四カ国がすべて批准書を寄託しなければ発効しないということになっておりますが、現時点で発効の見通しは具体的に立っていない、申し上げることはできない段階でございます。
 我が国といたしましては、これらの国に対して、やはりより多くの国がCTBTを批准することにより核実験禁止に対する国際社会の総意というものを示していくこと、現在のところ百四十四カ国が署名しており、批准国が二カ国というふうに承知しておりますけれども、この数が大きくなって国際的な総意を形成していくこと、それから多数国間のいろんなフォーラムがございますけれども、例えばASEANのリージョナルフォーラムというような機会を設けまして、特にインド等との間で対話を重ねて信頼醸成を進めていきたいと思っておりますし、他方、二国間のいろんな対話の形がございますので、そういう機会に署名、批准ということを働きかけていきたいと思っております。
 我が国といたしましては、先生御指摘のようにCTBTというのは極めて大事な条約でございまして、これが一刻も早く発効するように努力してまいりたいと思っております。

発言情報

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発言者: 稲川照芳

speaker_id: 15335

日付: 1997-06-06

院: 参議院

会議名: 科学技術特別委員会