林正和の発言 (大蔵委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府委員(林正和君) 財政赤字の問題点としては、次のようなことが言われております。
一つは、先生御案内のとおりに、二十一世紀に入りますと人口の高齢化が急速に進展してまいります。政府が昨年の末に二〇〇五年までにということで財政再建の目標を定めましたが、二〇〇五年といいますと、ちょうど戦後六十年でございまして、二〇〇五年以降になりますと、戦後生まれのベビーブーム世代が皆退職年齢に差しかかってまいります。そんなことから、貯蓄が減少していくということが見込まれるわけでございまして、現在のまま放置しておきますと、大量の公債が市場で円滑に消化されにくくなる結果、金利が上昇をする。経済成長の源泉であります民間設備投資が抑制されて、経済の活力を喪失するということが第一点だろうと思います。
もう先生、御案内のとおりでございますが、必ずしもこれそのままストレートに当てはまるかどうかでございますが、かつて財政赤字で大変苦しんでおりましたスウェーデンで、一九九四年の六月、国内の最大の生命保険会社が国債の引き受けを拒否いたしまして、その結果長短の金利が非常に大きく上がった。その結果、国民経済が非常に窮地に立ったというようなことがございます。これが第一点だろうと思います。
それから二番目は、当然のことながら財政赤字がふえますと、利払いあるいは国債の償還という費用が多額にかかってまいります。したがって、その結果、政策的な経費として使えるお金が少なくなるということがございます。現在、御案内のとおり、一般会計のうち五六%程度がこうした政策的経費に使われているにすぎません。これから将来世代、どういうことが起きるかわかりませんが、そうしたときの国の対応というものの力が弱まってくるということが二番目の問題だろうと思います。
それから三番目に、これは当然でございますが、公債、これは将来の税金でもって償還をしていくわけですが、将来世代のこの国債償還に伴います税負担が一層高まってまいりまして、世代間の公平の問題もあるということが指摘できょうかと存じます。