橋本龍太郎の発言 (環境特別委員会)
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○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、私自身の著書に触れられましたので、それに触れながら反省を含めて申し上げますと、環境庁を設立する時点で一番全員に欠落をしておりましたのは、実は廃棄物という問題を環境問題としてとらえるという視点でありました。
大変恥ずかしい話でありますけれども、当時の厚生省の公害部の課長さんの中二人、その二人だけが、環境庁をつくるなら廃棄物の問題を取り入れるべきだという議論をいたしましたが、その上司をも含め国会の我々も、ごみはごみじゃないかということで全く実は環境という視点にこれを組み込んでおらなかった。それが先ほど御指摘をいただきました、その焼却から生ずるダイオキシンといった問題に今つながっている、私自身そのような思いもございます。
まさに環境問題というのは、これは日本だけではありません、二十一世紀に向けて人類共通の課題でありますし、しかも我々が解決しなきゃならない課題であります。加えて、持続可能な開発というものを目指さなければならないという意味でも極めて大きな問題を有しております。
私は、今、議員が整理をされました今後の環境行政の三つの視点という分類に決して異論を唱えるものではありません。ただ、その上で申し上げたいこと、それは、一昨年我が国自身がAPECの議長国としてAPECを主催し、また非公式首脳会議を主催いたしましたときに、二十一世紀におけるアジア太平洋地域の制約要因として私どもが提起をいたしました問題は、爆発的な人口の急増とそれに伴う食糧及びエネルギーの非常な消費の拡大であり、それが環境にもたらす影響という視点でありました。これには相当議論がありましたけれども、議長国としての日本は最終的に合意を取りつけることに成功いたしました。そして、今既にこうした分野からのAPECの中における検討作業はスタートをいたしております。
そうしたことを考えますとき、私どもは余り細かい類型から環境行政を組み立てるよりも、むしろ持続可能な社会というものを維持するために我々が注意すべき点ほどこか、現時点において気づかない問題が発生したときにも、環境庁あるいはそれにかわります新たな組織というものがワークし得るような、それだけの弾力性を持ったものをつくるべきではなかろうか。
二十六年前に環境庁の設計図をかきました当時の責任者の一人として、余りに起きておりました公害という現象に限定して対策を考え、環境庁を設計いたしましたその当時の考え方の浅さを今恥ずかしく思っております。