村井仁の発言 (大蔵委員会)

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○村井委員 まあそれは一つの議論だけれども、今この景気状態のときに、そういう大変化をあえてやるのかねという疑問ですよ。
 私は、先ほど来この一連の流れ、税金の話ばかりしているように聞こえるかもしれないが、要はこの今の日本の危機的な経済状態をどうやったら救うことができるのか、どうやったらここからベールアウトできるのかという問題意識で申し上げているわけですよ。そのときに、やはり税金を特定の業種について前倒しして重くするという結果になるような手法は、これは私はぜひ避けてほしいと思うのです。タイミングが悪いということを申し上げたい。
 私は、確かにおっしゃるように、建築物、構築物、それが比較的、安定的に長期間使われるものだというその主税局長の御指摘もそのとおりだと思うし、それからまた、会計準則と税がぴたっと一致していなければならないとも思っていない。それはそうなんだけれども、今までどっちでもいいといってやってきたのが、この景気のときに非常に重くするというのは大変問題だ、これをあえて申し上げておきたいということであります。
 ところで、ちょっとサブジェクトを変えさせていただきまして、私ども、今度のこの大変な経済状態というのは、一つは二年余り続いている低金利、それからそれに加えて先ほど来触れた消費税の引き上げ、そして特別減税の停止、そして医療費の自己負担の増嵩というようなものが一どきにどんと来た、これの影響というのは、これは否定しがたいと思うのですね。これがいかに消費マインドを冷やしたか、これはもう明らかなことであります。
 さればこそ私どもは、ことしの通常国会におきまして、一番最初は、先ほど来触れてまいりました土地関係の税制、これをバブル前の状態に戻すということを景気回復の手段として一つ考え、それにさらに有価証券取引税等々につきましても加えまして、法律案を一つつくったわけであります。しかし、どうもなかなか他の党の御賛同が得にくいというような環境の中で、結局特別減税の延長といいますか、平成九年につきましても特別減税を継続実施するという一点に絞りまして、法律案をお出ししたわけであります。私は、あれをやっておけばまだここまでひどい景気の状態にならないで済んだんじゃないかなという気がするわけでございますけれども、残念ながら、そのときに御賛成を得られなくてここに来ているわけであります。
 現在、いわゆる労働団体の中の最大のもの、連合が、平成九年についても何とか特別減税をやってくれということで大変大きく声を上げておられる。しかし、実際問題として考えれば、今の時点ではもう遅いので、年末調整はもう目前に迫っていて、技術的にほとんど不可能。それから確定申告を三月十五日にやるといったって、恐らく国税庁では確定申告用の用紙も全部印刷しちゃっているでしょうから、実際、手続問題としては、私は、もはや平成九年の特別減税の実施なんというのは無理なことだろうということは承知の上で申し上げるのです。
 これはしかし、ことしの春、私どもが議員立法でこの提案をしたときに、与党の一翼を担われる社会民主党の委員の方は、一九九四年の十一月に決まりました三・五兆の恒久減税、そして二兆円の特別減税という方向が、中身は少し変わりましたけれども、二年間が三年間という形で今年度まで実施されました。労働界を含めて多くの皆さんが、特別減税はこれで打ち切りだという方向で納得といいますか、そういう状況だというふうにわかって、理解をしておられたこんなことを言っておられまして、私は、そうかなと。外で皆さん座り込みをやって、何とか特別減税を継続してくれと言っているのに、おかしなことをおっしゃるな、こう思ったのでありますけれども、その後発言の機会がなかったので、今そういう運動を連合がしているということにちょっと触れまして、私は、現在の消費が非常に沈滞しているという状態のもとでは、これもやはり一つの選択肢としてあり得るのではないか。例えば、平成十年の税制問題につきまして御検討になられるとき、ぜひ特別減税を考え、あるいは、できれば私どもは恒久減税の方がいいと思うけれども、恒久減税を考えるということもひとつぜひ考えていただきたい、これは希望として申し上げておきたいと思います。
 そこでもう一つ、税収ですね。これは実は十二月一日に税収の新しい数字が、十月までの分が出たわけでありますけれども、これを見ますとかなり苦しい状況になっている、予算に比べての話でありますけれども。法人税の進捗率というのは昨年より二%ポイントほど落ちている。これは明らかに景気低迷によって企業収益が振るわないことのあらわれだと思われるわけでありますし、また所得税の源泉分、これは三%ポイント近く落ちているわけでありまして、これは恐らく低金利の影響がここへ来て深刻になってきたことのあらわれだと思われるわけであります。
 また、消費税ですけれども、昨年の場合一%当たり二兆五千億で計算しておられたと私は思っておりますけれども、それがことしの予算では、いろいろ是正措置などもした結果、一%当たり二兆六千億程度を予定していた。ところが、それにもかかわらず、消費税の進捗状況、これは四・三ポイントほど昨年を下回っているということでありまして、私は、明らかに消費低迷の影響もあらわれているのじゃないか。
 税収の計算年度の半ばを過ぎて全体で進捗割合が三%ポイント近くも前年を下回っているということは、今年度の税収を達成できない、こういう可能性を意味するのではなかろうかという気がするわけであります。
 ここで私は考えなければならないと思いますのは、例えば消費税ですけれども、税率は上げたけれども結果的には思ったほど税収がふえなかったということになったら、これはもう改めて政策実施のタイミングというのがいかに大事かということを意味するのだと思うのですけれども、そういうことになるのじゃなかろうか。
 一部の新聞報道によりますと、大蔵省当局が、九七年度の税収が当初の予算見積もりを下回り、その結果、年明けの通常国会で歳入の減額修正をせざるを得ないことになるとの見通しを明らかにした、こういうような報道をしておりますけれども、このあたりは間違いないのでしょうか。これは本来は国税庁にお伺いするのかもしれないが、総括的に主税からお答えいただければ。

発言情報

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発言者: 村井仁

speaker_id: 19597

日付: 1997-12-03

院: 衆議院

会議名: 大蔵委員会