二橋正弘の発言 (地方行政委員会)
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○政府委員(二橋正弘君) 地方債を出した元利償還を交付税で算入するというやり方は、これはかなり長い歴史がございます。一番最初は、港湾でありますとか、あるいはダムでありますとか、それから市町村の場合には小中学校の建設でありますとか、ごみ焼却場の建設といったようないわゆる公共事業が相当大きな金額で特定の団体に発生するという場合に、その団体でその年だけの財源で賄うことは到底不可能だと、したがって何年かにわたって財源手当てをする必要がある、したがって地方債で当該年度は手当てをしてその元利償還に応じて交付税を織り込むという形で、財源手当てを多年度にわたって行っていくというのがスタートでございます。
そういうことがありませんと、そういう大きな投資的事業が個別の地方団体では実行できない、各省庁の持っております港湾、河川、それからごみ、学校といったような事業が進まないということで、交付税に織り込むというようなシステムが、これは一番最初で申しますと昭和三十七年ぐらいからそういうシステムがございました。
交付税は、基本的には人口とか面積とかという客観的な数値で算入をいたしますけれども、それだけでは今申しましたような事態に対応できないということから、現実の事業費あるいはそれに伴う元利償還というものを算入に織り込んで、そういういわば客観的な指標とあるいは動態的な指標、事業費というかあるいは元利償還といったようなものとの組み合わせで交付税の計算をするということが三十七年以降ずっと行われてきております。
そういうものの一つとして、昭和五十九年度以降、町づくりでありますとかふるさとづくりとかといったような単独事業についても一部そういう手法が取り入れられてきたというのがこれまでの経緯でございます。
したがいまして、交付税で元利償還を算入するというのは、大きな公共事業それから単独事業の一部についてはとられている、全体としてそういう仕組みであるということをまず申し上げたいと思います。
そこで、実際に出しておる元利償還がこれからだんだん伸びてくると交付税でちゃんと賄い切れるのか、こういう御心配だろうと思います。最近、確かに借入残高が急増いたしておりますし、公債費の伸びも相当な金額にだんだんなってまいります。したがいまして、私ども毎年度の地方財政対策を講じる際に翌年度の地方財政の収支全体を見込むわけでございますけれども、その収支全体を見込むについては、翌年度の公債費が過去の発行実績をもとにして幾らになるかということを見込み、それからもちろん公債費以外のその他のいろんな経費もございまして、その他の経費についてどういうふうな伸びを見込むか、あるいは節減できるものは節減するといったような、全体の経費についてそれぞれの項目ごとに見込み、それから税収その他歳入を見込んで、地方財政対策、結果的にどのくらいの財源が必要かということを算定いたしております。
それをもとにして、また必要な交付税の総額が幾らであるかというふうなことを各年度考えて、五税で足りる場合、今年度のように足りないということでそれをさらに借りるというふうな事態になることもございますけれども、そういう格好で交付税総額を確保しているわけでございます。
今後とも、そういう形で公債費を含めて地方の財政事情を的確に見込んで各年度の地財対策を講じ、交付税の総額の確保をしていきたいというふうに思っております。