疋田周朗の発言 (決算委員会)

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○会計検査院長(疋田周朗君) お答え申し上げます。
 近年、国の厳しい財政事情の中で、また相次ぐ社会的関心事の発生を背景といたしまして、会計検査院に対する期待が高まってきておりまして、本院といたしましてもそういった期待にこたえるべく多角的な検査を実施しているところでございます。その結果、先ほど委員から御質問ございました平成七年度検査報告について、主な特徴を簡単に申し上げたいと存じます。
 四点ばかりございますが、まず第一に、現状のまま推移すると財政的にさらに事態の悪化につながるおそれがある事項といたしまして、国有林野事業において収支の改善が見込めず、経営改善計画の達成が困難となっている事態、それから国鉄清算事業団における土地の処分が十分進展せず、旧国鉄の長期債務等の償還財源不足額がさらに多額になると見込まれる事態について問題を提起したことでございます。
 それから第二に、国民の関心が高い問題の検査に積極的に取り組み、政府開発援助あるいは国庫補助事業に係る食糧費や旅費などの事務費の執行、それから高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏えい事故、さらには東京共同銀行に対する日本銀行の出資の各事項につきまして検査の状況を報告したことでございます。
 それから三番目に、有効性の観点からの検査を重視して取り組みまして、公共事業により整備された漁港施設用地や公共マリーナあるいは小中学校のクラブハウスが十分利活用されていないような事態、それからさらには継続雇用を推進し高年齢者の雇用を確保するための奨励金の支給が継続雇用の実現に十分結びついていない事態について改善を求めたことでございます。
 それから第四に、適正公平な負担と受益が求められております社会保障の分野につきまして、多額の保険料の徴収不足、医療費や老齢年金の不適正な支払い、特別養護老人ホームに関する補助金の過大交付など、多数の指摘を行ったことでございます。
 今後とも、社会経済情勢の変化に適切に対応して、国民の期待にこたえる検査に努めてまいる所存でございます。
 それから次に、御質問の第二点でございますが、有効性の観点からの検査と申しますのは、事業が所期の目的を達成し効果を上げているかという側面に着目して行う検査でございまして、会計検査院では従来主として事業が遅延し投資効果が未発現となっていないかどうか、整備した施設の稼働あるいは利用が低調となっていないか、こういった点から検査してきたところでございます。
 この有効性の観点からの検査は、評価手法が必ずしも確立されていないなど困難な面もございますが、先進諸国の会計検査院におきましても重要な課題の一つと位置づけまして鋭意取り組んでいるところでございますので、相互に情報交換するなどいたしまして、より充実した検査を行うよう努めていきたいと考えております。

発言情報

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発言者: 疋田周朗

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日付: 1997-05-01

院: 参議院

会議名: 決算委員会