屋山太郎の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(屋山太郎君) 去年、私はマルセイユに行って、町の電気屋とか商店街は随分閉店しているんですね。それで、実はマルセイユに毎年行っているんですけれども、どうしてこんなにつぶれるんだろうと思ったら、そのそばに物すごくどでかいモール街ができて、とにかく電気屋一軒で、それこそ本会議場ぐらいのどでかい電気屋が一軒、十五分ぐらい郊外に走っていけばある。それから、あらゆる専門店が、おもちゃ屋ならおもちゃ屋というのがどでかくできると、そうすると軒並みつぶれているわけですね。日本で起こっているよりもっと大きい物すごいスケールでそれが起こって、これは非常に社会問題になりまして、今余り町のそばにそういうものをつくっちゃいかぬとか、新聞を見ていたら、要するに政府が今それに手を打とう、やっぱり無制限にはいけないんだ、相当ストリクトな条件をつけなきゃいかぬということを言っていましたね。
ですから、急激に大型店を自由にやれ、しようがないというのも場合によりけりなんですが、しかし、じゃ、大店法をいじらなければ今の店がずっと維持できるのかというと、そうじゃないと私は思うんです。例えば、跡取りがいないとおっしゃいましたけれども、今現にほとんどの家で跡取りがいない。なぜ跡取りがいないか。要するに、それはもうからない、それで一生食うほどの欲望がわかないとか、そういう経済的な事情で跡を継がないということですから、今のままやっていたって後継ぎがいなくなればなくなるわけですね。ですから、そこはやっぱり政治の力で調整するしかないというふうに私は思います。
規制緩和をやると、確かに陰の部分はあるんです、失業が出る。しかし、アメリカはそれをやりまして、一九八〇年から十年間で、失業も出たけれども、しかしプラマイで千八百六十万人の雇用増があった、年に百八十万人ですね。今のクリントン政権では、おれの代になったら二百万人だと、こう言っていますけれども、やっぱり徹底的な規制緩和をやると、何もないところで何か始めるのに物すごく楽なんですね。社会がそうやってダイナミズムを持ったということなので、私は陰の部分が出るのはしようがないと。
ですから、この陰の部分、これは本当に困る人があれば社会政策で見るべきなので、陰の失業者が出るからこれはこのまま存続させるというのは本末転倒だと思うんですね。何のためにその業種があるのかということ、要するに失業が出ないために、本当は要らないんだけれども置いておこう、税金がかかってもしょうがないと、そういう発想ならばこの人たちはほかの社会政策で見るべきだというふうに思います。