小山孝雄の発言 (臓器の移植に関する特別委員会)

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○小山孝雄君 脳死臨調の社会的な合意がおおむね成立しているということを前提にしてこの法案をつくられたと、こういうふうにこれもたびたびお聞きしたことでありますけれども、大体、脳死臨調自体が少数意見が併記的に答申された極めて異例のものだと私は思っております。
 この国会はちなみに九十二の内閣提出の法案がございますけれども、その中で審議会等々の議を経て法案がつくられたものも相当多いわけでございます。例えば、健康保険法の改正問題あるいは男女雇用機会均等法の改正等々いろいろございますが、少数意見は付記はされていますけれども併記はされていない。併記されて法改正に臨んだものは一つもないわけでございまして、脳死臨調の答申自体非常に異例のものと私は受けとめているところでございます。少数意見が併記されたこと自体が社会的合意が成り立っていないんじゃないか、私はこういう考えを持つわけでございます。
 最近の世論調査等におきましても、五月の末に行われた朝日新聞の調査なんかでは、脳死を人の死と認める人は四〇%、認めないという人は四八%にも及んでいる。そして、法律で脳死を人の死と定めること、これは賛成四〇%、反対四二%と、こうなっているわけでございます。
 中山先生のお出しになられた法案でいきますと、脳死は人の死なりということがはっきりと新しい法律として制定されるというふうに解釈をするわけであります。これは法務省刑事局が調べたところでいきますと、死または死亡という規定があるのは法令でいうと六百三十三、条項で四千五百五十三もあるそうでございますけれども、これらの解釈がすべてそれに、新法が旧法に優先するという原則に従って改正されるものとみなされると解釈をするわけでございます。
 平成五年五月二十日の臓器移植法が発表されたときの各新聞のコピーを取り寄せてみますと、見出し自体がさまざまなんですね。毎日新聞なんかは「「脳死は人の死」明記せず」と大きな見出しがございます。朝日新聞は「脳死、「死」と前提」と書いてあります。読売は「「脳死は人の死」前提」。すなわち、この見出し一つを見ましても、この法案のいろいろな宿命的なものがこの中に盛り込まれてあるように思うわけでございまして、決して社会的な合意が成り立っているものとは私は思わないわけでございます。
 この現状に対して、まず提案者はどういうふうにお考えでございましょうか。

発言情報

speech_id: 114014604X00619970611_024

発言者: 小山孝雄

speaker_id: 1874

日付: 1997-06-11

院: 参議院

会議名: 臓器の移植に関する特別委員会