林正和の発言 (国民生活・経済に関する調査会)

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○政府委員(林正和君) 公共工事のコストにつきましては、ことしの一月十七日に閣議で公共工事コスト縮減対策関係閣僚会議を開催しようということになりまして、その下に幹事会が置かれておりまして、今、内閣の内政審議室を中心に、公共工事がなぜ高いと言われるか、これはさまざまな要因がございます。指摘されておりますので、そうしたさまざまな要因を分析、検討した上で具体的な数値目標をつくろうということでやっておるわけでございます。
 最初に総理から、国民にわかりやすい指標を示す意味からコスト縮減の具体的数値目標を設定していただきたい、そしてこれを本年度末を目途に政府全体としての行動指針を策定するとともに、それぞれの公共事業担当省においては各省別の行動計画の策定を進めろということで、現在具体的な作業に入っているところでございます。
 それから、縦割りの話がございました。これは、各省庁皆それぞれ一生懸命やっているんだと思いますが、確かにそういう弊害が指摘されておりますので、先ほどちょっと触れさせていただきましたが、できるだけ関係各省庁が共同して作業をする、一つのプロジェクトに当たるということでもって全体としての効率的な予算執行あるいは全体としてのコスト低減、こういうことができないかということで、ことし新しい試みとして、九年度予算に国土庁に二百億円の調整費、事業調整費でございますが、それを計上させていただいているところでございます。
 これは、先ほどの資料にもちょっとございましたが、例えば、観光都市あたりですと休日にマイカーで皆行きますと大変込み合います。したがって、その都市の外に大規模な公共駐車場をつくっておきまして、そこから先、その観光都市の中に入るには公共交通機関を使ってというようなプランがありますと、大規模駐車場をつくるのは建設省、あるいはそこから公共交通機関を使って行くには運輸省、あるいは一般のマイカーが入ってくるのを規制いたしますのは警察庁というようなことで、その相互の連携がこれまでですとなかなか難しゅうございました。そういう面を予算面でもお手伝いをして、今ありましたようなものがうまくいくことを期待しているんですけれども、そんなことで各省間連携をしながらやっていけるようにというようなことでやっているところでございます。
 それから、独自債という御質問でございましたが、これは結局それぞれの公共事業のコストベネフィットというものをどう考えるかということなんだろうと思います。これまでも私ども公共事業の、事業の中の優先順位をどうやってつけていくかという点、あるいは事業間の優先順位をつけるときにコストとベネフィットというのを内部的にはいろいろ勉強しておったんですが、必ずしも客観性のある指標というものまで開発することはこれまでできておりません。したがって、これからその公共投資のコストと、それから出てくる便益をどう考えるかという勉強を引き続いてやっていかなければいかぬと思っておりますけれども、今の御指摘はそうした点からの一つの分析手法ということなのかなというように私は受け取っております。
 それから、事業の重点化の御質問もございました。これはちょっと省略をさせていただいたんですが、私ども確かに公共事業は、私のうろ覚えの記憶ですと、たしか河川は全国ですと一万五千、道路ですと二万というような、全体でいいますと恐らく十万カ所ぐらいで毎年やられているんだと思います。それが、少しずつ少しずつということでちっとも効果があらわれていないではないかと。地域住民のお立場からいいますと、毎年毎年少しずつ少しずつ工事をしている。ということは、税金の使い方としてこれは必ずしも効率的ではないという問題意識を私ども持っておりまして、ここ数年の間、事業箇所をできるだけ絞ろうということでやってきております。
 例えば、港湾事業について申し上げますと、平成七年度から九年度までの三年間で事業実施の港の数を、平成七年度には四百七十九ございましたが、平成九年にはこれを百三落としまして、三百七十六というところまで落としているところでございます。あと漁港、これも全国に大変箇所数が多うございます。三千以上あったかと記憶しておりますが、平成九年度から三年間で実施港数を百五十港削減しようということでやっているところでございます。あと、これも幾つかマスコミで話題になっておりましたが、いわゆる治水事業の中のダム事業でございますが、これにつきましても平成八年度で四事業を凍結しようということで事業凍結をしておるところでございます。
 いずれにしましても、私ども財政当局という立場からいたしますと、財政資金ができるだけ目に見える形で住民の方に映るということが大事だと思いますので、この事業実施の重点化には私どもとしても極力努めていきたいと思っています。

発言情報

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発言者: 林正和

speaker_id: 29740

日付: 1997-02-12

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済に関する調査会