谷垣禎一の発言 (科学技術特別委員会)

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○国務大臣(谷垣禎一君) 今、北岡委員が御指摘のように、さっき申し上げた数値は若干諸外国に比べて努力が必要だ、こういうことでありますが、他方、目を将来に向けてみますと、先ほど御指摘のようなエネルギーにせよ、人口問題にせよ、あるいは地球環境の問題にせよ、そういう問題を解決していくのは科学技術の振興に頼るしかない。我が国の国民生活を見ましても、科学技術によってその将来が開かれるという面がございます。
 また、この面で我が国が貢献をしていろんな業績を積み重ねていくということが国際社会の中で生きる日本の使命ではないかと思っております。こういう考え方は、実はもう一昨年、議員立法で全会一致でつくっていただきました科学技術基本法の精神なのではないかと思っております。
 当庁の基本的な考え方も、この科学技術基本法にのっとりまして、そして昨年閣議決定をされました科学技術基本計画に沿って施策を推し進めていこう、今おっしゃいました科学技術創造立国をそういう形で実現していこうということになっております。
 政府としましては、この科学技術基本計画に言われておりますように、一つは社会的あるいは経済的ニーズに対応した研究開発を行っていかなきゃならない、それからもう一つの柱がやはり基礎研究を充実させていく、この二つが柱だと思うんです。
 それで、社会的、経済的なニーズに対応した研究開発としましては、新産業の創出やそれから情報通信が飛躍的に進歩しております。そういう諸課題に対応できるような研究開発が必要だろうと。それから、エルニーニョ現象とかいろんなことが言われておりますが、地球規模の諸問題の解決に資する研究開発がまた必要であろう。それから防災とかあるいは疾病に対する生活者のニーズに対応した諸問題の解決に資する研究開発が必要であろう。社会的、経済的ニーズに対応するものとしてそういうものを考えているわけであります。それと同時に、先ほど申し上げたように、基礎研究を振興しなきゃならない、これが研究の対象であります。
 もう一つは研究開発の環境でありますが、それはやはり柔軟でそして競争的でオープンなものでなければならない。そういう形で新しい研究開発システムをつくっていけと、これが科学技術基本計画の求めているところでございます。
 もう少し具体的な施策を申し上げますと、研究開発の課題としては関係省庁の間で緊密な連携が必要でございます。一つは、やっぱりライフサイエンスといいますか、ミクロでいいますと遺伝子ですね、ゲノムの関連研究、それからマクロでいいますと人間の脳、この脳の科学研究、こういったことが一つの柱であろう。
 それからもう一つは、情報伝送処理の高性能化を目指した情報科学技術というものに重点を置く必要があるのではないか。
 それからもう一つは、先ほどもちょっと申し上げましたが、地球変動予測、こういうものに関する研究開発が必要ではないか、そのあたりに重点を置いて進めているところでございます。
 また、研究環境あるいは制度改革等としましては、国の研究者に任期つき任用制を導入するという法律をこの間の通常国会でつくっていただきました。現在、国立試験研究機関では、ことしの五月に法律ができましてから既に十八名の任期つきの研究員を採用しております。
 それから、若手研究者層の養成拡充を図るためにポストドクター等一万人支援計画を推進して、毎年一万人の研究者に研究環境、研究の場を与えていこう、こういうことをやっております。
 以上のほかにも、国の研究者による民間企業での研究活動がもっと一緒にできないかということで、兼業許可の円滑化とかあるいは研究者にインセンティブを与える意味で国の研究者への特許権の個人帰属等の施策を推進しております。
 今後とも関係省庁との一層密接な連携のもとに、科学技術創造立国に向けて頑張っていきたいと思っております。

発言情報

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発言者: 谷垣禎一

speaker_id: 1444

日付: 1997-11-19

院: 参議院

会議名: 科学技術特別委員会