国民生活・経済に関する調査会

1997-02-12 参議院 全104発言

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会議録情報#0
平成九年二月十二日(水曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    会 長         鶴岡  洋君
    理 事
                小野 清子君
                大島 慶久君
                牛嶋  正君
               日下部禧代子君
                笹野 貞子君
                聴濤  弘君
    委 員
                大野つや子君
                太田 豊秋君
                片山虎之助君
                金田 勝年君
                鈴木 省吾君
                中島 眞人君
                橋本 聖子君
                平田 耕一君
                三浦 一水君
                海野 義孝君
                小林  元君
                林 久美子君
                水島  裕君
                三重野栄子君
                朝日 俊弘君
                一井 淳治君
                小山 峰男君
    政府委員
        大蔵省主計局次
        長       林  正和君
        厚生大臣官房総
        務審議官    中西 明典君
        羅大臣官房審  江利川 毅君
        厚生省児童改定
        局長      横田 吉男君
        厚生省年金局長 矢野 朝水君
        労働大臣官房長 渡邊  信君
        自治省財政局長 二橋 正弘君
    事務局側
        第二特別調査室
        長       林 五津夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国民生活・経済に関する調査
 (二十一世紀の経済社会に対応するための経済
 運営の在り方に関する件)
    ―――――――――――――
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鶴岡洋#1
○会長(鶴岡洋君) ただいまから国民生活・経済に関する調査会を開会いたします。
 国民生活・経済に関する調査を議題とし、二十一世紀の経済社会に対応するための経済運営の在り方に関する件のうち、社会資本整備及び社会保障に関する財政の課題及び二十一世紀に向けた社会保障の基本的考え方について調査を行います。
 本日の議事の進め方につきましては、各テーマについて関係省庁から説明を聴取した後、各テーマにつき八十分程度各委員から質疑を行っていただくことといたします。
 質疑につきましては、あらかじめ質疑者を定めず、自由に御質疑をいただきたいと存じます。質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って質疑を行うようお願いいたします。
 なお、できるだけ多くの方が質疑をできるよう各委員一回当たりの発言時間を一分程度とさせていただき、時間があれば二巡目を行うというようにしたいと存じます。
 また、時間に制約がありますので、質疑の内容は各省庁からの説明に関連するものとし、簡潔に行っていただくようよろしくお願いいたします。
 なお、各省庁からの説明、各委員からの質疑及びこれに対する答弁とも着席のままで結構でございます。
 それでは、まず社会資本整備及び社会保障に関する財政の課題について、大蔵省及び自治省から説明を聴取いたします。大蔵省林主計局次長。
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林正和#2
○政府委員(林正和君) それでは、私の方から社会資本の整備、社会保障に関します財政上の課題ということで、長期的なお話になるかと思いますが、お手元の資料に基づきまして簡単に説明させていただきます。
 最初に、社会資本整備の方から申し上げたいと存じます。
 お手元に「社会資本整備の現状と課題」というのがございますので、お目通しをいただきたいと存じます。
 初めに、一ページでございますが、社会資本の整備、これは公共事業を初めといたします公的固定資本形成というものが国、地方全体のいわば社会資本整備に充てられているお金でございますが、これが日本経済の中でどういうウエートを占めているのかというのを国際比較したものがございます。この一ページの上の表でございます。
 これを見ていただきますと、白いぽつぽつの部分が公的部門の行っております社会資本整備でございますが、GDP、経済に占めますウエートが、日本をごらんいただきますと六・六%ということでございます。黒い方が民間の、いわば社会資本整備といいますか固定資本形成でございますが、これを見ていただきますように、欧米主要先進諸国と比べますと日本の公的固定資本形成の経済に占めるウエートが高いという実態にございます。こうしたことはこれまでの現在の日本の経済構造といいますかあるいは社会資本の整備状況、こういうところからきているわけであります。
 それでは、社会資本の整備状況はどうかということでございますが、その下に下水道を一つ掲げてございます。これをごらんいただきますように、下水道をとりますとまだまだ先進主要国に比べておくれているということでございます。
 二ページを見ていただきますと、今申し上げました下水道の普及率のほかに幾つか指標をとってございます。特に、戦後日本は社会資本整備にかなり力を入れてやってまいりましたわけでございます。その結果かなり欧米主要先進国と肩を並べるものもございますが、まだ物によってはごらんのような数字になっておるわけでございます。これから高齢化社会を迎えるに当たって、こうした社会資本整備をどのような段取りで進めていくかということが一つの課題になっているわけでございます。
 それでは、こうした社会資本整備をやっております国のベースで見たときには、これまでどんな状況かというと、三ページをごらんいただきますと、いわゆる国の一般会計におきます公共事業関係費の計数が出てございます。
 四十年以降書いてございますが、ちょっと細かい数字で恐縮でございますが、公共事業関係費の一般会計に占めますウエートといいますか、政策の中でのウエートづけというのがどんなことになっているかというのを見ていただくために、右から五欄目にいわゆる公共事業関係費の一般会計予算に対するウエートが書いてございます。B分のDというのをちなみにごらんいただきますと、昭和四十年度は二〇・一六、一般会計の約二割を公共事業関係費で占めておりましたが、これがずっとウエートが下がってまいりまして、九年度を見ていただきますと、一般会計に占めますウエートが一二・七二%という状況になってきているということでございます。一般会計の約一二%程度のお金でやっているということでございます。
 これがどういうところに使われているのかというのが四ページでございますが、これはちょっと長い時系列で見たものでございます。いわゆる公共事業の事業別のシェアの推移というものを見たものでございます。
 もう先生方御案内のとおり、戦後、当時の社会経済情勢を反映いたしまして、当時の公共事業は、例えば開拓でありますとか、あるいは農業水利でありますとか、あるいは戦後の戦災の復興、あるいは住宅の供給、あるいは災害復旧というところに昭和三十年代の前半までは大観いたしますと充てられてきたのだろうと思います。その後、昭和三十年代の後半から高度成長が始まりまして、いわゆる交通系あるいは成長に伴うインフラ整備というものに重点が置かれてまいったわけでございます。
 「区分」の次の四十年のところを見ていただきますと、道路整備に四七・二七%、公共事業関係の四七%が充てられているということがおわかりいただけるかと思います。これが一番右の九年度にまいりますと、二七・九七%ということになってきているわけでございます。ただ、このあたり、四十年代高度成長がずっと進みますと、それに伴います諸問題も出てまいりました。そういうものに対応するために、例えば下水道の欄を見ていただきますと、昭和四十年二・二五%でありましたものが、平成九年度には、一番右の欄、一二・三五というシェアのアップが図られてきているわけでございます。
 そのほかも幾つか数字を見ていただきますと、それぞれ時代の要請に即応するような形で公共事業の配分が変わってきているということを御理解いただけるかと存じます。
 五ページはその中身でございますので省略をさせていただきまして、六ページでございますが、これは平成九年度の公共事業の配分表でございます。
 既に御案内のところでありますけれども、平成九年度におきましてば、私ども、社会経済情勢の変化あるいは国民のニーズということを踏まえまして、生活の質の向上あるいは経済構造改革あるいは防災でありますとか自然環境、こういうものに配慮をした配分をしているところでございます。
 この伸び率の欄を見ていただきますと、港湾、漁港、こうしたところは社会資本の整備水準等を総合勘案いたしまして八年度に比べてマイナスにする一方、大きな伸びのところを見ていただきますと、自然公園、これは一〇・〇でございますが、そのほか森林環境九・九、こうしたところに重点を置いているところでございます。
 また、それぞれの事業の中身におきましても、お手元の七ページを開いていただきますと、例えば上から四番目の道路整備を見ていただきますと、一般の道路整備は三角の三・六ということでございますが、国民のニーズの強い高規格幹線道路整備につきましては一三・七%の伸びにする。あるいは、港湾は全体としてマイナスでありますけれども、特定重要港湾等につきましては一〇・五と高い伸びを示しているところでございます。あと、漁港につきましても全体としてはマイナスでございますが、漁業集落環境整備事業につきましては一五%というようなことで、それぞれの事業の中でもごらんいただきますようにかなりめり張りをつけているということでございます。
 公共事業につきましては、一つのこれは伝統的な、治山治水というようなことで伝統的に分類をしておるわけでございますが、その機能に着目して私ども近年分類をさせていただいております。それが十一ページでございます。
 十一ページを見ていただきますと、この区分の欄をごらんいただきますと、国土保全、交通、住宅あるいは農水産物供給基盤整備というようなことで、いわば一つの試算としてこのような分類もしているということでございます。
 それから、平成九年度におきましては、既に御案内と存じますが、十二ページに書いてございますが、いわば事業の縦割りの弊害を排除しようということで、国土庁に新しく総額二百億の調整費を計上いたしまして、各省が共通して、十五ページに例がございますが、例えばこうした事業を円滑に実施できるようにということで措置をしているところでございます。
 それから、これからの公共投資を考える上で、一つは予算委員会等でもいろいろ御議論ございます公共投資基本計画、これのポイントとなるところを十六ページに書いてございます。
 計画の基本的考え方は、一番上のパラグラフにございますが、「人口構成が若く、経済に活力のある現在のうちに、後世代に負担を残さないような財源の確保を前提として、」社会資本整備を進めていくということで、公共投資の規模としておおむね六百三十兆ということを今後十年間の投資総額目標にしようということで、六年に決められたものでございます。なお一この計画には、十七ぺ-ジの真ん中のパラグラフにございますが、円滑な執行とあわせて建設コストの低減ということもうたわれているところでございます。
 なお、いわばこれの内訳のような、必ずしもその積算の中身ではないんですが、公共事業につきましては現在十六本の長期計画がございます。十九ページにその一覧を書いてございますが、昨年末の予算編成ではこの米印のつきました三つについて事業規模が設定されているところでございます。
 以上、公共投資につきましてざっと計数を見ていただきましたが、これからの公共投資、社会資本整備ということを考える上での大きなポイントと申しますと、既に御案内のこととは存じますが、私ども大ざっぱに言って三つあるだろうと思います。
 一つは、公共投資の全体の量をどう考えていくかということでございます。
 冒頭、一番最初に見ていただきましたが、我が国の社会資本整備の水準が欧米諸外国と比べてまだ低いという実態を反映いたしまして、経済の中におきます公共投資のウエートが諸外国に比べると大きゅうございます。これを将来的にどう考えていくか、これは日本の経済構造をどうするかということとも関連してくるわけでありますが、この点についての展望をどう描いていくかということ、これが一つのポイントだろうと思います。
 これの関係で、あと景気との関係をどう考えていくか。財政制度審議会等では、既に欧米先進国では景気対策の手段として社会資本整備、公共事業を使うところは余り見かけないというような報告が御案内のとおりなされておりますけれども、この点について景気との関係をどう考えていくかということが問題になってくるだろうと思います。これが第一のポイントだろうと思います。
 それから二番目が、よく議論になりますいわゆる公共事業の配分でございます。どういうところが国民のニーズが高いか、どういうところに配分をしていくべきかという議論だろうと思います。
 ただ、これはその時々の社会経済情勢を反映したものとなりますので、先ほど見ていただきましたように長い目で見ると変わってきておるわけでありますけれども、ただ公共事業全体の予算の伸びが小さい中で非常に固定的な配分がされているという批判がなされているのは御案内のとおりでございまして、これをどう考えるかということが第二のポイントになろうかと思います。
 それから第三番目は、実施面での問題であります。
 一つは、公共事業のコストをどう考えるか、コストが高いという批判が今ございます。これは、いっときバブルのときには非常に公共事業の積算がきついということで随分入札不調のようなケースもございました。ただ、今はこうした経済情勢の中で諸外国と比べてもコストが高いではないかという批判があるわけで、これにどうこたえていくか。
 政府の方では関係閣僚会議が設けられまして、この三月末までにコスト低減策、その具体的な目標を定めるということで作業をされておられますが、このコストの低減をどう図っていくかということ、それから事業の実施の重点化をどうやって図っていくか、あるいは各省それぞれ事業をやっておられるわけですが、こうしたことを全体としてどう効率的にやっていくかということが三番目のポイントになるだろうと思っております。
 以上、はしょりましたが、社会資本の整備については以上でございます。
 それから、引き続きまして社会保障につきまして簡単に御説明をさせていただきます。
 お手元の資料をごらんいただきたいと存じますが、まず最初に、これも公共事業同様、現状と、あと将来の姿についてちょっと計数を見ていただきたいと存じます。
 一ページを見ていただきますと、「平成九年度一般会計予算と社会保障」ということで円グラフがございます。これは御案内のとおりでございますが、社会保障全体として十四兆五千億円余り、一般歳出の三分の一を占める状況になってございます。国の三分の一という極めて大きいウエートを占めておるわけでございます。
 これを大ざっぱに内訳がどういうことになっているかというのが一ページの右の枠でございますが、これをごらんいただきますと、一番大きいのが医療費でございまして、六兆五千億円余り、次に年金が四兆一千億余り、福祉・その他で三兆八千億ということでございます。
 社会保障のウエートが一般会計の中でこのようなウエートであるということでございますが、それが経年的に見ますとどうなっているのかということが二ページでございます。
 二ページの、先ほどの公共事業と同じく社会保障予算の一般会計予算に占めますウエートを見ていただきますと、このちょうど真ん中あたりにB分のCというのがございます。御案内のとおり、昭和四十八年がいわゆる福祉元年と言われた年でございますが、その前年の四十七年を見ていただきますと、B分のC、一般歳出に占めます社会保障関係費は一八・六%でございましたが、それがごらんのようなことで徐々にウエートを上げてまいりまして平成九年度三三・二ということで三分の一、これが社会保障になっているということでございます。
 そうした負担の関係を見ていただきましたものが三ページでございます。
 三ページを見ていただきますと、欧米主要先進国と対比をいたしまして租税負担と社会保障負担を書いてございますが、これもよく言われることでございますが、従来はアメリカ程度でありましたものが高齢化に伴いましてアメリカを抜き三八・二%になっているということでございます。
 これは、その下にございますが、老齢人口比率をごらんいただきますと、大体これに比例しているということで、今後日本の少子・高齢化が進みますにつれてこれが上がってくるということになるわけでございます。
 今のは予算でございますが、給付費の方を見ていただきますと、四ページでございます。
 社会保障給付費、平成六年度で六十兆余りでございますが、年金、医療、その他を見ていただきますと、ごらんのようなことで年金が給付費として半分以上を占めてきているという状況でございます。
 今後どうなるかという推計でございますが、五ページを見ていただきますと、厚生省社会保障関係八審議会会長会議で計算をされたものでございます。この中ほどの試算結果、社会保障の給付と負担の関係を見ていただきますと、社会保障に関連いたします負担、これは税と保険料でございますが、上の方の枠を見ていただきますと、平成七年度を見ていただきますと十八カニ分の一でございます。二〇二五年を見ていただきますと、幾つかの推計はできるわけでございますが、二八%あるいは三五%を超える、国民所得比で超えるという推計がなされているわけでございます。
 六ページを見ていただきますと、せんだって人口問題研究所から日本の将来推計人口が発表されております。中位の推計を見ていただきましても、ごらんのような数字でございまして、平成六十二年、二〇五〇年には一億人ということで、六十五歳以上の割合が三二・三%ということで、一番右の欄、平成四年九月、前回の推計に比べますと、総人口が減り六十五歳以上人口の割合が高くなってきているということでございます。
 社会保障の問題につきましては、少子・高齢化社会に適合した制度にしていくということが基本なわけでございますが、その中で、平成九年度におきましては、医療保険制度につきまして改革を御提案させていただいているところでございます。
 八ページを見ていただきますと、「医療保険制度改革案の概要」というのが書いてございます。これも御案内のとおり、三十六年に国民皆保険制度ができましたわけでございますが、現在、少子・高齢化という中で、医療保険制度の安定的な運営を確保しなければ皆保険制度が崩壊につながるという状況にございます。このため、中身については省略させていただきますが、お手元のようなことで、まず段階的に進めていく第一弾として医療保険制度の改革を御提案させていただいているところでございます。
 なお、この後も引き続き、需要側、供給側、あるいは現在の保険から医療機関に対する支払いのあり方、こういうものも含めて、これから改革をさらに引き続いてしていく必要があるという状況でございます。
 お時間がございませんようですので資料の説明は以上にさせていただきますが、結局、この社会保障を長期的に考えますときに、先ほど申し上げましたように、少子・高齢化への対応をどうするかということが基本なわけでありまして、そのためには、経済、社会とのバランスをどうとっていくか。これから安定成長、低成長経済にいきますと税収も当然落ちてまいります。あるいは給与の伸びが下がる、従来に比べて下がっていくということで、社会保険料の伸びも落ちてまいります。そういう中で、こうした経済、社会とのバランスをどうとっていくかということ、あるいは医療もそうでありますが、特に世代間扶養の考え方をとっております年金につきまして、世代間の負担のバランスをどうとっていくかということが今後の社会保障に関する課題であろうかと存じます。以上、大変簡単でございますが、冒頭の説明にかえさせていただきます。
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鶴岡洋#3
○会長(鶴岡洋君) ありがとうございました。
 次に、自治省二橋財政局長。
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二橋正弘#4
○政府委員(二橋正弘君) 自治省の財政局長でございます。
 それでは、私の方から地方財政関係の説明をさせていただきます。
 お手元にございます「地方財政関係資料」によりまして、概要の説明をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、一ページをごらんいただきますと地方財政の役割ということで、棒グラフで表示いたしております。これは、国と地方の財政支出が最終支出段階でどういう分野にどういうウエートで、かつ国と地方がどういう分担で行われているかということを示したものでございまして、ごらんいただきますと斜線の部分が地方が最終的に実施しておるというものの割合を示しております。この横幅がその量的な大きさを示しておりますので、これをごらんいただきますと国土開発費、学校教育費、民生費といった関係が数量的なウエートが大きいということがおわかりいただけると思います。
 斜線の部分は最終的に地方が分担している部分でございまして、トータルで六五・五%ということでございますので、全体の財政の最終の支出ベースでいきますと、全体の三分の二は地方の方が実施をしているということになります。これでごらんいただきましても、例えば防衛でございますとか年金の関係でございますと、これは一〇〇%国の方で行われているということで白抜きになっておるということでございます。
 したがいまして、きょうの話題になっておりますような社会資本の関係でございますとか福祉の関係につきましても、最終的な支出ベースの分担でございますが、地方の方が大きなウエートを持っているということがおわかりいただけると思います。
 二ページでございますが、そういう最終支出ベースで国と地方がおおむね一対二で財政支出の分担をいたしておりますが、一方で、税金でどういうことになっておるかということでございます。国税と地方税、真ん中ぐらいのところに四角で囲んでございますが、これは平成六年度の決算ベースであります。国税が五十四兆円、地方税が三十二・五兆円でございまして、比率として六二・四対三七・六、大ざっぱに言って二対一ぐらいになっているということでございます。
 最終支出のベースが国が一、地方が二であるのに対して、税が逆になっておるものですから、その差を埋めなくてはいけないと。地方の方で行います仕事は教育の関係あるいは福祉の関係、公共事業の関係、標準的な行政は各府県、地方団体で同じ水準で行う必要がございまして、一方でそういう税の面では地方によりまして経済力の差がございまして、相当な偏在になるわけでございます。
 総量として一対二であるということと同時に、偏在があるということでございまして、それを調整すると同時に、標準的な行政が全国同じ水準で行われるということを保障するという意味で、地方交付税によりましてその税源の偏在調整と財源の保障を行っているわけでございます。その様子は、国税の一定割合を地方交付税ということで配分いたしまして、その配分した後でごらんいただきますと、真ん中にありますように四十兆対四十六・六兆ということで、おおむね一対一になるということでございます。
 さらに加えて、いろんな分野で国庫補助金が支出されております。国庫補助金が公共関係あるいは文教の関係、福祉関係、いろんな分野でございまして、その形で国庫支出金がさらに国から地方に出されると。そういうことで、それを加味いたしますと国と地方が一対二になって、先ほどの最終支出ベースが一対二になっていることに見合って、交付税と国庫支出金で一対二ということで、そこのところのバランスをとっているということになっておるわけでございます。
 下のところに地方交付税の概要がちょっと書いてございますが、詳しい説明は省略をさせていただきます。
 今申しました税源がどういうふうに偏在しておるかということを三ページのところでごらんいただきますと、これは都道府県問の税金が一人当たりでどのくらいの金額になるかということを端的に示しておるわけでございまして、平成七年度の実績でいきますと、一番大きい東京都が人口一人当たり十八万三千円、一番少ない沖縄県が六万一千円でございまして、約三倍の開きがあるということでございます。これがバブル期のように法人税収が大きく伸びました時期にはこの格差はもっと開いておりまして、四倍から五倍近い開きになった時期もございます。そういう差がございますので、先ほど申しましたように財源の地域間の調整を行う必要があるということでございます。
 四ページは国の財政と地方の財政がどういう形で結びついているかということを図解したものでございまして、これは左側に国の一般会計の歳入歳出が書いてございます。真ん中に交付税特別会計がございまして、右側に地方財政計画がある、こういう形になっております。
 国と地方は、先ほど申しましたように、歳入面では大きく言いまして地方交付税と国庫支出金によってその両者の結びつきが行われておるわけでございまして、まず地方交付税につきましては、左側の交付税対象税目というのがございますが、所得税、法人税、酒税、それから消費税とたばこ税、それぞれそこに書いてございますような率を掛けたものを国の一般会計から交付税特別会計に繰り入れをいたしまして、そこの特別会計の歳出を通じて地方の方に配分をされる。地方の方はトータルして地方財政計画というものを毎年作成いたしますので、その中にその交付税を受け入れているという姿になっております。
 それからもう一つは、国の一般会計の上から二つ目に「地方団体への補助金」という欄がつくってございますが、この補助金が歳出を通じて、地方財政計画では平成九年度で申しますと十三・三兆円という金額が、これは各分野ごとに各省庁から交付されるという姿になっておるわけでございます。そういう形で、まず財源の面では、先ほど申しましたように交付税、補助金という二つの大きなルートで国と地方の結びつきが行われているということでございます。
 これは、地方財政計画は地方の総計、マクロの数字でございますが、それの平成九年度の金額は、右の一番端っこの歳出のところをごらんいただきますと八十七・一兆円という数字になっておりまして、それを重立った項目に分けますと、給与関係が二十三兆円、一般行政経費、これは福祉関係がこの中に入りますが十八兆円、投資的経費、公共投資の関係等でございますが三十一・一兆円というものが重立ったものでございます。
 それをもう少し分解いたしましたものが次のページでございまして、この五ページをごらんいただきますと、例えば給与関係経費、今申しましたもののうち義務教育の先生方の給与は国と地方で半分ずつ分担をするということになっておりますので、その義務教育の先生方の給与の補助金が文部省から各県に出ているというのが一番上にございます。
 それから、補助金は出ておりませんが、例えば警察官の定数でありますとか、あるいは消防職員の数でありますとか、それから高等学校の教員の数、これらはいずれも、警察でありますと政令、あるいは高等学校の教員でありますと文部省関係の法令によりましてその基準が定められておりまして、それに従って人数をはじいて給与関係の費用を地方の方で分担しているという形になっております。警察官、消防、高等学校については補助金は出ておりませんが、そういう形で基準が法令で定められるということでございます。
 それから、一般行政経費関係といいますのは、福祉関係、社会保障の関係なんかはこの中に入って、主として厚生省から補助金が出て、それに地方の負担分を足して仕事を行っているということでございます。同じく投資的経費関係につきましても、公共事業関係は建設省、農水省、運輸省といった公共事業担当省庁から補助金が出て、それに対する地方の負担が伴って仕事が行われているということでございます。
 これをごらんいただきますと、ちょっと黒で塗った部分が何らかの形で法令あるいは補助金の配分で基準が設定されておるものでございまして、地方財政計画のベースで公債費を除きました地方の一般歳出約七十五兆円でありますけれども、おおむね半分がそういう何らかの形で歳出が国の方との関係で持たれているものというものでございます。
 六ページが現在の地方財政の現状を示しておるものでございますが、大きく四つございます。
 一つは、やはり非常に大きな財源不足の状態に現在地方財政もあるということでございまして、平成九年度はかなり歳出の抑制を徹底して行いましたが、それでもなおかつ四兆円を超えるような財源不足が見込まれておりまして、Iの四角に囲んだところにございますように、こういう状態は平成六年度ぐらいから、その当初段階から相当大きな財源不足が出るような状況になっておるというのが第一点でございます。
 それから、そういうことを背景にいたしまして非常に大きな借入金の残高を持っておりまして、平成九年度末の見込みでⅡにございますように百四十七兆円というふうな非常に大きな借り入れになる見込みでございます。
 Ⅲのところは、一方でこれらの数字は、今申しましたのはマクロの数字でありますけれども、地方は三千三百の各団体、県、市町村が集まったものでありまして、それぞれの個別の財政状況がございます。したがいまして、地方財政のいろんな判断をいたします場合に、マクロの指標と同時に別途個別の財政の状況を常に把握しておく必要がございます。そういうところから、個別団体でいわゆる借金の圧力が今どういうことになっておるかということを示したのがⅢでございます。公債費の負担の圧力を示す指標として公債費負担比率というのがございまして、私どもこの一五%を超えますと財政運営としていわば危険ラインに入ってくるというふうに申しておりますけれども、約四割の団体でそういう状態になっているということがございます。
 四番目、しかし片方で今地方分権ということが本格的に議論されておりまして、地方の役割はますますこれから大きくなるということが考えられますし、介護保険といったようなことも議論されておりますように、総合的な地域福祉の充実ということも必要になってくるということで、地方の責任あるいはそれに伴う財政需要はこれからも大きくなってくるのではないかと見込まれておるわけでございます。
 七ページは平成九年度、そういう全般の状況を踏まえまして、地方財政計画ベースで歳出を徹底的に抑えなくてはいけないということから、一番上にございますように財政計画の規模も二・一%増、一般歳出につきましても〇・九%増というふうに抑制をいたしております。それでもなおかつ、Ⅲにございますように財源不足がかなり大きな金額で出てまいりまして、一つは地方消費税が平成九年度から導入されますが、初年度でありまして、完全に平年度化しない影響が出てくるということがございます。それから、それ以外の部分につきましても四兆円を超える財源不足が見込まれておりまして、これらはいずれも交付税の特別会計の借り入れあるいは財源対策債という地方債の増発という形で賄っておりまして、かなり抑制基調にいたしておりますけれども、引き続き大きな財源不足が生じておるということでございます。
 それから、そういう状況は、一つ飛びまして九ページをごらんいただきますと、財源不足の状況を経年的にごらんいただくための資料でございます。それをごらんいただきますと、平成に入りまして平成元年から三年ぐらいまではほぼ財源不足が実質的にないという状態が続いておりましたけれども、平成六年度以降は景気の停滞等によりまして税収あるいは交付税が落ち込んでくる。片方で減税を先行させたためにそれを地方債の発行で賄った。それからもう一つ、景気対策で相当大幅な景気対策の事業を行いまして、これも大体地方債の増発で賄いましたために、六年度以降は急速に財源不足が拡大してきたという状況でございます。
 いわゆる地方債の依存度につきましても、下の折れ線グラフにございますようなことで、平成八年度あたりは過去でも最高の水準になりましたが、平成九年度は、先ほど申しましたようなことで歳出の抑制に努め、また新規の借入金の減額に努めまして、公債依存度も八年度よりは若干下がったという形にはなっております。
 十ページは、借入残高の推移でございますが、これをごらんいただきましても、六年度以降急速に増加をしているという状況がごらんいただけると思います。
 それから、十一ページでございますが、先ほど申しましたように、地方財政は三千三百の団体の集まりでございますので、個別の状況を常に判断しておく必要があるわけでございますが、特に市町村の場合には財政力の弱いところが多いものですから、そこの上のところの横の棒グラフでごらんいただきますと、地方税が歳入でどれだけを占めているかというものでございまして、棒グラフの一番下は一〇%、つまり歳入の一〇%未満しか税収がないという団体が九百十九団体ございます。それから平均が三三・九、よく三割自治といったようなことが言われます。平均が三三・九でありますけれども、その三三・九の平均より下のところというのが一番右側のところに矢印が書いてございますが二千六百四十九団体、八割の団体がそういう状況にあるということでございます。
 もう一つ、先ほど公債費の負担の圧力が一五%を超える団体が四割あると申しましたけれども、それが下でございまして、それをごらんいただきますと、黒塗りのところが平成六年度千三百二十二団体、四割の団体がそういう状況にございます。白抜きが昭和四十九年度でございますが、そのときには一五%以上の団体は五十団体しかなかったというのが千三百団体にふえているということを示しておるものでございます。
 地方の方は、投資的経費は国庫補助事業と単独事業両方で行っておりまして、十二ページにございますように、その単独事業が六年度の決算で十七兆円ということで相当な大きな金額に今なってきておる。こういう形で、公共投資基本計画あるいは各五カ年計画についても単独事業の役割が期待されているということでございます。
 その状況をもう少し五カ年計画との関係あるいは長期計画との関係で見ましたものが十三ページでございます。先ほど大蔵省から御説明ありましたように、公共投資基本計画は平成十六年度まで六百三十兆円ということで想定されておりますが、いろんな長期計画が下に書いてございますようにございます。
 その中で、例えば道路の関係をごらんいただきますと、第十一次道路整備五カ年計画、総額七十六兆円でございますが、そのうち地方単独が二十五兆二千億という見込みになっております。十次の五カ年に比べますと、単独の伸びが一・八倍という伸びで想定をされておるわけでございます。
 それから、下から四つ目に廃棄物の五カ年がございますが、これをごらんいただきますと、全体五兆五百億の規模でありますけれども、単独が二兆二千九百ということで、二・二倍という相当の大きな伸びが見込まれております。これは補助対象範囲を見直しまして単独の分担する範囲をふやすということを各省庁との協議の上で行った結果がこういう数字になっておるわけでございまして、こういう長期計画は、いずれもこういう形でそれぞれ相当規模の単独事業があらかじめ設定されて、それを踏まえた上で閣議決定がされておるということでございまして、そういうものをもとにして地方が単独事業を行っているということでございます。
 それから、十四ページはいわゆる福祉関係でございます。ゴールドプランももちろんでございますけれども、それに加えまして各地方団体がそれぞれの地域の実情に応じた福祉施策を展開いたしておりますが、また特に市町村は福祉関係の権限移譲がさきに行われまして、市町村が一元的に福祉関係の仕事を行うという体制に今移行をいたしております。そういうことを反映いたしまして、福祉関係の、社会福祉系統の経費が、平成六年度の決算ベースでありますけれども、棒グラフの右端にありますように十七兆九千六百四十一億円という規模になっておりまして、そのうちのいわゆる一般財源、税なり交付税なりあるいは地方債という形で行いますものが約七割を占めているという形でございまして、こういう形で地方が福祉関係の施策を行っておるわけであります。
 十五ページはさらに福祉関係でありますけれども、ゴールドプランとエンゼルプラン、それから障害者プランという大きな計画が三つつくられております。それぞれ目標年度に目標水準が設定されておりまして、それに向かって各地方団体が取り組んでおるわけでございますが、新ゴールドプランの事業費でいきますと、右下隅にございますように、総額九兆五百億円のうち国費と地方費がおおむね同じ三兆八千五百億くらいの金額で想定をされているということでございます。
 この高齢化の問題というのは、全国マクロの指標だけではなくて各団体ごとに相当大きな地域差があるということが地方にとりましても大きな問題でございますし、特に過疎地のような弱小市町村では全国平均よりもはるかに速いスピードで高齢化が進んでまいります。高齢化率が二〇%を超える地方団体が、左下隅に団体数を書いてございますが、平成二年の国調で二〇%以上の団体が八百三十団体ということで、六十年国調が二百九十六団体でありましたから、相当急速に二〇%以上の団体が伸びてくる。しかも、こういうところはおおむね財政力が弱いところでありまして、そういうところの高齢者対策に財政力の弱いところで取り組んでもらう必要がございますので、そういうところの福祉のための財源の確保ということが非常に大きな課題になっておるわけでございます。
 それから、十六ページ以下は、現在の地方団体の行財政改革の関係を資料三枚つけてございます。二点だけ御説明しておきたいと思いますのは、十七ページが、よく地方公務員の給与水準が高いんではないかという議論が過去されたことがございます。事実、この折れ線グラフでごらんいただきましても、国の職員を一〇〇といたしますと一番高いときに一一〇・六というところまで行ったことがございましたが、その後ずっと一貫して給与水準は低下してまいりまして、今、平成七年では一〇一・八というところまでなっております。それから、一〇〇未満の団体が二千二百六十三団体ということで、七割近い団体は国家公務員を一〇〇といたしますとそれ未満であるという状況に今なっております。
 もう一つ、最後に公務員の数でございますけれども、地方公務員の数は平成七年の四月一日現在で三百二十七万八千三百二十二人ということでございます。前年に比べまして四千人ちょっと減少になっております。
 分野別に、右下隅をごらんいただきますと、消防、警察、教育といったこういういわゆる特別な行政部門が百六十七万人で半分以上を占めておるということでございます。それから、それ以外の職員でも、公営企業関係、病院でありますとかあるいは上水道でありますとか、料金収入で賄っているところも四十万人以上ございまして、いわゆる一般行政職というのは百十七万人、その中で福祉関係が四十七万人ございますので、福祉を除いた一般行政分は約七十万人という数字になっております。全体として昭和五十六年度以降をごらんいただきますと、三百二十万六千人から三百二十七万八千人ということで二・三%程度の増に今なっておる、それから福祉関係を除いた一般行政部門の職員数はほぼ横ばいという状況になっておるということでございます。
 以上で終わらせていただきます。
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鶴岡洋#5
○会長(鶴岡洋君) どうもありがとうございました。
 以上で大蔵省及び自治省からの説明聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 先ほども申し上げましたように、質疑時間は八十分程度といたします。質疑を希望される方は、挙手の上、私の指名を待って質疑を行うようお願いいたします。また、質疑はただいまの説明内容に関連のあるものとし、簡潔にお願いいたします。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
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聴濤弘#6
○聴濤弘君 幾つかありますが、大蔵省に一つだけまず最初に質問します。
 公共事業全体をどういうふうに見るかという問題が一つあるというふうにおっしゃいましたが、まだ全体として日本の社会資本整備が低いという段階にあると見ているということなんですが、何に比較して低いということが言えるのかということを質問したいと思うんです。
 といいますのは、この表にあります、例えば道路にいたしましても、アメリカと日本を比較しますと、アメリカは非常に広大な地域を持っていますから、したがってアメリカと日本の比較では、これは道路の一人当たり何メートルという比較にはならないと思うんですね。イギリスと比較してみるとほとんど変わらない、フランスだってそうひどく変わらない、イタリアなんかにいけばもっと日本と同じぐらいというようなことになっておりますし、それから道路の舗装状況でいえば日本は非常に進んでいるという点もあります。
 等々で、まだ低いということ、私もそういうふうに思いますが、具体的にどういう点で低いというふうに見ておられるのか、その辺を御説明いただきたいと思います。
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林正和#7
○政府委員(林正和君) 今、先生から道路の舗装状況のところのお話がございましたが、例えば私ども、九年度予算のところでちょっと御説明させていただきましたが、道路について言いますと、やはり高規格幹線道路の整備が相対的に道路の中ではおくれているだろうというように思っております。これはたしか、二十一世紀初頭までに高規格幹線道路のインターチェンジへ一時間以内で到達できる面積の割合を九〇%にしようということが新経済計画でもうたわれておりまして、そういう点から見るとまだ整備水準がおくれているということだろうと思います。
 ただ、いずれにしましても各種指標、ここに重立った指標だけちょっと並べてございますが、全体として見ますと、戦後の社会資本整備を着実に行ってまいりました結果、相当程度の分野で比較できる、欧米諸国と比較してそう遜色がないという分野も出てきたことは事実だろうと思っております。
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小山峰男#8
○小山峰男君 二つ質問を申し上げます。
 一つは大蔵省の方ですが、社会資本整備の問題で、今のようないわゆる都市づくり、町づくりをしていく限り、日本の場合なかなか整備が上がってこないということになろうかと思います。いわゆる外へ外へと広がっていくような都市づくりというのは問題があるんじゃないか、中心部をどういうように活性させるかということが今後の課題ではないかというふうに思っておりますが、その辺をどう考えるか。
 それから自治省には、いわゆる出口で一対二ということでございますが、地方分権が進んでくれば、当然出口ベースに地方財源も合わせてこなければやっぱりおかしいというふうに思うわけでございまして、これは今後いろいろなところで検討されていくわけですが、現時点で何かお考えがあったらお願いしたいと思います。
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林正和#9
○政府委員(林正和君) 都市の中心部の活性化を図るべきではないかという御指摘ですが、私どもも、特に今の大都市問題等を考えますと、御指摘のようなことだろうと思います。
 ただ、御案内のとおり、そのためにはどういう行政手法がいいか、これはなかなか正直言って難しい問題が多々ございます。と同時に、ただ単に建物の容積率だけを上げるということでは、それに付随いたします道路でありますとか下水でありますとか、そういうところがついてこれないという問題もございます。幾つかいろいろ問題はあるんですが、これからもこうした中心部の活性化をどうするかということは常に念頭に置いて考えていかなきゃいかぬだろうと思っております。
 九年度予算におきましても、例えば今度建設省の方から御提案があるはずでございますが、市街地の再整備についての幾つかの新しい手法を導入しようということをやっておるわけでありますけれども、一つ一つ知恵を出しながらやっていかなければいかぬ問題だと思っています。
 ただその中で、問題点の一つですが、特に中心部になりますと非常に地価が高うございます。こういうところに、しかもできるだけ公的主体ということが中心にならないで、どうやって民間の力を使いながら、その中で公的主体がどういう形でお手伝いできながらやっていくか、多々問題はあるかと思いますが、いずれにしましても、そうした先生の御指摘のような点での検討というのはこれから引き続いてやっていかなければいかぬと思っております。
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二橋正弘#10
○政府委員(二橋正弘君) 確かに、これから地方分権が本格的に進んでいくということになりますと、地方の責任が当然ふえるわけでありますし、分担する事務もふえてくるということになりますので、出口のそういうものに応じて地方の税財源を充実しなくちゃいかぬということはそのとおりだと思います。
 ただ、今、分権の関係で議論されておりますもののうちの一つのいわゆる機関委任事務の整理ということがまず最初の課題になっておりまして、ただ、これは財政とのかかわりで申しますと、現在の機関委任事務のときも財政の原則は事業を実施する主体の側に財源手当てをするということにいたしておりますので、基本的には機関委任事務につきましても最終的に税とかあるいは交付税を通じて財源措置をするという建前になっておりますから、例えば機関委任事務が自治事務とか法定受託事務になっても、それで直ちに財政的な手当ての仕方を変える必要があるということにはならないわけであります。それが分権の関係では一つございます。
 今、小山委員がおっしゃいましたような意味でこれから本格的に問題になってくると考えられますのは、補助金の整理が進んでいくというか、あるいは補助金がもっと重点的なところに重点化されて、地方の方が実施する分野がふえてくるということになった場合には、それに伴って地方の一般財源を充実しなくちゃいけないということになるわけであります。
 その際に、具体的にどういう形で充実をしていくかというのは、地方税をふやすか調整財源である交付税をふやすかということになるのでありましょうけれども、税の場合には、先ほど申しましたように、税源の偏在ということが非常に大きいものですから、どこかでふやすということになりますと、同じ税制をとる限りはどうしても財源の超過団体には超過額がもっと行ってしまうというふうなことになるという悩みがございまして、そういうところを考え合わせて、どういう形で一般財源の増強を図るかということを検討していかなくちゃいけないんじゃないかなと思いますけれども、これはこれからの補助金の整理の具体的な内容とか規模にもよるんじゃないかということで、私ども分権委員会で意見を求められたときには、そういうものに応じて、しかし一般財源というものの充実は必要でありますということを申し上げておるという段階でございます。
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笹野貞子#11
○笹野貞子君 大蔵省にお尋ねいたします。
 先ほどの、これからの問題点の三つ目に実施面、コスト高のことをお話しになりましたけれども、財政審の最終報告を見ますと、このコスト高のことが指摘されております。民間と比べて非常にコストが高い、それからまた広く浅く投資をするので効果が見えない、そして各省庁の縦割り行政が二重投資になるというような指摘がされております。これに対してどのような対応をとっていらっしゃいますか。
 それからもう一点ですが、今度は経企庁が今後のあり方に関する研究会の報告の中で、独自債を各省庁が出して、その独自債によって効果がわかるようにすると。例えば、建設省でしたら公共投資をするときには独自債を出せと、このような報告がありますが、これに対してどのようなお考えでしょうか。
 以上二点です。
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林正和#12
○政府委員(林正和君) 公共工事のコストにつきましては、ことしの一月十七日に閣議で公共工事コスト縮減対策関係閣僚会議を開催しようということになりまして、その下に幹事会が置かれておりまして、今、内閣の内政審議室を中心に、公共工事がなぜ高いと言われるか、これはさまざまな要因がございます。指摘されておりますので、そうしたさまざまな要因を分析、検討した上で具体的な数値目標をつくろうということでやっておるわけでございます。
 最初に総理から、国民にわかりやすい指標を示す意味からコスト縮減の具体的数値目標を設定していただきたい、そしてこれを本年度末を目途に政府全体としての行動指針を策定するとともに、それぞれの公共事業担当省においては各省別の行動計画の策定を進めろということで、現在具体的な作業に入っているところでございます。
 それから、縦割りの話がございました。これは、各省庁皆それぞれ一生懸命やっているんだと思いますが、確かにそういう弊害が指摘されておりますので、先ほどちょっと触れさせていただきましたが、できるだけ関係各省庁が共同して作業をする、一つのプロジェクトに当たるということでもって全体としての効率的な予算執行あるいは全体としてのコスト低減、こういうことができないかということで、ことし新しい試みとして、九年度予算に国土庁に二百億円の調整費、事業調整費でございますが、それを計上させていただいているところでございます。
 これは、先ほどの資料にもちょっとございましたが、例えば、観光都市あたりですと休日にマイカーで皆行きますと大変込み合います。したがって、その都市の外に大規模な公共駐車場をつくっておきまして、そこから先、その観光都市の中に入るには公共交通機関を使ってというようなプランがありますと、大規模駐車場をつくるのは建設省、あるいはそこから公共交通機関を使って行くには運輸省、あるいは一般のマイカーが入ってくるのを規制いたしますのは警察庁というようなことで、その相互の連携がこれまでですとなかなか難しゅうございました。そういう面を予算面でもお手伝いをして、今ありましたようなものがうまくいくことを期待しているんですけれども、そんなことで各省間連携をしながらやっていけるようにというようなことでやっているところでございます。
 それから、独自債という御質問でございましたが、これは結局それぞれの公共事業のコストベネフィットというものをどう考えるかということなんだろうと思います。これまでも私ども公共事業の、事業の中の優先順位をどうやってつけていくかという点、あるいは事業間の優先順位をつけるときにコストとベネフィットというのを内部的にはいろいろ勉強しておったんですが、必ずしも客観性のある指標というものまで開発することはこれまでできておりません。したがって、これからその公共投資のコストと、それから出てくる便益をどう考えるかという勉強を引き続いてやっていかなければいかぬと思っておりますけれども、今の御指摘はそうした点からの一つの分析手法ということなのかなというように私は受け取っております。
 それから、事業の重点化の御質問もございました。これはちょっと省略をさせていただいたんですが、私ども確かに公共事業は、私のうろ覚えの記憶ですと、たしか河川は全国ですと一万五千、道路ですと二万というような、全体でいいますと恐らく十万カ所ぐらいで毎年やられているんだと思います。それが、少しずつ少しずつということでちっとも効果があらわれていないではないかと。地域住民のお立場からいいますと、毎年毎年少しずつ少しずつ工事をしている。ということは、税金の使い方としてこれは必ずしも効率的ではないという問題意識を私ども持っておりまして、ここ数年の間、事業箇所をできるだけ絞ろうということでやってきております。
 例えば、港湾事業について申し上げますと、平成七年度から九年度までの三年間で事業実施の港の数を、平成七年度には四百七十九ございましたが、平成九年にはこれを百三落としまして、三百七十六というところまで落としているところでございます。あと漁港、これも全国に大変箇所数が多うございます。三千以上あったかと記憶しておりますが、平成九年度から三年間で実施港数を百五十港削減しようということでやっているところでございます。あと、これも幾つかマスコミで話題になっておりましたが、いわゆる治水事業の中のダム事業でございますが、これにつきましても平成八年度で四事業を凍結しようということで事業凍結をしておるところでございます。
 いずれにしましても、私ども財政当局という立場からいたしますと、財政資金ができるだけ目に見える形で住民の方に映るということが大事だと思いますので、この事業実施の重点化には私どもとしても極力努めていきたいと思っています。
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平田耕一#13
○平田耕一君 「社会資本整備の現状と課題」の資料の一ページの一番の一ですけれども、総固定資本形成対GDPの比率ですね。ちょっと私、わからないんです。これは、例えば白いぽつぽつの部分の公的固定資本形成なんかは、過去の公共投資額と関連があるんでしょうか。あるいは、これは横並びで各国比較する必要もあれば、見方によってはない場合もあるんだろうと思うんだけれども、概略その算出の方法なり、簡単に御説明いただければありがたいと思います。
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林正和#14
○政府委員(林正和君) 先ほどちょっと説明を省略いたしまして失礼いたしました。
 この公的固定資本形成というのは、公的主体による社会資本整備、これは国、地方公共団体、それから国の公団でありますとか、あるいは地方の公社、こういう公的主体が行います社会資本整備のための投資を公共投資と、こう一般的に呼んでおります。この公共投資の中から用地費、補償費、これはただ単に所得の移転でございますので、これを控除いたしましたものを公的固定資本形成と呼んでおりまして、これは毎年度の予算ができますときに、一部推計も入っているかと思いますが、予算面から積み上げをして計算をいたしているものでございます。
 したがいまして、これは平成六年でとっておりますが、平成六年で見ますと、そのときのGDPと比べて六・六%のウエートがあるということでございます。したがって、これが高いということは、これ一つのGDPの構成要素にもなっておりますので、日本経済がいわばこうした公的固定資本形成を先進諸外国に比べますと高いウエートでもって日本経済を支えているというようにもとれます。そういう面もありますと同時に、また、その社会資本の整備という点からいいますと、これだけ国民のニーズが高く、社会資本の整備水準がまだ諸外国に比べて低いという見方もできるわけでございます。
 御質問にお答えしているかどうか、ちょっとあれですが。
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中島眞人#15
○中島眞人君 地方財政のところの六ページの中で、特に平成四年度以降、各都道府県、各市町村、大変な財政逼迫をいたしております。中でも市町村の間で高齢化あるいは過疎が顕在をしていることは御指摘どおりだと思います。
 そこで、ほとんどの町村が各県段階では積立金をほぼ取りまし終わったというのが実態ではなかろうか。にもかかわらず、公債比率が四割に達しているという大変厳しい状況ですけれども、これが平成六年度です。七年度、八年度の見通し等はどうなんだろうか、こんなことを心配するのでありますけれども、悪くなってもよくなる状況というのは見られないんではなかろうか。そういう面の中で、特に一五%から二〇%が二八・七%、一番問題は、一〇%から一五%の三九・三%の中で一五%台に突入をしていく団体というのは、私はかなり予備軍としてあると思うんです。そういう見通しをどのように受けとめているのか。
 これは率直に言って、機関委任事務等を求めた地方分権の問題が大々的に取り上げられておりますけれども、各市町村長さん方は、特に町村長さん方は、いわゆる地方分権のこの問題等について大変冷ややかな、本来であれば地方に実権が返ってくるということで胸躍らせるんですけれども、いろんな諸統計、調査を見ると冷ややかに受けとめている。その背景には、やっぱりみずからが運営をしていこうという財源、同時にこの公債比率等々の問題の悩みが各町村長の団体に大きくのしかかっているんではないか。こういう問題で、それをどう変えたらいいのかという問題は別に譲るとしても、一〇%-一五%台にいるこの公債比率の団体がどのくらいの予備軍としているんだろうか、そしてこれは、私の感じでは悪くなることはあってもよくなることはないというような感じを持つんですけれども、その辺についての見通しをお聞かせいただきたい。
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二橋正弘#16
○政府委員(二橋正弘君) 確かにおっしゃいますように、特に財政力の弱いところでは公債費の圧力というのは特別こたえるわけでありますので、私ども、この公債費負担比率のいわゆる警戒ラインを超える団体がどのくらいになるかということを常に注意して見ておるわけでありますけれども、この比率を出すときの分母は税とか交付税の一般財源、分子は公債費でありますので、公債費の伸びと一般財源の伸びとのいわば相対関係で決まってくるわけであります。
 おっしゃいましたように、じわじわと一五%超の団体がふえてきておりますので、これが今改善するという方向にはないということは確かにおっしゃるとおりでございます。今一〇ないし一五%のところはその予備軍になっておるわけであります。ここで今大体四割と申しておりますけれども、もう少し進みまして、その後の速報的な数字で私どもがつかんでおるところでは、四五%ぐらいの団体がそういうことになるかなという感じであります。
 そういう意味でも、これから分母になります一般財源の確保ということが非常に大事になってくるわけでありますので、そういうところは当然でございますし、平成九年度はおかげさまで税制改革が全体としてスタートする、減税先行期間も終わりまして地方消費税もスタートするということになりましたので、そういう意味での歳入面の改善は期待できるのではないかと思いますが、何せ過去出しました借金が非常に多いものですから、おっしゃるとおり、そういう問題は非常に深刻だろうと思います。
 そこのところは私どももこれから十分注意をしながら、そういうところに対する財政措置の仕方、例えば弱小団体は、今過疎団体であれば過疎債というような形で交付税で元利償還七割見るようなそういう地方債が制度化されておりますけれども、そういうものを積極的に活用してもらうとか、片方でまた行革にも努めてもらってその圧力を少しでも減らす努力もしてもらわなくてはいけないというふうに思っておるところであります。
 今おっしゃいました市町村長さん方が分権に対してややクールではないかというお話、そういう向きが確かにないわけでもございません。今のような財政状況も片方で反映しているんだと思いますけれども、やはり同時に、今いろんな方面から議論がされておりますのは、そういうことにつけても今の市町村の規模のままでこれから先やっていくというのは財政基盤という意味でもあるいは財政の効率という意味でももう少し考える必要があるのではないか。
 具体的には、市町村の合併というような形の規模の再編というものも考えるべきじゃないかというふうな議論もございまして、これはいろんな意見のある分野でございますし、基本的にはそれぞれの地域の住民の方々がどういう選択をされるかという話ではありますけれども、そういうことも一つの課題になって、特に市町村レベルの財政基盤の強化といいますか、そういうものは考えていかなくちゃいけないんじゃないかというふうに思っております。
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朝日俊弘#17
○朝日俊弘君 大蔵省に二点ほどお尋ねします。
 社会保障に関する財政の課題について、三ページに国民負担率の問題が出ていますが、私が理解するところでは、この国民負担率というのは、税なり社会保障なり、国民が公的に負担する割合を示したものだというふうに思います。いつも思うのは、税及び社会保障にかかわる負担のほかに、例えば民間の保険に入ったりとかあるいは医療保険でいえば自己負担が今度また大幅にふえるとか、要するに私的負担の部分がどうなるのかというところがいつも気がかりなわけです。
 そこで、この国民の公的な負担率の比較ということについては、それはそれなりに一定の意味があると思うんですが、私的負担分を含めた統計というかデータというか、そういうのをとっておられるのか。多分これは推計しか出ないと思うんですけれども、その必要性があるんじゃないかと思うんですが、その点についてもし資料があれば御提示いただきたいということも含めて一点目の質問です。
 それから二点目の質問は、五ページのところでいろいろ今後の社会保障の給付と負担のあり方についての試算、推計が出ているわけですが、これ先ほども御説明あったように、ことしの一月に新人口推計が出ておりますから、このデータは前の人口推計の中位の推計値をとって出したデータだと思いますけれども、御承知のように大分低い数値に新しい人口推計ではなってきていますね。これを再度見直す必要が出てきているんじゃないかと思うんですが、これはどこかでちゃんとそういうことをやっておられるのかどうか、お尋ねしたいと思います。
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林正和#18
○政府委員(林正和君) まず第一点目の私的な負担まで含めた社会保障の国民負担ということでございますが、これは調べてみたいと思いますが、これまでちょっと見たことがございません。ないのではないかなと思いますが、ちょっと調べてまいります。
 それから新しい人口推計によります将来の負担でございますが、これは厚生省におきましてできるだけ早くこの計算をするということで、現在厚生省において作業をやっておられると思います。
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牛嶋正#19
○牛嶋正君 大蔵省にちょっとお尋ねしたいんですが、「社会資本整備の現状と課題」の十六ページに公共投資基本計画がございます。ここには、「後世代に負担を残さないような財源の確保を前提として、」という文言がありますが、これは極めてあいまいな表現ではないかなというふうに思うんです。
 と申しますのは、社会資本の整備は借り入れでやらなきゃいけないわけですから、負担が後世代に残るのは当たり前の話であります。問題は、社会資本整備をして、先ほども議論がありましたけれども、その耐用年数にわたってどれだけの便益が後世代に供給されていくか。ですから、各世代においての負担とそれから便益とが均衡すれば負担は後世代に残ったことには全然ならないわけですね。そういうことを可能にするのが借り入れですからね。
 ですから、むしろ問題にすべきは、その耐用年数にわたってずっと全部ベネフィットがどういうふうに供給されるかを計算して、そしてそれに合った形で借り入れを返済していくと、こういう会計制度をきちっと立てなければこの前提は満たされないというふうに思います。そういう議論を全然しないで、ただこういう文言だけでこういうふうな基本計画なんかを作成しても余り意味ないんじゃないかと私は思うんですけれども、このあたりどういう議論があったのかお聞かせ願いたいと思います。
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林正和#20
○政府委員(林正和君) 御案内のとおり、今、社会資本整備は、国の場合にはほとんど建設国債でもって対応しておるわけですけれども、これは財政審でもこうした議論はございましたんですが、社会資本の整備を事実上建設国債という借金でもってやることについての問題点というのが幾つか指摘されております。
 これは、財政の問題と同時に、後世代の人から見て、既に陳腐化してしまった社会資本整備を親の代にやってくれたおかげでその償還を自分たちの世代でしなければいかぬと、いわばコストベネフィットというものを、社会資本の投資をしますときにベネフィットの部分を自分たちでもって判断できない、そういう何か時期のミスマッチみたいな議論もあったわけでございます。と同時に、もちろんこの建設国債の負担というものが財政悪化の大きな要因であることもまた違いありません。
 したがって、私どもとしては、基本的には建設国債といえどもこれは借金の形態であることは変わりないので、これは非常に難しいわけですけれども、できるだけ公共投資のコストベネフィットというものを現世代でよりよく感じながらやっていくということが大事であろうということで、税負担というものも、税金でもって社会資本の整備をするということも財政という観点からは重要なわけだという理解をしております。そういう意味もあって、この「後世代に負担を残さないような財源の確保を前提として、」という文章が入ったものと私は理解をしております。
 ただ、いずれにしましても、先生御指摘のとおり、公共投資のコストベネフィットというのをどうやって分析していくかというところの手法が必ずしも今まで十分できていたかというと、それは疑問なしとしません。ただ、ここはなかなか技術的にも、あと考え方としても必ずしもそこのところが確立されていないわけなんですが、そこは今のこうした財政事情も踏まえましてそうした勉強もこれからやっていかなければいかぬ、関係省庁と一緒になってやっていかなきゃいかぬと思っております。
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小野清子#21
○小野清子君 「地方公務員数の状況」という、地方財政関係の一番最後の十八ページのところでございますけれども、「現在で三百二十七万八千三百三十二人と、対前年比で四千百六十人の減少となった。」と。ここにも書いてありますように、「全体としては二・三%の増にとどまっている。」ということでございますけれども、今後行政のスリム化といいますか、地方においてもやはり民間への移行関係がどんどん進んでいくべきであると考えられます。
 特に、少子化の問題で子供たちの教育に携わっている者の数、あるいは片や高齢化社会でニーズはふえていく、このあたりはボランティア活動への移行とか。それから警察関係もやはりこれは人口の減少に伴っていくものではないかと思いますし、消防も、民間消防団というものがありますけれども、ああいうものが割合としてどういう割合になっていてどういう働きをなしているのか。
 その辺も含めまして、今後、理想として大体地方公務員数の将来像というものがあればその辺をお伺いしたいと思います。
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二橋正弘#22
○政府委員(二橋正弘君) 確かに御指摘のように、これから地方の方はいろんな仕事がまたふえていく状況であろうと思いますが、特に高齢化とかあるいは分権とかということで仕事がふえていくということになると思います。
 先ほど申しましたように、財政的にも非常に厳しい状況にあることもございまして、地方公務員の数というのは、そういう仕事がふえていく中でも何とか、それは外部に委託をするとか、あるいは今おっしゃいましたようにボランティアを活用するとかいうふうなことで、全体として公務員の数がふえないように、あるいはむしろスリム化を図っていくようにということでやっていかなくちゃいけないということは、私どももそう思っております。
 そういう意味合いでも、各団体ごとにいろんな置かれている状況が違いますけれども、各部門ごとに標準的なモデルを計算すればこういうふうな職員数になるんではないかといったようなモデルを研究した成果もございまして、そういうものを各団体ごとに示して、それに当てはめれば、自分のところはこの分野はもう少し努力しなくちゃいけないんじゃないかといったようなことをそれぞれ考えてもらって、しかもそういうことはできるだけ住民に公表してくれるようにということもまた私どもは地方に指導しております。
 そういう格好でこれから全体としてスリム化を図っていかなくちゃいけないと思っておりますが、ふえてまいりました例えば警察官とか消防というのは、消防は常備消防化ということでふえてまいりました。今でも消防団というのはかなりのウエートありますけれども、やはりいろんな生活の複雑化に伴いまして、常備消防が必要だということで常備消防化というのが進んできた結果、消防職員はふえております。それからことしも、平成九年度も警察官千五百人余り増員を図っておりますのは、やはり今の経済事犯でありますとか在日外国人関係の犯罪が非常にふえているということに緊急的に対応しなくちゃいけないというふうなことがございまして、全体的に定数管理が非常に厳しい中でもそういう特別の分野でふやしたところもございます。それぞれの事情はございますけれども、全体として民間委託とかあるいはボランティアの活用ということを図っていかなくちゃいけないということは御指摘のとおりだと思います。
 そういう意味で、総マクロで今の三百二十七万がどのくらいになるのがいいというふうに思っているのかというお尋ねは、今のところまだ、具体的にどういう仕事がこれから地方の方でふえていくのか、あるいはどういうところがもっと減らしていけるのかというところはなかなか見きわめが難しいところがございまして、そういう具体の数値目標というところまで持っているということではございません。
 むしろ、各団体ごとに、さっき申しましたように標準団体モデルというものを持ちながら、それとの対比で、それぞれ各団体の定数管理のあり方というのは、定数は各団体の条例で定めることになっておりますから、そういうものを通じて定数管理の適正化といいますかスリム化に取り組んでいってほしいと、そういう方面で私どもも技術的な支援をしたりあるいは指導をしたりということに努めているところでございます。
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片山虎之助#23
○片山虎之助君 一点だけお聞きしたいんですが、まず大蔵省に、この間の予算委員会の質問でも言ったんだけど、公共投資基本計画があるでしょう。それからそれに基づく十六の公共事業五カ年計画がある。しかも、それは閣議決定しているからそれなりの権威のある数字なんだけれども、仮にあなたの方で財政再建法を政府としてつくっていくときに、公共事業はいじれないということになるでしょう、五カ年計画をそのままアンタッチャブルにすると。そこで財政再建と五カ年計画なり基本計画の関係というのはきちっと政府として整理してくださいよ。
 その絡みで、やっぱり公共事業というのはコストが高いと私は思っている、本当に。だからコスト削減の努力を一生懸命やらせてくださいよ。それとの絡みで単独事業もそうなのよ。単独事業はコストだけじゃなくて、やらんでもいいことをやっている、最近。それを自治省として何らかの指導をする、大体起債でやるんだから大きいことは。あれもやれ、これもやれ、何でもやれという時代はもう終わっている。だから、それは選択させるような仕組みを自治省としても指導の中に入れないと、強制はできないよ。そうしないと私はトータルとしての財政再建はなかなかできないと思います。
 一点ですね、以上でございます。
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林正和#24
○政府委員(林正和君) 公共投資基本計画、それから各種五カ年計画、これにつきましては今の財政状況の中で国会でもさまざまな御議論がございます。と同時に、御案内のとおり、財政構造改革会議においても聖域なき議論をやる、見直しをやるということでございますので、そうしたところも見ながらこれからいろいろ御議論をされていくということだろうと思っております。
 それからコスト削減、これは私どもも大事なことだと思っておりまして、先ほどちょっと申し上げましたが、この三月末までに具体的な数値目標を定めてコスト削減に取り組んでいくということになっておりますので、そちらの方も私ども財政当局としてこれは大いに進めていきたいと思っています。
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片山虎之助#25
○片山虎之助君 数値目標というのは、何割カットするとやるんですか。
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林正和#26
○政府委員(林正和君) 今、関係閣僚会議のもとにできた事務方が内政審議室で各省集まってやっておりますので、どういう形で出るのかはあれですが、これは総理から国民にわかりやすい具体的な数値目標ということで御指示が来ておりますので、そういう方向で出るものだと私どもも期待しています。
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片山虎之助#27
○片山虎之助君 単独事業。
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二橋正弘#28
○政府委員(二橋正弘君) 地方の単独事業についての御指摘でございます。
 確かに、各地方でいろんな箱物を中心にして単独事業が相当大きく伸びてきたということは事実でございまして、ただ、その過程で建物がデラックス過ぎるんじゃないかとか、あるいは隣近所に似たような建物が建っているんじゃないかというふうな御指摘ございます。私どももそういうことも踏まえて、まず単独事業の総額につきましては、平成九年度は先ほど申しましたように平成八年度と同額、伸び率ゼロということで、まずそこを抑えるということにいたしました。
 それから、具体の箱物につきましてはかなり一巡したのではないかという思いも私ども持っておりまして、箱物の建設については、特にいろんな効果とかあるいは利用の見込みとかというものを十分に踏まえて、これは当然住民の皆さん方とか議会の方で議論してもらう必要がありますけれども、私どもも地方に対するいろんな財政関係の指導をする際の通知の中でもそういう趣旨のことを織り込んでおりますし、それからいろんな会議を通じて私どももそういう趣旨のことは繰り返し話しております。特に、単独事業全体についての重点化とかあるいは効率化ということは、これから非常に大きな課題であるというふうに私どもも認識いたしております。
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片山虎之助#29
○片山虎之助君 箱だけじゃない、テーマパーク、プラスアルファ施策。補助事業に物すごくプラスアルファしている。いろんな施策、福祉を中心に。いいものはいいんだよ。だから、選別をする時代になったので、頼みます。
 終わります。
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