宮津純一郎の発言 (逓信委員会)
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○参考人(宮津純一郎君) 当事者としてのNTTといたしましては、今先生の御質問のメリット、デメリットというお答えに対して、大きな意味で見たときに、NTTもそういう大きな流れに参画して日本の通信産業の発展のために尽くさにゃならないというような意味の一つの見方と、ただ、それをやろうとするときにこういうような欠点があると非常に困るからそれを直してもらいたいという意味とその二つの点になろうかと思います。それをメリット、デメリットというふうに言えばそういうことになるんじゃないかと思います。
それで、まず最初、私どもとしては事業として、情報通信産業として、それから国の通信産業というふうに見たときに、現在物すごく大きなデジタル革命とも言える革命の中に入ってきておると思います。それで、これから私どもとしては電話にいつまでもしがみついているわけにはいかなくて、電話の次の時代の新しいサービスというものをどんどん世の中に出していく、そういうことに積極的にかかわっていかなきゃいけないと思っております。そういうものは単語としては今マルチメディアの時代になるというような言い方を私どもはしております。そういうものを推進していきたいという強い希望がございます。
それから、マルチメディアになってきますと、当然のことながらネットワークがどんどん国際化していくわけでありまして、新しい時代のサービスの本質からいって国際化というのはもう避けられない。したがって、国際化というものにもつと積極的に乗り出していく必要があるというふうに思っておりまして、この二点が一番の大きなポイントだというふうに思っております。すなわち、日本の通信産業全体の発展という面から見てポイントだと思っております。
それを実際に具体化しようと思うときに、いわゆる制度面といいますか、市場をどういうふうな構造にしていくかという観点からいくと、一つは国内市場ですけれども、これはやはり競争を活発にする。競争を活発にするという意味は国内事業者同士の競争の活発でしょうが、これからいろいろ国際的にも入ってくるだろうと思います。だから、そういう業者との間も含めて国際の市場というのは活発になっていくということが一つあろうかと思います。
それから国際に関しては、私どもも国際進出するという意味で、しかも東南アジアなどはサービスのレベルだけではなくてインフラストラクチャーそれ自体を充実していくという面もございまして、そういうふうに多角的に広い意味で国際進出するということが非常に大事な問題ではないかと思っております。
そういうようなことに参画できるような環境が今回のNTT再編問題という、これはただ単にNTTの再編だけの議論をやっているとは思えないんです。もっと広い意味で議論されていると思いますが、今回のこの機会というのは、それが今申し上げたような意味の今後の方向に対してかなり明るいというか、将来を先取りした方向を出していただいているのではないかというふうに思っております。
もう一つは、事業運営上のもっと次元の低い問題ですが、もう十何年経営形態問題としてあれこれやってまいりました。これはここで恨みを申し上げるわけじゃないが、あれに関して言うと相当の精力をうちの会社も使っておりまして、あれこれの議論はそれはそれで結果的には大変実のある議論になりましたからよかったですけれども、もういつまでも続けられてもかなわないという感じもありまして、今回タイミングもありますが、タイミングという意味は、大きく言うと、インフラストラクチャーの国のデジタル化というのが終わるタイミングというのが結果的には大きなタイミングだったんじゃないかと思います。ちょうどそれに間に合うというか、うまいときにここでこの問題が一応決着して将来が見えてきたというそのこと自体も相当大きな今のメリットではないかと思っております。
なお、デメリットに関して言いますと、ぶつぶつずっと言ってまいりました。分割されたらこういうふうにデメリットになるということは、また言いますけれども、株主の権利の問題とか、それからお客様サービスに関してはユニバーサルサービスだとか災害対策とかそういうものが心配だとか、研究開発力がうまく出るか、分割なんかされたらうまくいかない心配もあるとか、いろいろ申し上げました。
しかしながら、そういうものは今の議論の中で吸収されまして、それでデメリットというものもメリットに変えていけるような格好の再編の形に結果的には出てまいりましたので、そういう意味では、私どもとしては私どもが志としてこれから努力していきたいと思う方向を大変バックアップしていただけるような形に今回法案をつくっていただいたというふうに思っております。