日下部禧代子の発言 (国民生活・経済に関する調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○日下部禧代子君 両先生、どうもありがとうございました。
 お二方のお話を伺っておりながらつくづく感じたことでございますが、日本には都市計画という発想が乏しかったなということを改めて感じております。したがいまして、都市計画に関する政策というのもおくれてきたということになるかと思います。
 ヨーロッパなどにおりますと、例えば緑地にいたしましてもスクェア、例えばロンドンなんかですとスクエア、公園まで行かなくてもスクエアというところで共有の緑の場所がございます。日本の場合はどうしても私の家、私の土地という感じで、公の、共有というふうな発想がなかなか芽生えてこなかったという過去の歴史もあるような気がいたしますけれども、その都市計画という発想、したがってその政策というものがなかなか日本では発展しなかったのはどこに一体起因しているのか。そしてそれをこれからどのようにしていけばいいのかということをお二方にまずお聞きしたいと思います。
 例えば、住宅の問題にいたしましても、私はちょっと国際比較をするために、いろいろと各国の総理あるいは政治家のスピーチなどを調べたことがございますけれども、戦後、例えばドイツではアデナウワー、あるいはまたイギリスではアトリー、本当に胸の震えるような感動的な住宅政策に対する、あるいは都市計画に対するスピーチをしております。これは私たち政治家の問題でもあるかと思いますけれども、なぜに日本はそういうことがなかったのか。
 それが今現在、やはり道路の幅にいたしましても、自転車道がちゃんと区切られるようなスペースを持つような都市計画をもう既に持っていないと今あるお家を除去して道路をつくるということも、これは非常に難しいわけでございます。非常にそういった基本的な問題が日本には多々あって、社会資本の整備のおくれということにもつながっているのではないかなというふうに思いますが、この点に関してのお考えをまずお二方にお聞きします。
 それから、井上参考人には、先ほどいわゆる評価の問題をおっしゃいました。これも非常に私も重要なことだというふうに思うんです。予算をつくる場合に、それまでの評価ということに対してのシステムというものがもっときちんとなっていれば、予算上のむだということもかなりこれは省かれていくのではないかというふうに思うわけでございますが、この予算を含めまして評価のシステムというのをどのような形でこれから日本の地方自治体、また国政の上でつくっていけばいいのか、どの辺からこれは手をつけていけばいいのかというお考えがもしおありでしたらお聞きしたいというふうに存じます。
 それから、田中参考人には、先ほど阪神大震災の経験を踏まえた上での福祉の町づくりの御提案、本当に私うなずきながら聞かせていただいたのでございますが、その中に連携のシステムということをおっしゃいました。これはとても重要だと思います。今、お年寄りの孤独死というふうなことが仮設住宅の中で大変悲しい事実として報道されているわけでございますが、これもやはり連携のシステムの欠如から来るものではないかというふうにも思います。
 それからまた、震災のときでございましたが、病院と病院の連携というもののシステムがきちんとできていない、そして、まだ何も震災を受けていないところの病院で、患者を待っているけれども全然来なかったというふうなお話を後で医療機関から私よく耳にしたことがございます。そういう病院と病院、これはアメリカなどでは、この病院がいろんな災害でだめになったらその次の病院へ、後方病院へという連携システムがきちっとできているような例を私随分聞いているのですが、この辺について今神戸ではどのような形で手をつけられていらっしゃるのでしょうか。
 それからもう一点、先ほどお年寄りあるいは障害を持った方が住みやすい住宅ということで、改築すると非常にお金がかかる、本当にそうだと思うんですが、日本では建築基準法の中に公共の建物にはバリアフリーを入れられておりますけれども、個人の住宅に関してのバリアフリー、これはスウェーデンなどではもう一九七〇年代に建築基準法の中に入れられているわけなんですけれども、日本の場合にはどうしても、公共の場合はそうだけれども、個人の場合はどうもというのが建設省のお答えでございますが、田中参考人はどのようにお考えでいらっしゃいましょうか、よろしくお願いいたします。

発言情報

speech_id: 114014324X00619970416_029

発言者: 日下部禧代子

speaker_id: 22900

日付: 1997-04-16

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済に関する調査会