浅倉むつ子の発言 (労働委員会)
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○参考人(浅倉むつ子君) 御指摘のとおり、今回の法案にはセクシュアルハラスメントについて二十一条が規定しております。二十一条は、読みますと、二種類のタイプのセクシュアルハラスメントといいますか、性的な言動に対する女性の対応による取り扱いについて定めておりまして、一つは労働条件について不利益を受けないということと、もう一つは就業環境が害されることがないようにすべきであると、その二種類が定められております。
これは、いわゆる対価型が前者であります。それから、環境型というのが後者でありまして、対価型というのは、何か性的な言動に対する対応に対して、特に労働条件に関する不利益を受けるというのが対価型でございます。それから、環境型というのはその人の働く環境を悪化させるというものでありまして、いわば法的な概念としてはその二種類のものがあるわけで、世界的な動向としてもこの二種類があるということが言われております。
ただ、その二つのタイプもすべて何が何でもセクハラになるかというとそうではありませんで、私としましては、法的な概念として重要なのは、このセクシュアルハラスメントというものが被害者の意に反するものであるというところが重要であるかと思います。つまり、アメリカでは歓迎されない行為というふうに申しますし、カナダでは不快にさせたり屈辱感を与える行為というふうに言っておりますし、ドイツではもう少し幅広く、尊厳を傷つける故意による行為といいますか、そういうことを言っております。
いずれにしましても、女性自身がこれが不快であって歓迎しないんだという、そういう意思を持っているのになおかつ繰り返し行う行為であるとか、あるいは一回限りであっても非常にそれが敵対的で侮べつ的な環境をつくり出す行為であったりと、そういうものが行われた場合には、それは法的な意味でのセクシュアルハラスメントとして禁止され、企業としては防止する配慮を義務づけられるというふうに考えております。
もちろん、非常に漠としたものの中からその法的な概念を抽出してくるわけでありますけれども、これは決して定義ができないものではありませんので、今回定義するに当たっては諸外国の事例などを参考にされて恐らく指針に取りまとめられるであろうと思っております。