田沢智治の発言 (臓器の移植に関する特別委員会)

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○田沢智治君 ただいまお話を承りましたけれども、当特別委員会の公聴会においても、当事者である患者さんや医師会、医学界にはほとんど賛成される方がいないように思われておるのでございます。
 それは、猪熊案の第七条に脳死状態の人を死でないとした上で心臓などの臓器の摘出を認めることに法文上なっており、脳死状態を生きている人とし、心臓などの臓器を摘出した瞬間患者が死亡することになります。猪熊案では、臓器を摘出する医師はみずから手を下して患者を死に至らしめることになるので、そのような行為は医の倫理に反すると考える医師は数多くあります。
 また、猪熊案では、心臓などの臓器の提供を受けようとすると、臓器提供者の生命を絶たなければなりません。多くのレシピエントは、みずからの延命のために他の患者を死に至らしめること、このような行為を受容することはできないということを申しております。
 衆議院における参考人の意見の陳述及び参議院の公聴会での意見陳述においても、移植を受ける方々の意見を拝聴しますと、移植を受ける側の患者としては、他人の生命を絶つことは非常に強い抵抗感があって、とても生きている人から移植を受ける気持ちにはなれないと陳述をしております。
 猪熊案においては、法律の目的は、移植を受けなければ助からない患者さんを救うことにあるとしております。しかし、移植を受ける患者さんがちゅうちょするような、あるいは倫理的に苦しい思いをするような、基本的な部分でこの法案には大きな問題点があるのではないかと私は思うのでございますが、猪熊案の提案者に御見解を伺いたいと存じます。

発言情報

speech_id: 114014604X00719970616_009

発言者: 田沢智治

speaker_id: 18766

日付: 1997-06-16

院: 参議院

会議名: 臓器の移植に関する特別委員会