鈴木淑夫の発言 (財政構造改革の推進等に関する特別委員会)

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○鈴木(淑)委員 条件が同じならばとおっしゃいましたが、それこそが間違いなんですね。条件は変わるのであります、将来の予測で。今のお答えは、限界貯蓄性向、限界消費性向一定という条件が変わらなければという前提でお話しになっている。そうじゃないんですよ。限界貯蓄性向、限界消費性向は、将来の予測によって変わるんです。その予測を入れてこないような経済学というのは、本当に古臭いケインズ経済学なんですね。
 それから、歳出をすればまず懐へ入るとおっしゃるが、歳出の中にはむだもたくさんあるし、土地買収費もあるし、全部が支出に回るなんということは絶対にあり得ないということも申し上げておきましょう。
 そういうわけで、総理、私が今申し上げていることは、財政赤字を本気になって減らすためには、どうしたって民間支出主導型の成長へ持っていかなければだめですよ。民間支出主導型の成長へ持っていくのに、今おやりになっているように構造対策だけでは、既に沈滞している経済に対してむしろデフレ効果の方がいって、大変なことになりますぞ。やはりマクロ的な景気対策しかないでしょう。その場合に、さっき言ったように金融政策は動けない、財政支出はむしろむだを排除するのだという話になったら、減税、それも直接税減税でしょう、その効果はありますよということを申し上げたわけです。
 もう一つ、この法案は実は財政赤字削減に成功しないのじゃないかと言っているのは、先ほども申し上げましたように、歳出のむだを排除して、規制緩和や行政改革と表裏の関係で歳出を削減していこうという発想が法案には入っていない。法案の中に書いてありますことは、いわゆるキャップで、プラスシーリング、ゼロシーリング、マイナスシーリングと並べてあるだけで、構造をいじるのだ、そしてその結果として歳出を切るのだということを明記しておられないですね。これが私は問題だというふうに思います。
 公共投資を例に挙げて申し上げたいのでございますが、私ども新進党は「日本再構築宣言」の中に明記しておりますように、公共投資については二つの方法でむだを排除していきたいというふうに思っております。
 一つは、単価の引き下げです。バブルのときに民間も公共投資も単価が非常に上がりました。その後、民間は必死のリストラをやって、価格破壊でありますから、相当下がった。公共投資の単価はほとんど下がっていない。そのために、これは建設省の統計でありますが、三、四割建設単価に違いが出ているという統計もございます。ですから、今の指名入札制度を廃止して、もっと競争を促進して単価を下げていくことはお考えにならないのですか。それをいたしますと、公共事業費は、予算額としては、名目額としては抑えていても、実質ベースでは公共投資は伸びることが可能になりますので、景気に対する悪影響は極小化できるわけですね。
 私ども、再構築宣言にもう一本非常に大事なことを言っております。それは、今のように中央省庁が五カ年計画なら五カ年計画をつくって、それに沿ったプロジェクトを持ってきた地方公共団体に補助金をつけるという制度は、むだが多過ぎますよ。これはまず交渉事で、官官接待とか交通通信費だとか書類作成、大変な手間がかかる。このむだを省くため、そして地方のどこにインフラが不足しているかなんということは地方の方がよく知っているのですから、一括して資金を交付して地方公共団体に公共投資を考えさせれば、同じ予算額でも大変効率が高まるじゃないかということを言っております。
 この二本の柱で公共投資の効率を高め、単価を下げるならば、予算額として抑えていっても実質の公共投資がふえますから、デフレ効果は非常に小さくなってくるのですよ。
 建設大臣、恐縮でございますが、恐らく私が今言っているような、新進党が言っているようなことはそちらでも御検討だと思うのですね。ここの法案には出ていないのですが、それをおやりになるお気持ちがございましょうか、お伺いいたします。

発言情報

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発言者: 鈴木淑夫

speaker_id: 27950

日付: 1997-10-31

院: 衆議院

会議名: 財政構造改革の推進等に関する特別委員会