芳澤弘明の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(芳澤弘明君) かつてソビエト連邦というのがありました。北の大クマとかなんとか言われたそのソ連があるから、中華人民共和国が成立したから、朝鮮戦争があったからということで、いわば極東の平和を守るため、日本の安全を守るためということで沖縄の基地が強化されてきたといういきさつがあります。日米安保条約も、サンフランシスコ講和条約と抱き合わせでできて、片面講和だったわけです。
しかし、戦後五十年たちました。現時点でやはり考え直すべきだろう。ソビエトは崩壊しました。ソビエトがどこに侵略していくんでしょうか。北朝鮮はもうがたがたです。私は、あの国はもう間もなくつぶれるんだろう、長くはもたない、内部崩壊するだろうと思います。そういう状況下で日本を攻めてくる国があるんだろうか。仮想敵国論はもう今や神話だと思います。私は、日本とアメリカが本当に対等、平等の立場でおつき合いをすべきものと思います。
昨年九月に日本の四つの法律家団体がアメリカに行って、アメリカの合衆国政府、上下両院の議会当局と話をしたときに、アメリカの独立宣言の中にあるんですよ、アメリカが独立宣言をした、それは大英帝国、イギリスの圧制から逃れるためだと。その独立宣言に本当にそういうことが脈々と生きているわけです。日本に対して今アメリカがよき隣人でありたい、そう思うなら、アメリカの人たちが言っているように、日本はアメリカの植民地だと言われているような、沖縄は植民地だと言われているような状態をなくすべくアメリカと日本が対等、平等で語り合っていく、そういう関係を築いていくべきだと思うのです。これがこれからの問題じゃないでしょうか。
海兵隊が日本を守るために今存在しないということは、アメリカの国防長官、国務長官、私がお手元に配っている何名かの高官の公式発言でももう明らかなわけですから、日米安保体制が日本の安全のために大事だという考えについてはそろそろ考え直していい時期です。
五十年といえば一つの歴史の区切りです。朝鮮も五十年で帰ってきたんです。私は台湾で生まれました。台湾が日本の植民地から解放された。沖縄は二十七年間アメリカの占領統治下にあった。本当に日本に帰れるだろうかと思いました。私は、三年間パスポートが出ずに沖縄から本土に来れませんでした。いつになったら自由に往来できるだろうかと考えました。しかし、二十七年間で沖縄の統治は一応形の上で終わったんです。戦後五十年、アメリカとの関係を本当に国民の立場に立って、アメリカの人たちの立場に立って改善すべき時期に来ているんだろうと私は基本的に考えます。今、日米安保容認の立場の人もそのような考え方に、議論に参加してきているんじゃありませんか。
以上、私の考えを申し述べました。