鈴木淑夫の発言 (財政構造改革の推進等に関する特別委員会)
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○鈴木(淑)委員 私はそんなよその国のことを聞いているのじゃないんですよ。日本についてちゃんとチェックしているのかと、経済企画庁は、あるいは政府は。
それは、今言ったことはそのとおりです。海外の例を引けば、歳出削減に重点を置いた国の方が増税に重点を置いた国よりは成功しているというのはありますよ。でも、そんなことは百も承知です、それを聞いているのじゃない。日本についてちゃんとしたシミュレーションがあるのかと聞いている。
それがないとおっしゃるから、じゃ私、民間のシミュレーションをここで御紹介しますよ。大和総合研究所、大和総研のシミュレーションであります。そして、これは四―六月期のGDPを入れた上でのシミュレーションであります。
この結果、どういうことになると彼らは予測しているかといいますと、まず成長率、最初の九八年度から二〇〇〇年度までの集中改革期間、平均たったの一・六%であります。その後、それは規制緩和や何かの影響がようやく三年、四年たって出てくるということもあって少し上がってきますが、それでも二〇〇一年から二〇〇三年までの成長率はたったの二・二%であります。ですから、この六年間の平均は一・九%成長。
日本で一・九%成長でありますと、これは労働力が余ります。したがって、失業率は、このシミュレーションによりますと、現在の三・四%から四・五%へ向かって上がってくるんです。これは、平均が四・五に参りますと、学校を出たばかりの十五歳から二十四歳の人たち、今でさえも失業率七%ぐらいなんですね、これも二けたになってきますよ。そして、定年を過ぎてまだ働きたい、五十五歳から六十四歳、十分働ける人たち、この人たちは今でも失業率四%ぐらい、これが恐らく六%前後に上がるんじゃないですか。そうすると、これは社会的な大問題になってくるというふうに思います。
そして、こういうふうに失業率が上がってくるということは、もちろん企業経営がうまくいかないということですから、このシミュレーションには出ていないけれども、倒産多発ということを当然考えておかなきゃいけないでしょう。
それから、このシミュレーションには出ていないが、資産価格、地価がまた下がるかもしらぬ、株価はもっと下がるかもしらぬ。そうしたら、いわゆる資産デフレがここからもう一つ強まっていく可能性があるのですね。その場合に、ただでさえ不良債権を持ってひいひい言っている金融機関がもつだろうかということであります。これは単なる預金取扱金融機関だけではない、問題の、国民生活と密着な関係にある生保だって、かなりの生保がえらいことになるでしょうね。まず、金融危機勃発は間違いないと思います。
さらに、アメリカとの関係で何が起きるか。経常収支黒字の対GDP比率、この四―六月期にぽんと二・六に上がりましたね。この大和総研のシミュレーションでは、何と来年度早くも三・四に上がるというんですよ。その上、二〇〇〇年以降になると四%台になってくる。御承知のように、二%台の黒字の対GDP比率で摩擦は起きてくる。三%を超えると危機的になりますよ。この数字によれば四%台に上がってくるんですね。
どうですか。政府で全然シミュレーションしていないとおっしゃるから、今ちゃんと詳しくお教え申し上げた。こういうシミュレーションが出ているのです。総理、これは非常に危険な状態だと思いませんか。いかがでございますか。