井上繁の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(井上繁君) 社会資本を整備する場合の住民参加の問題でございます。
例えば、都市計画道路などはかなり早くから決まっておりまして、専門の地図を見ればそういうことは出ているんですけれども、市民の人は案外そういうことを知らないことが多いですね。それで実際着工ということになって初めてそれを知ってトラブルが起こるというようなことも起こりがちでございまして、行政の方も積極的に日ごろからそういった状況を市民に伝えていくような努力をしていくこと、これがやはり必要だと思います。
それから、これから地方分権ということがますます大事になってまいります。となりますと、自分たちの町をどういうふうにつくるのかということを地域の方々が話し合っていくと、そういう仕組みづくりと申しますか、道路も町づくりの一環なわけですから、たとえ国道であってもそれを町の中のどこを通すのかということについてやはり多くの住民の理解と協力がなげればできないわけですから、基本となる町づくりのプランをつくる段階において、個別の道路だけではなくて基本となる町づくりのプランをつくる段階から住民の方々と一緒につくっていくというような姿勢が大事ではないかと思っております。
スウェーデンのストックホルムへ参りまして、ある道路をつくる事業のチラシを見てなるほどなと思ったのですけれども、御意見のある方はこちらへどうぞというようなことで、そのチラシに電話番号だけじゃなくて、日本ですと大体その担当の課の名前ぐらいしか入っていませんけれども、それを担当する人の名前が書いてありまして、それでその人の顔写真が、プロフィールの写真が、なかなかすてきな写真でしたけれどもそれが出ていまして、これについて御意見のある方は私に言ってくださいと。市民の人にしてみると、役所というものは非常に大き過ぎて近寄りがたいんですね。しかし、そういう工夫をすることによって、この人なら行ってみようというようなことも場合によってはなるかもしれない。そんなことでおもしろいなと思いました。
以上でございます。