環境特別委員会

1997-06-06 参議院 全215発言

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会議録情報#0
平成九年六月六日(金曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     加藤 修一君     高野 博師君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 四郎君
    理 事
                狩野  安君
                成瀬 守重君
                山下 栄一君
                大渕 絹子君
    委 員
                景山俊太郎君
                河本 英典君
                小山 孝雄君
                谷川 秀善君
                馳   浩君
                平田 耕一君
                山本 一太君
                足立 良平君
                高野 博師君
                寺澤 芳男君
                長谷川 清君
                小川 勝也君
                竹村 泰子君
                有働 正治君
                末広真樹子君
   国務大臣
       内閣総理大臣   橋本龍太郎君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  石井 道子君
   政府委員
       内閣法制局第二
       部長       宮崎 礼壹君
       経済企画庁国民
       生活局長     井出 亜矢君
       環境庁長官官房
       長        岡田 康彦君
       環境庁企画調整
       局長       田中 健次君
       環境庁企画調整
       局地球環境部長  浜中 裕徳君
       環境庁自然保護
       局長       澤村  宏君
       環境庁大気保全
       局長       野村  瞭君
       環境庁水質保全
       局長       渡辺 好明君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     朝海 和夫君
       厚生省生活衛生
       局長       小野 昭雄君
       厚生省児童家庭
       局長       横田 吉男君
       農林水産大臣官
       房審議官     小畑 勝裕君
       農林水産省構造
       改善局長     山本  徹君
       建設省住宅局長  小川 忠男君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        林 五津夫君
   説明員
       厚生大臣官房審
       議官       伊藤 雅治君
       厚生省生活衛生
       局企画課生活化
       学安全対策室長  内田 康策君
       厚生省生活衛生
       局水道環境部長  坂本 弘道君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○環境影響評価法案(内閣提出、衆議院送付)
○公害及び環境保全対策樹立に関する調査
 (飯能中央病院問題等に関する件)
    ―――――――――――――
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渡辺四郎#1
○委員長(渡辺四郎君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨五日、加藤修一君が委員を辞任され、その補欠として高野博師君が選任されました。
    ―――――――――――――
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渡辺四郎#2
○委員長(渡辺四郎君) 環境影響評価法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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景山俊太郎#3
○景山俊太郎君 総理、御苦労さまでございます。自由民主党の景山俊太郎でございます。
 今回提案されました環境影響評価法案は、環境行政のビッグバンになることをまず期待いたしておるところであります。
 さて、総理は今月二十日からデンバーのサミットに御出席されて、そのサミットでは環境問題がテーマになると聞いております。それに続きまして、国連環境特別総会で総理みずから演説をされるとも聞いておるところでございます。我が国は世界経済の一割以上を占めている立場を自覚して、地球環境問題に対して積極的な提言を行い、また、国際的な責務を果たしていかなくてはいけないと思います。この二つの会議で地球環境問題に対する我が国の姿勢をはっきりと示していただきたいと思います。
 一方、平成八年度の環境白書が先般発表されましたが、これまでの地球温暖化防止対策が不十分であることを初めて認められたと報道されております。国際会議である十二月の地球温暖化防止京都会議を成功させるためにも、ぜひとも取り組んでいかなくてはならない課題であろうと思います。
 そこで、地球環境問題について非常に識見のございます総理に二点だけ伺いたいと思います。
 まず一点は、このサミットと国連での会議においてどのような提言をされるかということであります。もう一点につきましては、国内の地球温暖化防止対策に今後どのようにお取り組みになるか、この二点についてまずお伺いをしたいと思います。
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橋本龍太郎#4
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、この二つの会議の中で、何といいましても十二月に開かれます京都での気候変動枠組み条約締結国会議、これが成功裏に終結をいたしますように、そのためには各国がそれぞれに自分の国としての努力を積み重ねながら、総体として、それが公平であり、かつ実行可能な内容のものとしてまとまりますように、そのいわば第一段階の場としてこの二つの会議に臨みたいと思います。
 同時に、もう一つの問題点として、特に森林の問題が他の国からも恐らく提起をされるでありましょう。これはまさに、二酸化炭素の吸収源として地球温暖化防止等にとりましても非常に大きな役割を果たすことでありますし、森林の保護あるいは植林の必要性、こうした問題についての国際協力がいかに大切かといったことを特に私はそれぞれの機会において発言をしていきたいと思っております。
 同時に、それにいたしましても、我が国の中で地球温暖化防止というものを真剣に考えました場合に、我々の将来にわたるエネルギー政策というものをまず考えなければなりません。そして、これは安全というものが大前提になるわけでありますけれども、原子力の着実な推進なども含めまして、新たなエネルギー源、化石燃料に頼らないエネルギーというものがどこまで我々の手として実行の上に移していけるのか、こうした努力を当然のことながら進めてまいりたいと存じます。また、そうした努力が京都会議を成功させるためにも欠くことのできない我々としての責務であろうと存じます。
 同時に、その実効のある取り組みが行われるかどうか、これは国民各界各層の御協力がどれだけいただけるかにかかっております。過去二回のオイルショックの中で、むしろ我が国の産業界を中心として省エネルギーというものについては相当の努力を傾けてまいりました。むしろこれから先、例えば一般家庭、個々人の暮らしに至るまでそうした観点での努力がいかに積み重ねられるか、こうしたものが二酸化炭素の排出量を具体的に減らしていく上で極めて大きい。そうしたことを考えますと、環境庁にも依頼をし、今広報活動を続けてもらっておりますが、一般国民の中にいかにこうした問題についての関心をお持ちをいただき、協力を願えるか、こうしたことを中心に考えてまいりたい、そのように思っております。
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景山俊太郎#5
○景山俊太郎君 私は持ち時間は五分ですので、いま一つだけ質問させていただきます。(「終わりですよ」と呼ぶ者あり)終わりですか。
 それでは橋本総理、京都会議、頑張っていただきますように、またサミットでも大いに頑張っていただきますように、心から期待をいたしております。
 ありがとうございました。
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山下栄一#6
○山下栄一君 平成会の山下でございます。
 私はダイオキシンの問題につきまして、ダイオキシンの環境影響につきまして総理に御質問したいと思っております。これは、私は非常に緊急の事態を迎えていると、したがって対策をもう早急に講じなければ大変なことになるという、そういう認識のもとに総理に御質問したいわけでございます。
 ダイオキシンは史上最大の毒物とも言われておるわけでございまして、日本はこの焼却量の大変な多さから先進国でも最もダイオキシンの汚染の進んだ地域、国ではないかと、このようにも指摘されておるわけでございます。
 ところが、今回のアセス法案では、ダイオキシンの排出源となっておりますそれらの中間処理焼却施設、これが事業対象になっておりません。地方自治体は国がダイオキシンの基準をつくらないから規制のしようがないと、このように言っておるわけでございまして、ところがダイオキシンは遺伝子にも影響を与えると。この有害化学物質への政府の取り組みが西欧の先進諸国と比べて極めて生ぬるいと、このように思うわけでございます。現時点においても法令の規制措置は全くない、ガイドライン等の行政指導的なものはあるかもわかりませんけれども、そういう状態になっておるということは大変な事態であると、このように思うわけでございますけれども、国の対応が極めておくれておるということにつきまして、総理の御認識をお伺いしたいと、このように思います。
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橋本龍太郎#7
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、基本的にこの問題は、我が国の廃棄物行政の持つ一つの問題点を示すとともに、他国に比して非常に多くの焼却を必要とする廃棄物を排出している国民一人一人にもこの点についての自覚を願わなければならない問題だと思っております。
 現在、例えばこの東京都において排出されます廃棄物、産業廃棄物は除きましても、東京都内で処理し切れない状況にあることは御承知のとおりであります。また、埋め立て等によって処理できる量にも限界が既に生じております。そうなりますと、どうしても我々はその廃棄物の処理を焼却という手法に頼らなければなりません。今、そうした問題点は承知をいたしながらも、なおふえ続ける廃棄物に対して必死の努力を傾けている状況の中で、今後、国会におかれましても、私は廃棄物そのものをいかにすれば減少させることができるのかという一つの視点をぜひ御論議の中に加えていただきたいと考えております。
 その上で、我々はこのダイオキシンの問題というものは、まさに議員からも御指摘がありましたように、遺伝子レベルまでを含めた極めて将来にわたる国民に健康上の危険を及ぼす問題と、そうとらえております。主な発生源が廃棄物処理施設と推定されております状況の中で、我々として今後ともに一生懸命に努力をいたしてまいりますけれども、御承知のように廃棄物行政というものが直接国の手を離れておる部分を持っておりますだけに、実行上問題点があることも議員が御指摘のとおりであり、こうした点についても環境庁ばかりではなく、厚生省あるいは産業廃棄物をそれぞれ所管いたします各省庁を含めて努力をしてまいりたい、そのように考えております。
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山下栄一#8
○山下栄一君 政府全体として早急に取り組んでいただきたいことにつきましてはまた後から質問させていただきますが、その前に埼玉県所沢市の状況でございますけれども、この所沢市には環境庁の国立環境研究所附属の環境研修センターがあるわけです。非常に所沢というのは環境のすぐれた地域であると、このように宣伝されてきたわけでございますが、ところがその所沢市が現在最もこのダイオキシン問題の象徴的な場所になっておると。住民からの非常に深刻な不安、ダイオキシン汚染に関する健康被害も含めまして訴えがあるわけでございます。
 それで、例えばお母さんの母乳からダイオキシンが検出されていると。その所沢周辺、くぬぎ山周辺のところの子供さんが生まれたばかりのお母さんの十人調べると十人ともダイオキシンが検出されておるという、そういう研究もあるわけでございます。近くに小学校とか幼稚園もたくさんあるわけですけれども、聞くところによると、六キロ範囲内に百校近くの幼稚園を含めた学校施設があると。そういう不安から、子供を抱えている御両親はこういうところでは子供を育てられないということで引っ越しをされている、言いかえれば子供が疎開していると。
 また、狭山茶とかその他の農産物の地域でもございますので、風評被害まである。地価が下がって家を売りたくても売れない、そんな報告もございまして、私はこれは放射能汚染で大変有名になりましたチェルノブイリのそういう感じの状況が所沢周辺では起きておる、このような認識が大事であると、このように思うわけでございます。
 環境庁の環境研修センターのおひざ元でそういう状況になっておりまして、この点につきまして総理がどのような状況把握をされておるのかということをお聞きしたいと、このように思うわけでございます。
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橋本龍太郎#9
○国務大臣(橋本龍太郎君) 所沢という地域に限定してのお尋ねでありますと、細かいデータまで私は承知はいたしておりません。しかし、その周辺、所沢市及びその周辺地域に産業廃棄物焼却施設が集中している、そうした状況の中で、埼玉県及び地元の市あるいは町から国に対してダイオキシン対策の強化の要請がなされておることは承知をいたしております。そして、これが猛毒であることも承知をいたしておりますし、人体にどの程度の汚染が蓄積しているのか、及んでいるのか、こうした点についての実態の調査につきましては、現在厚生省、環境庁が連携をしながら、その実態を把握するためにどのような調査をなすべきか、またその内容及び規模について部外の専門家の御意見も伺いながら、鋭意検討しておるというふうに承知をいたしております。
 そして、母乳中のダイオキシンというものにつきましては、昨年、厚生省の検討会におきましては、現在の知見からは直ちに問題となる程度ではないという報告をいただいたと聞いておりますが、母乳の安全性を確保することがいかに重要かは我々も十分存じておるつもりでありますし、できるだけ早く有効な調査が行われますように、私としても関係者を督励して努力をしてまいりたい、そのように考えております。
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山下栄一#10
○山下栄一君 今、人体汚染の対応について少し総理の方からお話しいただいたわけでございますけれども、この人体汚染につきましては、私は五月十四日のこのアセス法案に関する本会議における代表質問でも総理にお聞きいたしまして、今お話あったことをお聞きいたしました。関係省庁連携とって今検討を進めておる、調査方法含めてと、こういう御答弁をいただいたわけでございます。
 それに関してちょっとお聞きしたいんですけれども、この五月の初めにアメリカのマイアミで先進国の環境担当大臣が集まられて環境サミットが行われた。その合意事項の中に、要するに乳幼児を基準にと、健康に最も被害を受けやすいそういう乳幼児を基準に各国の環境規制を強化すべきであるということが合意されたと。この合意事項は、この六月に総理も御出席されますデンバーにおけるいわゆるサミットにも反映されるというふうにお聞きしておるわけでございますが、これと今のダイオキシン、所沢だけじゃないわけでございますけれども、母乳そのものがダイオキシンで汚染されていると。母乳は非常に子供を育てるためには大事な成長の力になっていく部分でございます。その母乳がダイオキシンに汚染されている、大変な事態であると思うわけであります。
 今、総理おっしゃったわけでございますけれども、厚生省また環境庁の健康リスク評価に関する検討会の報告では、要するに先進国と比べても同レベルの汚染状況だと、確かにこういう報告があるわけですけれども、詳しいことについてはまた後から環境庁、厚生省に質問させていただきたいと思っているんです、総理質疑が終わってからの話ですけれども。
 これ、データがほとんどない。特に母乳のダイオキシン汚染に関するデータがほとんど蓄積がない。民間の研究、個別の学者の研究等はある、国立環境研究所が若干かかわった一地域とか若干の地域のはあると。そのレベルで、なぜ、先進国でどんどん研究が進み、データが蓄積されているそれと比べて、同じレベルであるということが言えるのか。問題の状況になっていないというようなことを言うことは私はおかしいと思っておるわけでございます。そういう観点から私は、母親の母乳から出てきているような状況がある、この深刻な事態を、総理また政府として受けとめていただいて、そして緊急実態調査を即刻やるべきだということを本会議でも申し上げたんですけれども、そのための体制、予算、これが今実態は極めて貧しい状況にある。
 厚生省にもお聞きしましたですけれども、今までやってきた、平成六年、七年、八年やっておられるんですけれども、それはダイオキシンそのものの人体汚染とかそういう調査費はつけられていないわけでございまして、その調査にかかるコストは大変値段がかかる、調査技術も徐々に進んでおるけれども、調査機関自身が非常に少ないという現状もあるわけでございまして、これは大変な状況なのではないかと。
 そういう意味で、やっぱり国が積極的にこれにかかわって、体制の問題もございますし、体制の状況は、今検討といっても厚生省、環境庁、労働省ぐらいかなと思うんですけれども、関係省庁はそれぐらいかもわからぬけれども、専門家も少ないと思いますので、そういう方々が総結集して、そして実態調査の具体化を予算をしっかりつけてやるべきだ。平成九年度も非常にまだ貧しい予算である。来年度は、これは来年度と言わずに予備費を使ってでも私は今年度やるべきだと。特に来年度予算にも反映させるべきだと。このことをきょうは特に総理御出席だからお訴えしたいということで、私、ダイオキシンに絞ってこれをお聞きさせていただいているわけでございます。
 マイアミ宣言の趣旨もしっかり受けとめながら、また母乳そのものからもダイオキシンが検出されているという状況を勘案して、これは危機管理の問題であるという観点から、体制の問題、予算の問題、今、財政構造改革の状況かわかりませんが、これはちょっと別問題だということで、強力な予算措置も含めて取り組んでいただきたいということを強く総理にお訴えしたいと思うわけでございます。御答弁をお願いしたいと思います。
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橋本龍太郎#11
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は先ほども、厚生省、環境庁の連携の中で、部外の専門家の意見も聞きながら調査を進めようとしているということを御報告申し上げたつもりであります。
 そして、これまでの取り組みは、既に議員も御承知のようでありますけれども、平成六年度厚生省の研究から始まりまして、昨年の母乳中のダイオキシンに係る検討会報告まで毎年この問題についての調査を行ってまいりました。そして、それを受けたものとして現在出されておりますのが「母乳中のダイオキシン類の安全性及び今後の母乳栄養の在り方について」でありまして、この中に含まれておりますのはそれなりに私は現在の専門家たちの最高の知見を集めたものだと考えております。しかし、同時に私は、人工栄養が非常に中心でありました時代に母子保健の視点から母乳による育児というものを進めてきたかつて経験を持つ一人であります。そして、母乳の汚染というものが、将来の蓄積を考えたとき、いかなる予見すべからざる事態を発生するかはある程度素人なりに存じておるつもりであります。
 そうした上で、平成九年度におきましても母乳中のダイオキシン類についての研究というものは拡大していく予定でありますし、特に部外の専門家の御意見も伺いということを先ほども申し上げました。どうぞ、こうした調査にもまた御協力を賜りたいと存じますし、こうした問題から、本当に我々がこの問題を解決しようとするならば、焼却を必要とするごみの量を減らすところから始めなければ本当の対策はできないということまでをぜひこの場で私も訴えたい。全力を挙げて政府は努力をいたしますが、それぞれの御家庭までを含めまして、いかにすれば焼却を必要とする廃棄物の処理が減少することができるか、こうした視点につきましてもぜひ御協力を賜りたいと、この場をかりて心からお願いをいたします。
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大渕絹子#12
○大渕絹子君 総理、連日の御活動、本当に御苦労さまでございます。
 私は、今回のアセスメント法案の審議を通じまして、環境庁の権限の強化ということをたびたび申し上げてまいりました。きょうは、その件で総理にぜひ聞いていただきたいと思います。
 諌早湾の問題については、環境庁の対応について、国民からは環境を守らないような環境庁だったら要らないのではないかとか声が上がっています。また、行政改革の流れの中で国民生活省に組み込んだらどうかというような構想もあるやに聞いています。これに対して環境庁は、環境保全を目的とする独立の行政組織が必要だという御主張をされていると聞いています。
 そこで、橋本総理にお伺いいたしますけれども、国民の環境庁不要論についてどう認識をお持ちであるか。また、環境庁がヒアリングの中で、環境保全は二十一世紀の主要な政策課題であるとか、我が国は環境政策における世界のフロントランナーになるべきである、あるいはまた組織のあり方については環境保全を目的とする独立の行政組織が必要である、それからまた、専ら環境保全に責任を有する大臣、行政組織を置くのが国際的潮流であり、一元的に推進をできる体制をとりたい、こういう御回答をしているわけでございますけれども、この点あわせて総理の御認識、御感想をお聞かせいただきたいと思います。
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橋本龍太郎#13
○国務大臣(橋本龍太郎君) 環境庁は、本年創立たしか二十六周年を迎えることになると思います。その創設にかかわりました一人として、今反省を持ちながら御質問を伺っておりました。
 と申しますのは、環境庁を創設いたします当時、これは私ばかりではありませんけれども、公害というアブノーマルな現象に対して戦うその組織、言いかえればそれがノーマルな状態に戻れば元の行政組織に戻してもいいのではないか、ある意味ではそういった思いが環境庁創設の時点における論議の中にあったことを私は今振り返っております。そして、そうした中でスタートをいたしました環境庁は、努力を進め、公害問題を解決すればするほど、逆に国民から見ると存在の軽い役所になるという大変不幸な運命をたどっておりました。
 今回御審議をいただいておりますアセスメント法にいたしましても、前衆議院副議長の鯨岡兵輔大臣のとき、むしろ職を賭すぐらいの説得力をもって党を説得し産業界を説得し、一度は国会の提案にこぎつけながら遂に成立の機会を持つことのできなかった法律案であります。
 しかし、環境庁が創設二十周年を迎えましたとき、環境庁の若い諸君が中心になり、外部の方々の意見も伺いながら、二十年前の公害そしてそれに対する投資というものは一体何だったのかという非常によい分析をいたしました。そして、当時環境行政に非常に批判的でおられた学者の方々に対してもその資料をお送りし、それに対する見解をいただき、ある意味ではこれは環境庁のその後を決める非常に大事な文書になったと思っておりますが、国の施策というものがタイミングよく行われ誘導された場合、産業界もまた環境という問題を無視して行動できない、そしてそれは非生産的な投資であるにかかわらず国民経済の上でプラスに転じる効果すらある、こうした非常に見事な分析でありました。
 そしてその後、我々は残念ながら野党のときでありましたが、賛成をさせていただいた環境基本法の制定を初め、地球環境に対する取り組みのためのセクションが不十分とはいえ環境庁の中に置かれるなど、いわばアブノーマルに対する行政という姿から環境庁は今変わりつつあり、同時に、かつて環境庁に与えられておりました期待を国民の中から取り戻しつつあります。しかし、環境庁の力がその国民の期待に一〇〇%こたえるには、残念ながらまだ問題を持っておることもこれは否定ができません。そして現在、一方で行政改革を進めていき、中央省庁の統廃合を全体的な見地から考えている、我々はそのさなかでありますし、その座長役としての立場からいたしますと、環境庁の意見、これがいい悪い、あるいはここに抜けている点があるという批判を私の立場でここで申し上げることはできません。
 しかし、いずれにいたしましても、環境という視点を持たない行政組織を二十一世紀に向けてつくることはあり得ない、いかなる形であれ環境という問題を無視した行政はあり得ないということだけは、私は真剣に考えております。
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大渕絹子#14
○大渕絹子君 ありがとうございます。
 そのいかなる形というのが、願わくは環境省であってほしいということを私は申し上げておきたいと思います。
 そして、環境庁の権限強化をする意味からも、事業主務省からの出向人事というのはもはややめるべきではないかと思います。環境行政にとって専門的な技術、それから熱意、知識、そういうものを蓄えている方たちで環境庁をつくり上げていただいて、環境保全、地球環境保全をしっかりと守っていくという体制づくりを早急につくっていただきたいと思います。
 そして、この法案でございますけれども、法案の審議をしてきましたが、どうしても内容がまだ詰められていない、それは運用の大部分が政省令にゆだねられているということに私は原因があるというふうに思います。特に、主務大臣の定める省令がこの法案の運用のかぎを握っていると言っても過言ではないと思います。
 そこで、このアセスの中央環境審議会の答申は総理からの諮問によってなされたものであることから、法律を実際に運用する内容を定める主務省庁などの政省令は、答申の趣旨に沿ったものでなければならないと思っています。ぜひ、各省庁を指導し、そして確認して、実効性のあるアセスメント法案に仕上げていただく、これが総理に課せられた私は任務の一つでなかろうかと思っております。
 ぜひ、お力をいただきたいと思いまして、御答弁をお願いいたします。
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橋本龍太郎#15
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは、別に私はここで議員と議論をいたすつもりはありません。
 ただ、今御指摘をいただきましたように、まさにこの法案は私自身が諮問をいたしましたその諮問に対する答申を踏まえて、実効の上がるアセスメントの実施のために十分な内容を備えたものとして御審議をいただくことになりました。そして、ある意味では、大臣を持ちながら総理府の外局と位置づけられております環境庁でありますから、私自身がその政省令に目を配る、そうしたことのできやすい立場にあります。ある意味では、それがふできであった場合、その責任は環境庁長官というよりもむしろ私自身がとらなければならないものでありましょう。それが実は外庁による行政のメリットでもあります。
 ですから、私は、省になるあるいは庁の姿である、そうしたことよりもいかに実効の上がる形で将来に向かった組織がつくれるか、そうした視点からこの問題は受けとめさせていただきたい。政省令に対する御注意は十分承りましたということをつけ加えて、御答弁としたいと思います。
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大渕絹子#16
○大渕絹子君 ありがとうございました。
 終わります。
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竹村泰子#17
○竹村泰子君 総理、きょうは御出席いただきまして、ありがとうございます。
 今、大渕さんからいろいろと御質問がありました。私もその続きみたいになりますけれども、私は総理のお書きになりました「ビジョン・オブ・ジャパン」の第Ⅲ部、「「環境保全先進国」としての国際貢献」というところを非常に興味深く拝見をいたしました。
 今、総理もお触れになりましたけれども、六〇年代の四日市ぜんそく、水俣病といったような公害の歴史の中から、環境庁をどうしてもつくらなければと、第六十四臨時国会がまさに公害国会という呼ばれ方をするほど公害対策を論じられた。
 厚生省の政務次官として、総理はこのときに初めは皮肉なことに環境庁の設立構想に激しく抵抗をなさったということで、それは非常に反省のうちに書いておられます。
 そして、環境庁という行政が国の組織の中に確立をした、まさに自然保護という行政が確立をしたということで、これまでの分野の行政はばらばらに分かれており、しかし環境庁ができたことによって非常にそういったことがクリアになったということで、「環境庁には各省庁を横断して遂行しなければならない重要な任務があります。」というふうにお書きになっておりまして、それから二十年、今総理がいろいろお述べになりましたので、もう御答弁なさったと思いますので、私もそのことについて御答弁いただくのを控えますけれども。
 結局、私どもは今さまざまな問題に、この環境アセスの審議中に諌早問題とかそのほかダイオキシンの問題とかいろいろなことにぶつかりながら、一体環境庁の組織、権限をどのようにすればいいのかということを考えているところであります。
 今、環境ということで社会問題化していることには、分類するとおおむね私は三つぐらいあるのではないかと。一つは産業廃棄物、一般廃棄物のごみ処理、そしてリサイクル社会をつくっていく問題。これには排出者責任の不徹底とか情報公開の不十分さとか基本的な原因がたくさんあります。二つ目は、干潟、里山などの自然に対するすさまじい環境破壊、これも公共事業などをきちんと政策をチェックしていかなければならないという問題があると思います。三つ目は、この一と二の課題を通じて問題があると住民が感じても、縦割り行政の中で問題をたらい回しにされて、一体どこへ言ったらいいかわからない。訴えの窓口と責任の所在が、国と地方の連携や縦割り行政で不明瞭になってしまっているというふうなことがあると思います。
 環境庁をおつくりになるときの主たる大きな任務をお負いになって、その後も環境には非常に御造詣の深い総理、今の環境庁、日本の現在のあり方、それと我が国で、例えばアメリカのNEPAアセスの手続のようなそういった手法をとれない、環境基本法やこの法案などで十分な詰めがなかなかしにくい、このようなことについてどうお考えになりますでしょうか。
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橋本龍太郎#18
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、私自身の著書に触れられましたので、それに触れながら反省を含めて申し上げますと、環境庁を設立する時点で一番全員に欠落をしておりましたのは、実は廃棄物という問題を環境問題としてとらえるという視点でありました。
 大変恥ずかしい話でありますけれども、当時の厚生省の公害部の課長さんの中二人、その二人だけが、環境庁をつくるなら廃棄物の問題を取り入れるべきだという議論をいたしましたが、その上司をも含め国会の我々も、ごみはごみじゃないかということで全く実は環境という視点にこれを組み込んでおらなかった。それが先ほど御指摘をいただきました、その焼却から生ずるダイオキシンといった問題に今つながっている、私自身そのような思いもございます。
 まさに環境問題というのは、これは日本だけではありません、二十一世紀に向けて人類共通の課題でありますし、しかも我々が解決しなきゃならない課題であります。加えて、持続可能な開発というものを目指さなければならないという意味でも極めて大きな問題を有しております。
 私は、今、議員が整理をされました今後の環境行政の三つの視点という分類に決して異論を唱えるものではありません。ただ、その上で申し上げたいこと、それは、一昨年我が国自身がAPECの議長国としてAPECを主催し、また非公式首脳会議を主催いたしましたときに、二十一世紀におけるアジア太平洋地域の制約要因として私どもが提起をいたしました問題は、爆発的な人口の急増とそれに伴う食糧及びエネルギーの非常な消費の拡大であり、それが環境にもたらす影響という視点でありました。これには相当議論がありましたけれども、議長国としての日本は最終的に合意を取りつけることに成功いたしました。そして、今既にこうした分野からのAPECの中における検討作業はスタートをいたしております。
 そうしたことを考えますとき、私どもは余り細かい類型から環境行政を組み立てるよりも、むしろ持続可能な社会というものを維持するために我々が注意すべき点ほどこか、現時点において気づかない問題が発生したときにも、環境庁あるいはそれにかわります新たな組織というものがワークし得るような、それだけの弾力性を持ったものをつくるべきではなかろうか。
 二十六年前に環境庁の設計図をかきました当時の責任者の一人として、余りに起きておりました公害という現象に限定して対策を考え、環境庁を設計いたしましたその当時の考え方の浅さを今恥ずかしく思っております。
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竹村泰子#19
○竹村泰子君 もう時間が残り少なくなってしまいましたので、もっとお聞きしたいことがあったのですけれどもやめなければなりませんが、私どもは公共事業コントロール法案を提出いたしました。そして、今それによって失われる生態系の保護をも考えての話でございますが、環境庁の存在意義を示すならば、戦略的な環境アセス制度を一部でもいいから導入すべきだと。アメリカは言うに及ばず、オランダも立派な戦略的環境アセスメント制度を持っているではないかと言いたいのでございます。諌早で問題になっております農業と環境との両立だって、これは決してヨーロッパなどでは不可能ではない、必ずしも対立するべきことではないと考えます。
 そこで、COP3が十二月に京都で開かれますが、そういった考えの上に立って、このCOP3の議長を総理みずからがお務めになるぐらいの御英断をなさって乗り出していかれれば、世界は日本に注目をするでありましょうと思います。いかがでしょうか。
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橋本龍太郎#20
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、ある意味では政策あるいは上位計画段階からのアセスメントという問題についてのお触れをいただいたわけであります。私はこれを全部読み上げるつもりはありませんけれども、中環審の答申の中におきましても、上位計画、政策における環境配慮をするための具体的な手続のあり方を議論するには検討を要する事項が多過ぎるといった指摘もされておりまして、我々として問題意識は持っておりますけれども、現時点においてそこまでまだ進んでおらないことは御指摘のとおりであり、これから先の検討を必要とすること、そのように思います。
 それから、京都会議議長と言われましたが、あれは実はずっとその国の環境大臣が主宰することになっておりまして、私、石井さんにけ飛ばされるのは嫌ですから、できる限りのお手伝いはすると。そしてそのためにも、まさにこのデンバー・サミット及び国連の環境特総というもので私は実現可能性のある議定書を結べるための努力を少しでもしてまいりたい。もちろんそのときまで首がありましたら、一生懸命に環境庁の下請をいたします。
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竹村泰子#21
○竹村泰子君 環境庁長官に大変失礼だったかもしれないんですけれども、ぜひ議長、副議長という形でやっていただきたいと強く御要望しておきます。
 終わります。
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有働正治#22
○有働正治君 私は、諌早湾の干拓の潮受け堤防、七千五十メートルの閉め切られた潮受け堤防問題、地震対策上から幾つかお尋ねします。
 総理にお尋ねする前に、農水省、建設省に事実確認を求めます。
 きょうは総理が御出席ということで、それぞれの省庁、局長さん御出席いただいているみたいでありがとうございます。
 まず、農水省であります。事前にいただいた資料等によりますと、潮受け堤防の設計上の震度階というのは改定後では五の弱と承知しています。
 これは間違いないか、これが第一点。
 第二点は、設計水平震度は〇・〇八四と承知しています。間違いないかどうか。
 第三点、阪神・淡路大震災後、この潮受け堤防につきまして設計上及び工事の補強あるいは変更は行っていないと承知していますけれども、間違いないかどうか。結論的にお示しいただければ助かります。
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山本徹#23
○政府委員(山本徹君) 御指摘の数字は、先生お示しのとおりでございます。
 この潮受け堤防は、これは土地改良の耐震構造の設計基準に基づいて設計いたしておりまして、耐震構造を十分配慮して設計、施工いたしておりますけれども、阪神大震災後に専門の学識経験者がこの耐震構造について改めて検討いたしましたところ、阪神大震災はこれは最大の震度階七でございましたけれども、この最大の震度階七のもとにおいても農業用のダム等大きな被害を受けておりませんで、改めて土地改良の耐震設計基準の安全性、有効性が検証されたところでございます。
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有働正治#24
○有働正治君 議論する時間がございませんので、事実確認だけ求めているわけであります。
 建設省にお尋ねいたします。
 建築物の耐震基準につきまして、中規模地震、震度階でいいますと五強である、これは水平震度〇・二、大地震は一・〇と承知していますけれども、間違いないかどうかだけお答えいただければ。
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小川忠男#25
○政府委員(小川忠男君) 御指摘のとおりでございます。
 人が居住しているという前提のもとに、中規模な地震につきましては〇・二、大規模な地震に対しましては一・〇、これを基本に制度を構築しております。
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有働正治#26
○有働正治君 そこで、総理にお尋ねいたします。
 今日、地震被害で一番重視されるのはこの水平震度、それがどれだけ継続したか、その点で水平震度が重要だと私は承知しているわけであります。
 農水省の答弁では水平震度〇・〇八四であります。これは八十二ガルに当たるわけであります。
 建物では〇・二、これは百九十六ガルであります。
 しかしこの〇・二も、阪神・淡路大震災では破壊、倒壊したり、いろいろ深刻な状況があったことは御承知のとおりであります。大地震の際は一・〇、これは九百八十ガルであります。
 潮受け堤防はその半分以下、十数分の一の水準で、農水省の担当者は今十分と言いましたけれども、この水平震度、これが問題でありまして、〇・〇八四というのは根本的に問題があると。しかも干潟、超軟弱地盤で、これでは不完全だ、欠陥だと、危険があるということを御専門の方、私何人かお尋ねしまして答えておられるわけであります。
 しかも、ここは活断層の近くであります。ここに図を持ってまいりました。(図表掲示)これが九州であります。そして島原半島の諌早湾というのは、ちょっと見にくいかと思いますけれども、赤い線が活断層が走っていることを示しているものであります。千々石断層といって諌早湾の潮受け堤防から十キロ以内のところに確実に大きなものがある。幾つも走っています。そして地震の第一級の専門家によりますと、ここは地震の空白地域と。つまり、阪神・淡路大震災の場合には、大阪-名古屋、大阪-神戸方面が地震の空白地域で要注意地帯だということを指摘されて観測強化地域に指定されていましたけれども、まさにここが空白地域で、将来、活断層的にいっても非常に危険な地域と第一級の専門家も指摘している状況があるわけであります。
 先日の鹿児島の川内並みの地震、これは四百ガルでありました。それから八郎潟、これは何度も地震によって被害を受けましたけれども、当時の地質学会の専門家の調査によりますと百六十から百九十ガルです。ところが、ここは八十二ガルという状況で、活断層、危険空白地域、こういう状況。例えば秋田八郎潟は地震によって液状化が起きまして、堤防が一メートルとか巨大な崩壊で、干拓造成事業費よりもその復旧事業費の方がかかったと。岡山県の場合も、総理御承知のとおりだと思います、児島干拓が非常に被害を受けた歴史が戦後ございます。最大の死者をあそこの干拓地が出したと。
 そして今、そういうことがもし起これば、ここは潮受け堤防を閉め切っているわけであります。
 外の水の高さ、海水の高さと中の淡水化される池の高さが、三メートル、四メートルと高さが外が高いわけであります。堤防がもし陥落したり、いろんな事故が起こった場合には、その水がどっと乗り越えて諌早市の方に行って、それこそ防災どころか大災害が起きかねない。国家百年の大計である以上、そういうところについてはきちっと事実に基づいて検証して、そしてつくるべきではないという議論さえ専門家の、第一級の専門家です、私、政府の国立の研究所の方々にもお聞きいたしました。そういう問題が内在しているということが指摘されているわけであります。
 そこで、これだけ国家百年の大計の大事業をやるのであれば、総理にここで一々内容上議論しようとは私思いません。時間もございません。そこで総理にお尋ねしたいことは、私は、少なくともそういう問題を初めてこれは提起するわけです。
 根源的な問題が私は内在すると思っているわけであります。農水省の答弁は各専門家の検証にたえ得るものでないことを明確に私は指摘したいと思うのであります。
 そういう点で総理にお尋ねしたいものは、農業上の問題、防災上の問題、環境上の問題、いろいろ政府のお立場もあります。そのほかのお立場もございます。私どもも専門家を含めましてお聞きした立場もあります。
 少なくとも国民の間で、朝日世論調査は、五八%、門をあけろ、毎日の世論調査によりますと、干拓中止五一%、推進一七%、世論の上から国民も大きな疑念を持っていて、批判的な意見が過半数を圧倒的に超えている状況があるわけであります。少なくともこういう問題提起に対して事実に基づいて検証する、このことは非常に重要だと思うので、この点についての総理の御答弁と、私はこの干拓の潮受け堤防が地震上根源的な問題があるということを提起したわけでありますから、ちょっと総理、お聞きいただきたい。
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橋本龍太郎#27
○国務大臣(橋本龍太郎君) 両方聞いています。
 大丈夫です。
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有働正治#28
○有働正治君 つまり後刻、総理、私の問題提起したものに対して責任ある検証結果をお示しいただくように、政府として対応願いたいと思うわけであります。その間、やっぱり門をあけて検証するということが大事ではないかと思うわけで、この検証の問題、この地震についての責任ある回答を、後刻で結構です。そして、その間門をあけるという、国民大多数の世論。前向きにお願いしたい。
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渡辺四郎#29
○委員長(渡辺四郎君) 時間が来ました。
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