科学技術特別委員会
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会
会議録情報#0
平成九年十一月十九日(水曜日)
午後一時開会
―――――――――――――
出席者は左のとおり。
委員長 山下 栄一君
理 事
木宮 和彦君
畑 恵君
但馬 久美君
中尾 則幸君
委 員
海老原義彦君
鹿能 安正君
北岡 秀二君
沓掛 哲男君
二木 秀夫君
松村 龍二君
吉川 芳男君
石田 美栄君
及川 順郎君
戸田 邦司君
松前 達郎君
阿部 幸代君
奥村 展三君
国務大臣
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 谷垣 禎一君
科学技術庁長官
官房長 沖村 憲樹君
科学技術庁長官
官房審議官 興 直孝君
科学技術庁科学
技術政策局長 近藤 隆彦君
科学技術庁科学
技術振興局長 宮林 正恭君
科学技術庁研究
開発局長 青江 茂君
科学技術庁原子
力局長 加藤 康宏君
事務局側
第三特別調査室
長 塩入 武三君
参考人
動力炉・核燃料
開発事業団理事
長 近藤 俊幸君
動力炉・核燃料
開発事業団理事 中野 啓昌君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○科学技術振興対策樹立に関する調査
(派遣委員の報告)
(科学技術の振興策と総合調整に関する件)
(核燃料サイクル政策に関する件)
(地球温暖化防止対策に関する件)
―――――――――――――
この発言だけを見る →午後一時開会
―――――――――――――
出席者は左のとおり。
委員長 山下 栄一君
理 事
木宮 和彦君
畑 恵君
但馬 久美君
中尾 則幸君
委 員
海老原義彦君
鹿能 安正君
北岡 秀二君
沓掛 哲男君
二木 秀夫君
松村 龍二君
吉川 芳男君
石田 美栄君
及川 順郎君
戸田 邦司君
松前 達郎君
阿部 幸代君
奥村 展三君
国務大臣
国 務 大 臣
(科学技術庁長
官) 谷垣 禎一君
科学技術庁長官
官房長 沖村 憲樹君
科学技術庁長官
官房審議官 興 直孝君
科学技術庁科学
技術政策局長 近藤 隆彦君
科学技術庁科学
技術振興局長 宮林 正恭君
科学技術庁研究
開発局長 青江 茂君
科学技術庁原子
力局長 加藤 康宏君
事務局側
第三特別調査室
長 塩入 武三君
参考人
動力炉・核燃料
開発事業団理事
長 近藤 俊幸君
動力炉・核燃料
開発事業団理事 中野 啓昌君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○科学技術振興対策樹立に関する調査
(派遣委員の報告)
(科学技術の振興策と総合調整に関する件)
(核燃料サイクル政策に関する件)
(地球温暖化防止対策に関する件)
―――――――――――――
山
山下栄一#1
○委員長(山下栄一君) ただいまから科学技術特別委員会を開会いたします。
参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
科学技術振興対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に動力炉・核燃料開発事業団理事長近藤俊幸君及び同理事中野啓昌君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
科学技術振興対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に動力炉・核燃料開発事業団理事長近藤俊幸君及び同理事中野啓昌君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
山
山
山下栄一#3
○委員長(山下栄一君) 科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。
まず、第百四十回国会閉会中、本委員会が行いました委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。木宮和彦君。
この発言だけを見る →まず、第百四十回国会閉会中、本委員会が行いました委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。木宮和彦君。
木
木宮和彦#4
○木宮和彦君 去る九月十八日及び十九日の二日間、岩手県及び宮城県において、東北電力株式会社葛根田地熱発電所、東北大学電気通信研究所、宇宙開発事業団角田ロケット開発センター、航空宇宙技術研究所角田宇宙推進技術研究センター及びアイリスオーヤマ株式会社角田工場を視察してまいりました。派遣委員は、山下委員長、畑理事、高橋理事、中尾理事及び私、木宮の五名であります。
以下、調査の概要について御報告いたします。
東北電力株式会社葛根田地熱発電所は、全国で六番目、東北電力としては初めての地熱発電所として、昭和五十三年五月に、出力五万キロワットで運転を開始いたしました。その後、平成八年三月には、出力三万キロワットの第二号機が完成しております。同社は、葛根田のほかにも三カ所で地熱発電を行っており、全国の地熱発電電力量五十三万キロワットの四二%を占めております。しかし、地熱発電は火力発電や原子力発電に比較すると小規模であるため、同社の総発電電力量の二%を占めるにすぎません。
同発電所は十和田八幡平国立公園内にあるため、排水・騒音対策、敷地の緑化等に配慮し、周辺の環境と調和するようにしているということでした。特に、蒸気を地下から取り出すときに噴出する熱水は、砒素を含んでいるため、五百メートルから二千メートルの地下に戻しています。また、発電を終えた蒸気は、大量の空気とともに七割が大気中に放出され、残りは冷却、中和処理の後、冷却水とともに河川に放出されております。
なお、我が国はマグマが小規模で、米国カリフォルニア州ガイザー地域のような大規模発電ができません。このため、スケールメリットが生かせず、発電コストが高くなるということが指摘されました。また、発電までに多額の調査費用と十数年の開発期間を要し、しかも発電可能な地域が国立・国定公園内に多く、規制を受けること等から、今後の地熱発電開発は大変難しい状況に置かれているということでした。
東北大学電気通信研究所は、東北大学の附置研究所として設置されており、ことして六十二年を迎えます。
当日は、超高密度・高速知能システム実験施設を視察いたしました。同施設では、超高速・高次情報処理に必要な極微細構造電子回路の加工技術と基盤技術等の研究を行っています。この研究では、極微細な電子回路を製作するため、目に見えないちりでも回路がショートしてしまいます。そのため、ここでは一万分の一ミリのちりが三十立方メートルに一個以下というクリーンルームを設置しております。しかし、予算の関係で、通常管理会社に委託するクリーンルームや装置の維持・保守管理を教官や学生がチームを組んで行っているとのことでした。
宇宙開発事業団角田ロケット開発センターは、昭和五十五年に事業所として発足しました。同センターには、高空燃焼試験設備、供給系総合試験設備、タンク熱特性試験設備等が設置されております。
高空燃焼試験設備は、高度三十キロメートルに相当する減圧状態の中で燃焼試験を行い、推力の測定等を行うものです。当日は、次週から始まるHⅡAロケットの第二段エンジンLE5Bの開発試験のため、供試体が設置されておりました。この試験では、ロケットエンジンを実際に燃焼させるため、騒音対策には万全を期しているということでした。
供給系総合試験設備は、ロケットエンジンの燃焼室に液体酸素と液体水素を送り込むターボポンプの機能及び性能を確認するための試験設備です。開発に成功したHⅡロケットの第一段エンジン用液体水素ターボポンプは、燃焼ガスを駆動力にして毎分四千二百回転し、液体水素を毎分五百リットル送り出します。しかし、ターボポンプは、五百五十度の燃焼ガスとマイナス二百五十三度の液体水素の流れるポンプが隣り合っているため、開発に当たっては相当苦労したということでした。また、ここでは液体水素という危険物を扱うため、事故には細心の注意を払っており、各種計測機器、監視カメラ、消火設備等を設置して試験を行っています。現在は、HⅡAロケットの第一段エンジン用液体水素ターボポンプの開発試験を行っているということでした。
タンク熱特性試験設備は、真空槽の中に置いた供試体を加熱、冷却し、その供試体が正常に機能することを確認するものであり、これまで、HⅡロケット用衛星フェアリング等の熱特性試験を行ってきました。今後は、機構部品要素試験の実施を検討しているということでした。
航空宇宙技術研究所角田宇宙推進技術研究センターは、昭和四十年に同研究所の支所として設置され、ロケット推進研究部、ラムジェット推進研究部及び管理部門から組織されております。
ロケット推進研究部では、輸送コストの大幅な低減を目指すため、再使用型ロケットエンジン、垂直着陸実証実験機、宇宙空間推進エンジン等の研究を行っております。
ラムジェット推進研究部は、地球と宇宙を航空機のように往復する、将来の宇宙往還機用スクラムジェットエンジンの基礎研究を行っております。同エンジンは、高速飛行による風圧で空気を圧縮し、そこに水素を噴射して燃焼させることにより推力を得るものです。
今回、私たちは、ラムジェット推進研究部の高温衝撃風洞施設を視察いたしました。宇宙往還機が大気圏内を高速飛行すると、機体周辺の大気は数千度から一万度の高温に達し、空気自身が化学反応を起こします。同施設はこの化学反応が起こる超高速の流れを地上で再現するもので、千五百気圧、一万度、秒速八キロメートルまで再現することができます。しかし、その流れは千分の二秒しか再現できないので、現在、計測方法を開発中であるということでした。
アイリスオーヤマ株式会社は、日用生活用品の生産から販売、流通までを行い、毎年売り上げを伸ばしている急成長の会社です。今回視察した角田工場は、同社の主力工場で、プラスチック製日用生活用品の成形から組み立てまでの一貫したラインに、ロボット等の最新設備を導入することにより、省力化、無人化を実現し、二十四時間稼働を可能にした最新鋭システム工場であります。また、同工場には、入出庫をすべてコンピューター制御する自動倉庫が付設されており、商品管理を容易にしているということでした。
以上が調査の概要ですが、今回は特に地球環境問題等からクリーンエネルギーの一つである地熱発電と、独自の宇宙開発に欠かせない純国産ローカットを開発した宇宙分野の研究を中心に調査を行ってまいりました。
最後に、今回の調査に当たり御協力賜りました関係者の方々に心から感謝を申し上げ、報告を終わります。
この発言だけを見る →以下、調査の概要について御報告いたします。
東北電力株式会社葛根田地熱発電所は、全国で六番目、東北電力としては初めての地熱発電所として、昭和五十三年五月に、出力五万キロワットで運転を開始いたしました。その後、平成八年三月には、出力三万キロワットの第二号機が完成しております。同社は、葛根田のほかにも三カ所で地熱発電を行っており、全国の地熱発電電力量五十三万キロワットの四二%を占めております。しかし、地熱発電は火力発電や原子力発電に比較すると小規模であるため、同社の総発電電力量の二%を占めるにすぎません。
同発電所は十和田八幡平国立公園内にあるため、排水・騒音対策、敷地の緑化等に配慮し、周辺の環境と調和するようにしているということでした。特に、蒸気を地下から取り出すときに噴出する熱水は、砒素を含んでいるため、五百メートルから二千メートルの地下に戻しています。また、発電を終えた蒸気は、大量の空気とともに七割が大気中に放出され、残りは冷却、中和処理の後、冷却水とともに河川に放出されております。
なお、我が国はマグマが小規模で、米国カリフォルニア州ガイザー地域のような大規模発電ができません。このため、スケールメリットが生かせず、発電コストが高くなるということが指摘されました。また、発電までに多額の調査費用と十数年の開発期間を要し、しかも発電可能な地域が国立・国定公園内に多く、規制を受けること等から、今後の地熱発電開発は大変難しい状況に置かれているということでした。
東北大学電気通信研究所は、東北大学の附置研究所として設置されており、ことして六十二年を迎えます。
当日は、超高密度・高速知能システム実験施設を視察いたしました。同施設では、超高速・高次情報処理に必要な極微細構造電子回路の加工技術と基盤技術等の研究を行っています。この研究では、極微細な電子回路を製作するため、目に見えないちりでも回路がショートしてしまいます。そのため、ここでは一万分の一ミリのちりが三十立方メートルに一個以下というクリーンルームを設置しております。しかし、予算の関係で、通常管理会社に委託するクリーンルームや装置の維持・保守管理を教官や学生がチームを組んで行っているとのことでした。
宇宙開発事業団角田ロケット開発センターは、昭和五十五年に事業所として発足しました。同センターには、高空燃焼試験設備、供給系総合試験設備、タンク熱特性試験設備等が設置されております。
高空燃焼試験設備は、高度三十キロメートルに相当する減圧状態の中で燃焼試験を行い、推力の測定等を行うものです。当日は、次週から始まるHⅡAロケットの第二段エンジンLE5Bの開発試験のため、供試体が設置されておりました。この試験では、ロケットエンジンを実際に燃焼させるため、騒音対策には万全を期しているということでした。
供給系総合試験設備は、ロケットエンジンの燃焼室に液体酸素と液体水素を送り込むターボポンプの機能及び性能を確認するための試験設備です。開発に成功したHⅡロケットの第一段エンジン用液体水素ターボポンプは、燃焼ガスを駆動力にして毎分四千二百回転し、液体水素を毎分五百リットル送り出します。しかし、ターボポンプは、五百五十度の燃焼ガスとマイナス二百五十三度の液体水素の流れるポンプが隣り合っているため、開発に当たっては相当苦労したということでした。また、ここでは液体水素という危険物を扱うため、事故には細心の注意を払っており、各種計測機器、監視カメラ、消火設備等を設置して試験を行っています。現在は、HⅡAロケットの第一段エンジン用液体水素ターボポンプの開発試験を行っているということでした。
タンク熱特性試験設備は、真空槽の中に置いた供試体を加熱、冷却し、その供試体が正常に機能することを確認するものであり、これまで、HⅡロケット用衛星フェアリング等の熱特性試験を行ってきました。今後は、機構部品要素試験の実施を検討しているということでした。
航空宇宙技術研究所角田宇宙推進技術研究センターは、昭和四十年に同研究所の支所として設置され、ロケット推進研究部、ラムジェット推進研究部及び管理部門から組織されております。
ロケット推進研究部では、輸送コストの大幅な低減を目指すため、再使用型ロケットエンジン、垂直着陸実証実験機、宇宙空間推進エンジン等の研究を行っております。
ラムジェット推進研究部は、地球と宇宙を航空機のように往復する、将来の宇宙往還機用スクラムジェットエンジンの基礎研究を行っております。同エンジンは、高速飛行による風圧で空気を圧縮し、そこに水素を噴射して燃焼させることにより推力を得るものです。
今回、私たちは、ラムジェット推進研究部の高温衝撃風洞施設を視察いたしました。宇宙往還機が大気圏内を高速飛行すると、機体周辺の大気は数千度から一万度の高温に達し、空気自身が化学反応を起こします。同施設はこの化学反応が起こる超高速の流れを地上で再現するもので、千五百気圧、一万度、秒速八キロメートルまで再現することができます。しかし、その流れは千分の二秒しか再現できないので、現在、計測方法を開発中であるということでした。
アイリスオーヤマ株式会社は、日用生活用品の生産から販売、流通までを行い、毎年売り上げを伸ばしている急成長の会社です。今回視察した角田工場は、同社の主力工場で、プラスチック製日用生活用品の成形から組み立てまでの一貫したラインに、ロボット等の最新設備を導入することにより、省力化、無人化を実現し、二十四時間稼働を可能にした最新鋭システム工場であります。また、同工場には、入出庫をすべてコンピューター制御する自動倉庫が付設されており、商品管理を容易にしているということでした。
以上が調査の概要ですが、今回は特に地球環境問題等からクリーンエネルギーの一つである地熱発電と、独自の宇宙開発に欠かせない純国産ローカットを開発した宇宙分野の研究を中心に調査を行ってまいりました。
最後に、今回の調査に当たり御協力賜りました関係者の方々に心から感謝を申し上げ、報告を終わります。
山
北
北岡秀二#6
○北岡秀二君 きょうは大臣に対する一般質疑ということで、まず最初に激励から一言申し上げさせていただきたい。
一連の行財政改革、そしてまたなおかつ特に科学技術庁におかれましては、ここしばらく続いております原子力政策の混乱ということで、大変混乱をされていらっしゃるんではなかろうかと思います。いろいろ考えてみますときに、行財政改革一つとってみてもそうでございますが、お金を削るあるいは組織の統廃合をやっていく、そういう部分に今かなりのエネルギーを割かれていらっしゃいます。
しかし、要はこれから先の日本の国づくりはどういう姿であるべきか、そういうことが大事であって、私ども日本の国の成り立ちということを考えてみますれば、科学技術庁の果たしていかなければならない使命と責任というのは、私は大変重要な役割を担っておるだろうと思います。
そういう観点で、大臣初め科学技術庁の皆様方におかれましては、この混乱期の中、基本的な使命と責任というのをぜひともお忘れなく今後にお臨みいただきたい、頑張っていただきたいと思います。そういう観点で一連の質問をさせていただきたいと思います。
まず最初に、我が国における科学技術の現状についての御認識ということで、大臣にお尋ねを申し上げたい。
御承知のとおり、今私ども国民を含みます人類の未来ということを考えてみますときに、地球環境問題あるいは食糧問題、エネルギー問題等々、地球規模の人類の存続にかかわる諸問題が大きく立ちはだかっているわけであります。これに加えて、我が国も二十一世紀を目前にして急速な高齢化、さらには経済の国際化の中にさらされているというような状況であります。
これらの課題の解決に科学技術の果たす役割は非常に大きいことは言うまでもありませんが、まず我が国の科学技術の現状というものを認識し、これを踏まえた基本的な考え方をしっかり持って事に当たらなければならないと私は思うわけでございますが、大臣の我が国における科学技術の現状についての御認識をお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →一連の行財政改革、そしてまたなおかつ特に科学技術庁におかれましては、ここしばらく続いております原子力政策の混乱ということで、大変混乱をされていらっしゃるんではなかろうかと思います。いろいろ考えてみますときに、行財政改革一つとってみてもそうでございますが、お金を削るあるいは組織の統廃合をやっていく、そういう部分に今かなりのエネルギーを割かれていらっしゃいます。
しかし、要はこれから先の日本の国づくりはどういう姿であるべきか、そういうことが大事であって、私ども日本の国の成り立ちということを考えてみますれば、科学技術庁の果たしていかなければならない使命と責任というのは、私は大変重要な役割を担っておるだろうと思います。
そういう観点で、大臣初め科学技術庁の皆様方におかれましては、この混乱期の中、基本的な使命と責任というのをぜひともお忘れなく今後にお臨みいただきたい、頑張っていただきたいと思います。そういう観点で一連の質問をさせていただきたいと思います。
まず最初に、我が国における科学技術の現状についての御認識ということで、大臣にお尋ねを申し上げたい。
御承知のとおり、今私ども国民を含みます人類の未来ということを考えてみますときに、地球環境問題あるいは食糧問題、エネルギー問題等々、地球規模の人類の存続にかかわる諸問題が大きく立ちはだかっているわけであります。これに加えて、我が国も二十一世紀を目前にして急速な高齢化、さらには経済の国際化の中にさらされているというような状況であります。
これらの課題の解決に科学技術の果たす役割は非常に大きいことは言うまでもありませんが、まず我が国の科学技術の現状というものを認識し、これを踏まえた基本的な考え方をしっかり持って事に当たらなければならないと私は思うわけでございますが、大臣の我が国における科学技術の現状についての御認識をお伺いいたしたいと思います。
谷
谷垣禎一#7
○国務大臣(谷垣禎一君) 最初に、科学技術庁に御激励をいただきまして、心から御礼申し上げます。
今、北岡先生御指摘になりましたように、最近原子力行政等で幾つか不祥事が続いたこともございまして、当庁もその対応に追われているようなこともございます。また、そういう中で、行財政改革、あるいは財政が非常に厳しい状況でございますが、北岡先生は、そういう中で原子力行政で足を引っ張られることによって科学技術行政全体が沈滞するようなことがあってはならない、こういうお考えだろうと思います。
原子力行政につきましては、御心配をかけていることをおわび申し上げますとともに、そっちの方もしっかり立て直すことによって、変化の中で科学技術行政全体を後退させることのないように、科学技術庁一丸となって頑張らなければいけないと思っております。まず、御激励に心から感謝を申し上げたいと思います。
それから、科学技術の重要性を御指摘なさった上で、日本の科学技術の現状をどう見ているのかということでございます。主観的なことを申し上げてもいけませんので、できるだけ客観的な資料でお答えを申し上げたいと思うんです。
まず研究費についてであります。我が国の政府、民間を合わせた研究費の総額は、平成七年度で十四兆四千億円になっております。また、研究者数は六十五万九千人であります。この数字は、いずれもアメリカに次ぎまして世界第二位、アメリカは研究費総額が十六兆八千億、それから研究者数が九十六万三千人で、いずれもアメリカに次いだ世界第二位の数字でございます。
その次に、その中で政府研究開発投資がどうかということであります。これについては国防研究費の割合とか、あるいは民間がどの程度力を注いでいるかによっていろいろ差異がありまして単純な国際比較というのは難しいんですが、我が国の政府負担研究費のGDP、国内総生産に対する比率は、残念ながら欧米主要国の水準を下回っていると言わざるを得ないわけでございます。ちょっと数字を申し上げますと、日本の場合は九五年度で政府の負担研究費がGDP比で〇・六七%、アメリカが〇・八六%、ドイツが〇・八四%、フランスが一・〇三%、イギリスが〇・六八%、こういう数字になっているわけであります。
今のは財政的な面あるいは研究者の数でございますが、質的な面で申しますと、これもいろいろ比較が難しいといえば難しいんですが、すぐれた論文はほかの論文に引用される回数が多くなります。したがって、全世界での論文引用回数というものが質を見る場合の一つの基準になるのではないかと思うんですが、国別シェアを見てみますと、我が国は八%、これに対してアメリカが五二%、イギリスが一二%などとなっておりまして、主要各国に比べ低い数値となっております。
それからもう一つは、基礎研究の成果の質をあらわす一つの指標としてよく引用されますのが自然科学分野におけるノーベル賞受賞者の数であります。これについて見ますと、我が国の受賞者数はこれまで五人でありまして、アメリカの百八十四人、イギリスの六十八人、ドイツの六十一人などと比べますと大きく劣っていると申し上げざるを得ないわけであります。
今申し上げましたように、研究環境の整備などにおきまして、我が国はまだまだ努力を重ねていかなければならない状況にあるのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →今、北岡先生御指摘になりましたように、最近原子力行政等で幾つか不祥事が続いたこともございまして、当庁もその対応に追われているようなこともございます。また、そういう中で、行財政改革、あるいは財政が非常に厳しい状況でございますが、北岡先生は、そういう中で原子力行政で足を引っ張られることによって科学技術行政全体が沈滞するようなことがあってはならない、こういうお考えだろうと思います。
原子力行政につきましては、御心配をかけていることをおわび申し上げますとともに、そっちの方もしっかり立て直すことによって、変化の中で科学技術行政全体を後退させることのないように、科学技術庁一丸となって頑張らなければいけないと思っております。まず、御激励に心から感謝を申し上げたいと思います。
それから、科学技術の重要性を御指摘なさった上で、日本の科学技術の現状をどう見ているのかということでございます。主観的なことを申し上げてもいけませんので、できるだけ客観的な資料でお答えを申し上げたいと思うんです。
まず研究費についてであります。我が国の政府、民間を合わせた研究費の総額は、平成七年度で十四兆四千億円になっております。また、研究者数は六十五万九千人であります。この数字は、いずれもアメリカに次ぎまして世界第二位、アメリカは研究費総額が十六兆八千億、それから研究者数が九十六万三千人で、いずれもアメリカに次いだ世界第二位の数字でございます。
その次に、その中で政府研究開発投資がどうかということであります。これについては国防研究費の割合とか、あるいは民間がどの程度力を注いでいるかによっていろいろ差異がありまして単純な国際比較というのは難しいんですが、我が国の政府負担研究費のGDP、国内総生産に対する比率は、残念ながら欧米主要国の水準を下回っていると言わざるを得ないわけでございます。ちょっと数字を申し上げますと、日本の場合は九五年度で政府の負担研究費がGDP比で〇・六七%、アメリカが〇・八六%、ドイツが〇・八四%、フランスが一・〇三%、イギリスが〇・六八%、こういう数字になっているわけであります。
今のは財政的な面あるいは研究者の数でございますが、質的な面で申しますと、これもいろいろ比較が難しいといえば難しいんですが、すぐれた論文はほかの論文に引用される回数が多くなります。したがって、全世界での論文引用回数というものが質を見る場合の一つの基準になるのではないかと思うんですが、国別シェアを見てみますと、我が国は八%、これに対してアメリカが五二%、イギリスが一二%などとなっておりまして、主要各国に比べ低い数値となっております。
それからもう一つは、基礎研究の成果の質をあらわす一つの指標としてよく引用されますのが自然科学分野におけるノーベル賞受賞者の数であります。これについて見ますと、我が国の受賞者数はこれまで五人でありまして、アメリカの百八十四人、イギリスの六十八人、ドイツの六十一人などと比べますと大きく劣っていると申し上げざるを得ないわけであります。
今申し上げましたように、研究環境の整備などにおきまして、我が国はまだまだ努力を重ねていかなければならない状況にあるのではないかというふうに考えております。
北
北岡秀二#8
○北岡秀二君 大臣が今おっしゃられたような状況の中で、我が国を考えてみますときに、活力に満ちた真に豊かな二十一世紀を迎えるためには、科学技術の振興に積極的に取り組み、新産業の創出により、産業の空洞化、社会の活力の喪失といった諸問題を克服していくことが不可欠でございます。しかしながら、今おっしゃられましたとおり、欧米諸国と比べて日本の科学技術は必ずしも前を走っておるというような状況ではない、技術立国日本の神話が崩れつつあるというのが現状でなかろうかと思う次第でございます。
科学技術創造立国の実現に向けた科学技術の振興は我が国の最重要政策課題の一つであり、このため科学技術基本法が制定をされまして、これに基づいて昨年七月、科学技術基本計画が作成されたところでございます。これに示された諸施策を確実に実施することが重要と私は認識するものでございます。
科学技術の振興に当たっての大臣の基本的な考え方をお伺い申し上げます。
この発言だけを見る →科学技術創造立国の実現に向けた科学技術の振興は我が国の最重要政策課題の一つであり、このため科学技術基本法が制定をされまして、これに基づいて昨年七月、科学技術基本計画が作成されたところでございます。これに示された諸施策を確実に実施することが重要と私は認識するものでございます。
科学技術の振興に当たっての大臣の基本的な考え方をお伺い申し上げます。
谷
谷垣禎一#9
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、北岡委員が御指摘のように、さっき申し上げた数値は若干諸外国に比べて努力が必要だ、こういうことでありますが、他方、目を将来に向けてみますと、先ほど御指摘のようなエネルギーにせよ、人口問題にせよ、あるいは地球環境の問題にせよ、そういう問題を解決していくのは科学技術の振興に頼るしかない。我が国の国民生活を見ましても、科学技術によってその将来が開かれるという面がございます。
また、この面で我が国が貢献をしていろんな業績を積み重ねていくということが国際社会の中で生きる日本の使命ではないかと思っております。こういう考え方は、実はもう一昨年、議員立法で全会一致でつくっていただきました科学技術基本法の精神なのではないかと思っております。
当庁の基本的な考え方も、この科学技術基本法にのっとりまして、そして昨年閣議決定をされました科学技術基本計画に沿って施策を推し進めていこう、今おっしゃいました科学技術創造立国をそういう形で実現していこうということになっております。
政府としましては、この科学技術基本計画に言われておりますように、一つは社会的あるいは経済的ニーズに対応した研究開発を行っていかなきゃならない、それからもう一つの柱がやはり基礎研究を充実させていく、この二つが柱だと思うんです。
それで、社会的、経済的なニーズに対応した研究開発としましては、新産業の創出やそれから情報通信が飛躍的に進歩しております。そういう諸課題に対応できるような研究開発が必要だろうと。それから、エルニーニョ現象とかいろんなことが言われておりますが、地球規模の諸問題の解決に資する研究開発がまた必要であろう。それから防災とかあるいは疾病に対する生活者のニーズに対応した諸問題の解決に資する研究開発が必要であろう。社会的、経済的ニーズに対応するものとしてそういうものを考えているわけであります。それと同時に、先ほど申し上げたように、基礎研究を振興しなきゃならない、これが研究の対象であります。
もう一つは研究開発の環境でありますが、それはやはり柔軟でそして競争的でオープンなものでなければならない。そういう形で新しい研究開発システムをつくっていけと、これが科学技術基本計画の求めているところでございます。
もう少し具体的な施策を申し上げますと、研究開発の課題としては関係省庁の間で緊密な連携が必要でございます。一つは、やっぱりライフサイエンスといいますか、ミクロでいいますと遺伝子ですね、ゲノムの関連研究、それからマクロでいいますと人間の脳、この脳の科学研究、こういったことが一つの柱であろう。
それからもう一つは、情報伝送処理の高性能化を目指した情報科学技術というものに重点を置く必要があるのではないか。
それからもう一つは、先ほどもちょっと申し上げましたが、地球変動予測、こういうものに関する研究開発が必要ではないか、そのあたりに重点を置いて進めているところでございます。
また、研究環境あるいは制度改革等としましては、国の研究者に任期つき任用制を導入するという法律をこの間の通常国会でつくっていただきました。現在、国立試験研究機関では、ことしの五月に法律ができましてから既に十八名の任期つきの研究員を採用しております。
それから、若手研究者層の養成拡充を図るためにポストドクター等一万人支援計画を推進して、毎年一万人の研究者に研究環境、研究の場を与えていこう、こういうことをやっております。
以上のほかにも、国の研究者による民間企業での研究活動がもっと一緒にできないかということで、兼業許可の円滑化とかあるいは研究者にインセンティブを与える意味で国の研究者への特許権の個人帰属等の施策を推進しております。
今後とも関係省庁との一層密接な連携のもとに、科学技術創造立国に向けて頑張っていきたいと思っております。
この発言だけを見る →また、この面で我が国が貢献をしていろんな業績を積み重ねていくということが国際社会の中で生きる日本の使命ではないかと思っております。こういう考え方は、実はもう一昨年、議員立法で全会一致でつくっていただきました科学技術基本法の精神なのではないかと思っております。
当庁の基本的な考え方も、この科学技術基本法にのっとりまして、そして昨年閣議決定をされました科学技術基本計画に沿って施策を推し進めていこう、今おっしゃいました科学技術創造立国をそういう形で実現していこうということになっております。
政府としましては、この科学技術基本計画に言われておりますように、一つは社会的あるいは経済的ニーズに対応した研究開発を行っていかなきゃならない、それからもう一つの柱がやはり基礎研究を充実させていく、この二つが柱だと思うんです。
それで、社会的、経済的なニーズに対応した研究開発としましては、新産業の創出やそれから情報通信が飛躍的に進歩しております。そういう諸課題に対応できるような研究開発が必要だろうと。それから、エルニーニョ現象とかいろんなことが言われておりますが、地球規模の諸問題の解決に資する研究開発がまた必要であろう。それから防災とかあるいは疾病に対する生活者のニーズに対応した諸問題の解決に資する研究開発が必要であろう。社会的、経済的ニーズに対応するものとしてそういうものを考えているわけであります。それと同時に、先ほど申し上げたように、基礎研究を振興しなきゃならない、これが研究の対象であります。
もう一つは研究開発の環境でありますが、それはやはり柔軟でそして競争的でオープンなものでなければならない。そういう形で新しい研究開発システムをつくっていけと、これが科学技術基本計画の求めているところでございます。
もう少し具体的な施策を申し上げますと、研究開発の課題としては関係省庁の間で緊密な連携が必要でございます。一つは、やっぱりライフサイエンスといいますか、ミクロでいいますと遺伝子ですね、ゲノムの関連研究、それからマクロでいいますと人間の脳、この脳の科学研究、こういったことが一つの柱であろう。
それからもう一つは、情報伝送処理の高性能化を目指した情報科学技術というものに重点を置く必要があるのではないか。
それからもう一つは、先ほどもちょっと申し上げましたが、地球変動予測、こういうものに関する研究開発が必要ではないか、そのあたりに重点を置いて進めているところでございます。
また、研究環境あるいは制度改革等としましては、国の研究者に任期つき任用制を導入するという法律をこの間の通常国会でつくっていただきました。現在、国立試験研究機関では、ことしの五月に法律ができましてから既に十八名の任期つきの研究員を採用しております。
それから、若手研究者層の養成拡充を図るためにポストドクター等一万人支援計画を推進して、毎年一万人の研究者に研究環境、研究の場を与えていこう、こういうことをやっております。
以上のほかにも、国の研究者による民間企業での研究活動がもっと一緒にできないかということで、兼業許可の円滑化とかあるいは研究者にインセンティブを与える意味で国の研究者への特許権の個人帰属等の施策を推進しております。
今後とも関係省庁との一層密接な連携のもとに、科学技術創造立国に向けて頑張っていきたいと思っております。
北
北岡秀二#10
○北岡秀二君 いろいろな取り組みの考えをお伺いしたわけでございますが、その中でも特にちょっと二、三具体的な領域でお話をお伺い申し上げたいと思います。
今の大臣のお話の中に、基礎研究の部分の取り組みもこれからどんどん図っていかなければならないという御答弁をいただいたわけでございますが、特に最近、欧米に比べて基礎研究分野が非常におくれをとっているんじゃなかろうかというような指摘があちこちからされていらっしゃる。そしてまた、基礎研究の分野という特性を考えてみますときに、採算性の問題から民間が非常に取り組みづらい領域であるということを考えてみますときに、国が積極的に推進をしていく役割というのは非常に大きなウエートを占めておるような感じがするわけでございます。基礎研究推進に当たっての、今、一部お話をいただいたわけでありますが、大臣のさらなる御所見をお伺い申し上げたいと思う次第でございます。
この発言だけを見る →今の大臣のお話の中に、基礎研究の部分の取り組みもこれからどんどん図っていかなければならないという御答弁をいただいたわけでございますが、特に最近、欧米に比べて基礎研究分野が非常におくれをとっているんじゃなかろうかというような指摘があちこちからされていらっしゃる。そしてまた、基礎研究の分野という特性を考えてみますときに、採算性の問題から民間が非常に取り組みづらい領域であるということを考えてみますときに、国が積極的に推進をしていく役割というのは非常に大きなウエートを占めておるような感じがするわけでございます。基礎研究推進に当たっての、今、一部お話をいただいたわけでありますが、大臣のさらなる御所見をお伺い申し上げたいと思う次第でございます。
谷
谷垣禎一#11
○国務大臣(谷垣禎一君) 基礎研究の重要性ということを御指摘になりましたが、創造力を、創造性というものを培っていくためには基礎研究の幅広い基礎がなければこれはうまくいかない、御指摘のとおりだと思います。そして、いろいろ研究者にアンケートをとりまして、先ほどもお触れになったことでありますが、我が国の基礎研究の状況はどうだということになりますと、ヨーロッパに比べて劣っているところ、進んでいるところ、いろいろございますけれども、アメリカにはちょっとやや劣っているというのが現況ではないかと思っております。
科学技術基本計画の一つの柱として、基礎研究の積極的な振興というところを申し上げたわけでありますけれども、もう少し具体的に申しますと、先ほども触れたところでありますが、柔軟かつ競争的で開かれた研究環境をつくらなきゃいけないということから、研究者はできるだけ固定した環境の中で、タコつぼに入ってもらってはなかなか創造性ができないということで、先ほど申し上げたような任期つき任用制の導入ということを今推し進めております。それから、研究資金の分配などにつきましても、公募によって競争的に、よい研究には研究資金をつけていこう、そういうようなことを今拡充しているところでございます。
今まで科学技術庁でやってきたことをもう少し申しますと、科学技術振興事業団による、これはすべての大学や国立試験研究所を対象として、今公募と申しましたけれども、戦略的基礎研究推進事業、それから創造科学技術推進制度、こういう制度を使って今申し上げたようなことをやらせていただいております。それから、科学技術振興調整費を活用して各種基礎研究を推進しているのと、あとはやはり理化学研究所によってフロンティア研究制度というようなものをやっております。
今後とも、科学技術基本計画を推進していく場合には、社会的、経済的ニーズに応じた研究開発と同時に、基礎研究をバランスよくやっていくということが大事ではないかと、こう思っております。
この発言だけを見る →科学技術基本計画の一つの柱として、基礎研究の積極的な振興というところを申し上げたわけでありますけれども、もう少し具体的に申しますと、先ほども触れたところでありますが、柔軟かつ競争的で開かれた研究環境をつくらなきゃいけないということから、研究者はできるだけ固定した環境の中で、タコつぼに入ってもらってはなかなか創造性ができないということで、先ほど申し上げたような任期つき任用制の導入ということを今推し進めております。それから、研究資金の分配などにつきましても、公募によって競争的に、よい研究には研究資金をつけていこう、そういうようなことを今拡充しているところでございます。
今まで科学技術庁でやってきたことをもう少し申しますと、科学技術振興事業団による、これはすべての大学や国立試験研究所を対象として、今公募と申しましたけれども、戦略的基礎研究推進事業、それから創造科学技術推進制度、こういう制度を使って今申し上げたようなことをやらせていただいております。それから、科学技術振興調整費を活用して各種基礎研究を推進しているのと、あとはやはり理化学研究所によってフロンティア研究制度というようなものをやっております。
今後とも、科学技術基本計画を推進していく場合には、社会的、経済的ニーズに応じた研究開発と同時に、基礎研究をバランスよくやっていくということが大事ではないかと、こう思っております。
北
北岡秀二#12
○北岡秀二君 続いて、財政構造改革と科学技術振興との絡みについてちょっとお伺い申し上げたいと思います。
御承知のとおり、財政再建をやっていかなければならないということで、いろんな意味でむだなお金を削っていこう、そしてまた基本的に体質改善をやっていこうというような流れ、これは当然科学技術庁の領域の中にも大きな荒波としてやってくる。ただ、今の日本の現状を考えてみるときに、将来的にはとにかく経済的に新しい道を開拓していかなければならないということを考えあわせてみますと、科学技術研究費というのは、それはほかの分野と違って特段の配慮をしていかなければならない、両面があるわけでございます。
そういうトータルの状況を考えてみましたときに、経済的、社会的により的確にニーズにこたえる技術革新をやっていかなければならないということで、基本的にこの大きな改革の流れの中での科学技術庁としての取り組み姿勢というのも、より鮮明にというか、より的を射た形で取り組んでいかなければならないという状況も考えられるわけでございます。財政構造改革の状況の中での科学技術振興についての大臣のトータルのお考え、どのようなお考えを持っておられるか、お伺いします。
この発言だけを見る →御承知のとおり、財政再建をやっていかなければならないということで、いろんな意味でむだなお金を削っていこう、そしてまた基本的に体質改善をやっていこうというような流れ、これは当然科学技術庁の領域の中にも大きな荒波としてやってくる。ただ、今の日本の現状を考えてみるときに、将来的にはとにかく経済的に新しい道を開拓していかなければならないということを考えあわせてみますと、科学技術研究費というのは、それはほかの分野と違って特段の配慮をしていかなければならない、両面があるわけでございます。
そういうトータルの状況を考えてみましたときに、経済的、社会的により的確にニーズにこたえる技術革新をやっていかなければならないということで、基本的にこの大きな改革の流れの中での科学技術庁としての取り組み姿勢というのも、より鮮明にというか、より的を射た形で取り組んでいかなければならないという状況も考えられるわけでございます。財政構造改革の状況の中での科学技術振興についての大臣のトータルのお考え、どのようなお考えを持っておられるか、お伺いします。
谷
谷垣禎一#13
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、参議院で財政構造改革の推進に関する特別措置法を御審議いただいているわけであります。その法案の中身は、御承知のように、厳しい財政事情の中で政府全体の予算が厳しく制限されているわけでありますけれども、そういう中で、科学技術振興費については平成十年度の当初予算において対前年度比五%増を上限とする。これは、こういう厳しい環境の中では随分科学技術には配慮をしていただいている、科学技術振興の重要性ということをお認めいただいている、こういうふうに思っているわけであります。
しかし、厳しい抑制の中で行われるわけでありますから、我々もその限られた予算といいますか、研究資源というものを適切に配分していかなければいけないと思っております。そのために大事なことは、研究評価をきちっと厳正かつ的確に行う、そして効率的、重点的に予算を配分していかなければならないということだろうと思っております。
この点につきましては、平成九年八月、ことしの八月でございますが、評価の大綱的指針というものを内閣総理大臣決定をいたしまして、四つ基準を設けております。評価基準・過程というものを明確にしていこう、それから第三者による外部評価を入れていこう、そしてその結果を公表する開かれた評価をやっていこう、また、評価というものは評価のための評価であってはならないんで、その評価結果というものをきちっと研究開発資源の分配に生かしていこう、こういう四つの方針のもとで科学技術庁も努力をいたしておりますし、各省庁、そういうことで研究開発の評価を進めていただいているところでございます。
この発言だけを見る →しかし、厳しい抑制の中で行われるわけでありますから、我々もその限られた予算といいますか、研究資源というものを適切に配分していかなければいけないと思っております。そのために大事なことは、研究評価をきちっと厳正かつ的確に行う、そして効率的、重点的に予算を配分していかなければならないということだろうと思っております。
この点につきましては、平成九年八月、ことしの八月でございますが、評価の大綱的指針というものを内閣総理大臣決定をいたしまして、四つ基準を設けております。評価基準・過程というものを明確にしていこう、それから第三者による外部評価を入れていこう、そしてその結果を公表する開かれた評価をやっていこう、また、評価というものは評価のための評価であってはならないんで、その評価結果というものをきちっと研究開発資源の分配に生かしていこう、こういう四つの方針のもとで科学技術庁も努力をいたしておりますし、各省庁、そういうことで研究開発の評価を進めていただいているところでございます。
北
北岡秀二#14
○北岡秀二君 何度も申し上げますが、これからの日本の将来ということを考えていったときに、科学技術の振興というのは日本の国の存続の大きな大きな生命線という状況でございますので、ぜひとも今おっしゃられたような姿勢のもとで、本当に責任と使命という部分を十分に自覚されて今後お取り組みをいただきたいと思います。
ちょっと原子力行政について一点だけお伺いしますが、これも総論でございますが、御承知のとおり、最近のエネルギー事情、さらには地球環境問題等々を考えてみますときに、化石エネルギーの消費というのはいろんな意味で大きな制約が出てくる。そしてまた、私どもとしても社会の中で使用するに当たって考えていかなければならないというようなことを考えてみますと、原子力発電の重要性というのは、片や非常に浮き立ってくるような感じが私はしておるものでございます。
ところが、今の我が国の状況というのを考えてみますときに、一連の不祥事と申しますか、いろいろな事件によりまして、原子力に対する国民の信頼というのは一挙に落ちておる。そういう状況の中で、原子力という問題に対する国民の信頼回復に対してぜひとも全力を挙げてお取り組みをいただきたいのと同時に、今後の原子力行政に対する大臣の取り組みのお考えをお聞き申し上げまして、もう時間が参りましたので私の質問を終わらせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →ちょっと原子力行政について一点だけお伺いしますが、これも総論でございますが、御承知のとおり、最近のエネルギー事情、さらには地球環境問題等々を考えてみますときに、化石エネルギーの消費というのはいろんな意味で大きな制約が出てくる。そしてまた、私どもとしても社会の中で使用するに当たって考えていかなければならないというようなことを考えてみますと、原子力発電の重要性というのは、片や非常に浮き立ってくるような感じが私はしておるものでございます。
ところが、今の我が国の状況というのを考えてみますときに、一連の不祥事と申しますか、いろいろな事件によりまして、原子力に対する国民の信頼というのは一挙に落ちておる。そういう状況の中で、原子力という問題に対する国民の信頼回復に対してぜひとも全力を挙げてお取り組みをいただきたいのと同時に、今後の原子力行政に対する大臣の取り組みのお考えをお聞き申し上げまして、もう時間が参りましたので私の質問を終わらせていただきたいと思います。
谷
谷垣禎一#15
○国務大臣(谷垣禎一君) 今、委員が御指摘のように、我が国はエネルギーを海外からの輸入に頼っておりますエネルギー小国でございます。
それからもう一つ、やはり地球温暖化問題等環境問題が重要になってきておりますときに、CO2を出さない原子力エネルギーを推し進めていくということは、私は我が国にとって欠かせないことであろうと思います。
しかし、原子力開発利用を進めていくためには、国民の理解と信頼というものがなければ、これまたできないことは言うまでもございません。今御指摘のように、最近、原子力行政の分野では幾つか不祥事といいますか事故が起こりまして、大変御心配をかけますと同時に、国民の信頼を失ってしまったと。このことは大変重要な問題であるというふうに深刻に受けとめているわけであります。
国民の信頼あるいはそれぞれの地域の信頼を早期に取り戻していくためには、いろんな問題の根っこにあるもの、その中にあるうみというものを出し切ると。そして、それを整理して動燃の根本的改革につなげていく。今、いろいろ法案を準備しておりまして、来年の通常国会には動燃の抜本的改革の法案の御審議をお願いしたいと思っているわけでありますが、そういうことをし、それから科学技術庁の自己改革という努力もあわせて行わなければならないのではないかと思っております。
こういうことを進めていくときに大事なのは、一つはやはり安全性の確保、これをきちっと強化していくということであろうと思います。それから、今もそのことに努めておりますのは情報公開、積極的にそれをやっていきたい。それから、国民各界各層との対話の促進、こういうことが必要なのではないかと思っております。こういうことを通じて、原子力行政を再構築するように最大限の努力を傾けてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →それからもう一つ、やはり地球温暖化問題等環境問題が重要になってきておりますときに、CO2を出さない原子力エネルギーを推し進めていくということは、私は我が国にとって欠かせないことであろうと思います。
しかし、原子力開発利用を進めていくためには、国民の理解と信頼というものがなければ、これまたできないことは言うまでもございません。今御指摘のように、最近、原子力行政の分野では幾つか不祥事といいますか事故が起こりまして、大変御心配をかけますと同時に、国民の信頼を失ってしまったと。このことは大変重要な問題であるというふうに深刻に受けとめているわけであります。
国民の信頼あるいはそれぞれの地域の信頼を早期に取り戻していくためには、いろんな問題の根っこにあるもの、その中にあるうみというものを出し切ると。そして、それを整理して動燃の根本的改革につなげていく。今、いろいろ法案を準備しておりまして、来年の通常国会には動燃の抜本的改革の法案の御審議をお願いしたいと思っているわけでありますが、そういうことをし、それから科学技術庁の自己改革という努力もあわせて行わなければならないのではないかと思っております。
こういうことを進めていくときに大事なのは、一つはやはり安全性の確保、これをきちっと強化していくということであろうと思います。それから、今もそのことに努めておりますのは情報公開、積極的にそれをやっていきたい。それから、国民各界各層との対話の促進、こういうことが必要なのではないかと思っております。こういうことを通じて、原子力行政を再構築するように最大限の努力を傾けてまいりたいと思っております。
北
畑
畑恵#17
○畑恵君 自由民主党の畑恵でございます。
ただいま北岡議員からの質疑に答えまして谷垣長官から、科学技術庁が現在行っているさまざまな施策についてるる伺ってまいりまして、やはりそうした施策を怠りなく一歩一歩着実に進めていく中で、行政組織をいかにするべきか、これは非常に重要なテーマだと考えております。
そして、折も折、今、行革の中で省庁再編の論議が沸騰しているわけでございますけれども、私、正直申しまして、せっかくの機会が本来の日本の科学技術振興に資する行政形態を考える舞台というよりは、庁であるのか省であるのかという、そういう非常に矮小化された部分でとまってしまっているということを実は残念に思っております。
そこで、本日私は、私なりに考えます今我が国の科学技術行政が直面している三つの課題を指摘させていただきまして、それについてさまざま質疑応答を繰り返した中で、ぜひ谷垣長官に質問のおしまいに伺わさせていただきたいんですけれども、そうした施策を実行していく中では、どのような未来の科学技術庁と申しましょうか省庁の形態がふさわしいのかということについて、ぜひ御所見をいただきたいと思っております。
その三つの課題と申しますのは、一つは、これは決して科学技術だけに関する問題ではございませんけれども、国家戦略的な施策の実施ということでございます。そして二番目は、連携の構築、強化ということでございますけれども、この連携には二つ考えられるのではないかと。一つは、各省庁間及び研究機関との連携の強化ということでございます。つまり、霞が関の横断的な連携機能の強化ということでございます。もう一つの連携は、産学官の連携、この構築をいかにするのかということ。そして三つ目といたしましては、既に長官から言及がございました評価システムの構築ということでございます。
この三点につきまして、それぞれどのような施策をとっていくべきか、伺ってまいりたいと思います。
まず一点目の、国家戦略的な施策の実施でございますけれども、今、国家戦略という問題に関しましては、科学技術会議の方である程度の方向性、指針を示して、それによってさまざまな政策が進められているというふうに、私、党の部会ですとかさまざまなところで御答弁を受けているのでございますけれども、今行革会議から出ている試案の中では、内閣府に総合科学技術会議を制定してこちらで戦略的な基本計画を練る、そういうようなお考えが私の方に伝わってきております。
ただ、どうもこの総合科学技術会議の中には、戦略的な方向性を策定するという役目と総合調整という役目と、二つが混合して見直されているようにその試案を拝見すると読み取れるんですけれども、どのような組織でありましても、戦略と調整という二つの役割というのを一つの機構の中に包み込むというのは非常に難しいのではないかと私は思います。
恐らく、まだきちんとした形が決まる前でございますけれども、もしここで基本的な戦略的な政策を決めるのでありましたらば、どのようなメンバーを皆様方は想定していらっしゃるのか、どのような組織を、この総合科学技術会議がもしできるとしたら考えていらっしゃるのか、そのあたりについて現在お考えのところを伺いたいと思います。
この発言だけを見る →ただいま北岡議員からの質疑に答えまして谷垣長官から、科学技術庁が現在行っているさまざまな施策についてるる伺ってまいりまして、やはりそうした施策を怠りなく一歩一歩着実に進めていく中で、行政組織をいかにするべきか、これは非常に重要なテーマだと考えております。
そして、折も折、今、行革の中で省庁再編の論議が沸騰しているわけでございますけれども、私、正直申しまして、せっかくの機会が本来の日本の科学技術振興に資する行政形態を考える舞台というよりは、庁であるのか省であるのかという、そういう非常に矮小化された部分でとまってしまっているということを実は残念に思っております。
そこで、本日私は、私なりに考えます今我が国の科学技術行政が直面している三つの課題を指摘させていただきまして、それについてさまざま質疑応答を繰り返した中で、ぜひ谷垣長官に質問のおしまいに伺わさせていただきたいんですけれども、そうした施策を実行していく中では、どのような未来の科学技術庁と申しましょうか省庁の形態がふさわしいのかということについて、ぜひ御所見をいただきたいと思っております。
その三つの課題と申しますのは、一つは、これは決して科学技術だけに関する問題ではございませんけれども、国家戦略的な施策の実施ということでございます。そして二番目は、連携の構築、強化ということでございますけれども、この連携には二つ考えられるのではないかと。一つは、各省庁間及び研究機関との連携の強化ということでございます。つまり、霞が関の横断的な連携機能の強化ということでございます。もう一つの連携は、産学官の連携、この構築をいかにするのかということ。そして三つ目といたしましては、既に長官から言及がございました評価システムの構築ということでございます。
この三点につきまして、それぞれどのような施策をとっていくべきか、伺ってまいりたいと思います。
まず一点目の、国家戦略的な施策の実施でございますけれども、今、国家戦略という問題に関しましては、科学技術会議の方である程度の方向性、指針を示して、それによってさまざまな政策が進められているというふうに、私、党の部会ですとかさまざまなところで御答弁を受けているのでございますけれども、今行革会議から出ている試案の中では、内閣府に総合科学技術会議を制定してこちらで戦略的な基本計画を練る、そういうようなお考えが私の方に伝わってきております。
ただ、どうもこの総合科学技術会議の中には、戦略的な方向性を策定するという役目と総合調整という役目と、二つが混合して見直されているようにその試案を拝見すると読み取れるんですけれども、どのような組織でありましても、戦略と調整という二つの役割というのを一つの機構の中に包み込むというのは非常に難しいのではないかと私は思います。
恐らく、まだきちんとした形が決まる前でございますけれども、もしここで基本的な戦略的な政策を決めるのでありましたらば、どのようなメンバーを皆様方は想定していらっしゃるのか、どのような組織を、この総合科学技術会議がもしできるとしたら考えていらっしゃるのか、そのあたりについて現在お考えのところを伺いたいと思います。
沖
沖村憲樹#18
○政府委員(沖村憲樹君) 行革会議の審議状況の御質問でございますので、まず私の方からお答えさせていただきたいと思います。
御案内のように、現在、科学技術会議におきましても、科学技術基本計画の策定等、総合戦略的なことをやっていただいているわけでございますけれども、今回行革会議で議論されております総合科学技術会議、ここは現在の科学技術会議と異なりまして、人文科学、社会科学、それと自然科学を総合した形で国家としての基本戦略を考えていこうということを想定されておるようでございます。
そのほか、戦略の策定のほかに、総合科学技術会議におきましては、資源配分の基本方針といいますか、人材とか予算とか全体の基本方針でございますとか、あるいは国全体の施策あるいは大きなプロジェクトの評価でございますとか、そういうことをやるということの議論がされておるところでございます。
それから、御質問のメンバーでございますけれども、この機構は内閣府に置かれるということになっておりまして、当然、任命は内閣総理大臣が任命されると思います。一方、内閣府は内閣官房長官がお世話するということにもなっておりますので、そういうことで全体が総理大臣の任命でございますので、そういうところで人選が行われていくものというふうに考えております。
人選の考え方の基本としまして、行革会議で行われております議論は、幅広く人文科学の関係の方、社会科学、自然科学の関係の方、学界、産業界も含めて幅広く人選を行う必要があるという議論が行われているというふうに承知いたしております。
この発言だけを見る →御案内のように、現在、科学技術会議におきましても、科学技術基本計画の策定等、総合戦略的なことをやっていただいているわけでございますけれども、今回行革会議で議論されております総合科学技術会議、ここは現在の科学技術会議と異なりまして、人文科学、社会科学、それと自然科学を総合した形で国家としての基本戦略を考えていこうということを想定されておるようでございます。
そのほか、戦略の策定のほかに、総合科学技術会議におきましては、資源配分の基本方針といいますか、人材とか予算とか全体の基本方針でございますとか、あるいは国全体の施策あるいは大きなプロジェクトの評価でございますとか、そういうことをやるということの議論がされておるところでございます。
それから、御質問のメンバーでございますけれども、この機構は内閣府に置かれるということになっておりまして、当然、任命は内閣総理大臣が任命されると思います。一方、内閣府は内閣官房長官がお世話するということにもなっておりますので、そういうことで全体が総理大臣の任命でございますので、そういうところで人選が行われていくものというふうに考えております。
人選の考え方の基本としまして、行革会議で行われております議論は、幅広く人文科学の関係の方、社会科学、自然科学の関係の方、学界、産業界も含めて幅広く人選を行う必要があるという議論が行われているというふうに承知いたしております。
畑
畑恵#19
○畑恵君 ありがとうございました。
今の御説明、大変よく理解させていただいたつもりなんですけれども、ただ冒頭にも申しましたように、私自身はやはり基本的に戦略と総合調整という二つの機能を並行して一つの枠の中でというのは難しいのではないかと思っております。
これは私の全く私案でございますけれども、例えば戦略的な策定に関しましては内閣官房の方が、全体として大枠の予算設定も一つの戦略に基づいてしていくという、そういう機能を持たせるという今の予定でございますので、そちらの方で戦略としては内閣官房の中に何かしら科学技術戦略本部のようなものを一つ設置して、そして今度その総合科学技術会議の方では主に全体の総合調整のような、そういう役割分担をした方がむしろ現実的に戦略というのが策定できるのではないか、私としてはそのように考えております。
また、先ほど私、午前十一時から科学技術と政策の会の方に出させていただいて、ちょうどその折に行政機能の話が東京大学の平澤冷教授から出ておりました。平澤教授の御指摘も本質的なところは変わりませんで、やはり調整と戦略を分けた方がいいだろうと。
教授のお考えでは、例えばアメリカのOSTPとNSTCのように、OSTPというのは総合科学技術戦略会議、ですから戦略機能の一つの会議、そしてもう一つ、NSTCというのは総合科学技術行政会議という、この二つにしてそれぞれ役割分担をしたらどうかという試案を出していらっしゃいました。また教授は、ぜひ議会の方にもトップダウンで基本的な戦略を策定する機関をつくったらどうかということで、科学技術国家政策推進機構というのを議会の中に設置して、そこで国としての科学技術戦略を策定して連携をとっていったらどうかというようなお話も出ておりました。
きょうのきょうの話でございますので、こんなことは質問通告にないのでございますけれども、せっかくそういう案が出ておりますし、恐らくこういう動きにつきましては科学技術庁の方、そして長官の方がより早くお耳にもしていらっしゃると思いますので、戦略と総合調整、これは一つの中でよいのか、分けるべきか、その点について何か御見解がありましたらぜひ伺いたいと思います。
この発言だけを見る →今の御説明、大変よく理解させていただいたつもりなんですけれども、ただ冒頭にも申しましたように、私自身はやはり基本的に戦略と総合調整という二つの機能を並行して一つの枠の中でというのは難しいのではないかと思っております。
これは私の全く私案でございますけれども、例えば戦略的な策定に関しましては内閣官房の方が、全体として大枠の予算設定も一つの戦略に基づいてしていくという、そういう機能を持たせるという今の予定でございますので、そちらの方で戦略としては内閣官房の中に何かしら科学技術戦略本部のようなものを一つ設置して、そして今度その総合科学技術会議の方では主に全体の総合調整のような、そういう役割分担をした方がむしろ現実的に戦略というのが策定できるのではないか、私としてはそのように考えております。
また、先ほど私、午前十一時から科学技術と政策の会の方に出させていただいて、ちょうどその折に行政機能の話が東京大学の平澤冷教授から出ておりました。平澤教授の御指摘も本質的なところは変わりませんで、やはり調整と戦略を分けた方がいいだろうと。
教授のお考えでは、例えばアメリカのOSTPとNSTCのように、OSTPというのは総合科学技術戦略会議、ですから戦略機能の一つの会議、そしてもう一つ、NSTCというのは総合科学技術行政会議という、この二つにしてそれぞれ役割分担をしたらどうかという試案を出していらっしゃいました。また教授は、ぜひ議会の方にもトップダウンで基本的な戦略を策定する機関をつくったらどうかということで、科学技術国家政策推進機構というのを議会の中に設置して、そこで国としての科学技術戦略を策定して連携をとっていったらどうかというようなお話も出ておりました。
きょうのきょうの話でございますので、こんなことは質問通告にないのでございますけれども、せっかくそういう案が出ておりますし、恐らくこういう動きにつきましては科学技術庁の方、そして長官の方がより早くお耳にもしていらっしゃると思いますので、戦略と総合調整、これは一つの中でよいのか、分けるべきか、その点について何か御見解がありましたらぜひ伺いたいと思います。
谷
谷垣禎一#20
○国務大臣(谷垣禎一君) 畑先生の御意見は、戦略と総合調整二つやるのは、何というんでしょうか、二兎を追う者は一兎をも得ずということになりかねないのではないかという御質問だったと思います。
総合科学技術会議という、今行革会議で議論されている機関がどういうようになるのか、まだ集中討議の最中でございますから、私も確固たる見通しを持っているわけではありませんが、やはり我が国の最高の英知を結集していただいて、我が国の科学技術といいますか総合的な戦略的な科学技術の目的、方向というものを御議論していただく、これは強力にやっていただく必要があるのではないかと思っております。
総合調整ということになりますと、それぞれその言葉でどういうことをイメージしているのか、論者によってかなり違ってくると思いますが、私は、今、日本では各省の縦割りの弊害というのが指摘をされております。現状を見ましても、各省庁それぞれ独自に研究開発や技術開発を行っていて、必ずしもその間の調整が十分には行われていない場合を間々見受けるわけであります。
大きな方向として、限られた国家予算でありますから、そういうものをどういうところに注いでいくのかという全体の大きな調整はそういう場でやっていただく必要があるのではないかなと。今、畑先生御指摘になるように、二つを分けることについてまだ十分私の考察は進んでおりませんけれども、総合科学技術会議にはそういう意味での総合調整の機能があり得るのではないか、こう思っております。
ただ、いわゆる総合調整と言われますのは、今まで科学技術庁もそういうことをやってきたわけでありますし、環境庁や何かにしてもそれぞれの行政でされているわけでありますけれども、そうなると具体的なプロジェクトの中に入って、どういうものをどうするかというようなかなわ細かな議論が必要になってくるのではないかと思います。そういう意味での総合調整を高次の総合科学技術会議に全部お願いすることはいささか難しいのかなと。そのあたりはもう少し、総合調整といいますけれども、具体的なものについては別途の組織がやはり必要なのではないかと、こんなふうに思っております。
この発言だけを見る →総合科学技術会議という、今行革会議で議論されている機関がどういうようになるのか、まだ集中討議の最中でございますから、私も確固たる見通しを持っているわけではありませんが、やはり我が国の最高の英知を結集していただいて、我が国の科学技術といいますか総合的な戦略的な科学技術の目的、方向というものを御議論していただく、これは強力にやっていただく必要があるのではないかと思っております。
総合調整ということになりますと、それぞれその言葉でどういうことをイメージしているのか、論者によってかなり違ってくると思いますが、私は、今、日本では各省の縦割りの弊害というのが指摘をされております。現状を見ましても、各省庁それぞれ独自に研究開発や技術開発を行っていて、必ずしもその間の調整が十分には行われていない場合を間々見受けるわけであります。
大きな方向として、限られた国家予算でありますから、そういうものをどういうところに注いでいくのかという全体の大きな調整はそういう場でやっていただく必要があるのではないかなと。今、畑先生御指摘になるように、二つを分けることについてまだ十分私の考察は進んでおりませんけれども、総合科学技術会議にはそういう意味での総合調整の機能があり得るのではないか、こう思っております。
ただ、いわゆる総合調整と言われますのは、今まで科学技術庁もそういうことをやってきたわけでありますし、環境庁や何かにしてもそれぞれの行政でされているわけでありますけれども、そうなると具体的なプロジェクトの中に入って、どういうものをどうするかというようなかなわ細かな議論が必要になってくるのではないかと思います。そういう意味での総合調整を高次の総合科学技術会議に全部お願いすることはいささか難しいのかなと。そのあたりはもう少し、総合調整といいますけれども、具体的なものについては別途の組織がやはり必要なのではないかと、こんなふうに思っております。
畑
畑恵#21
○畑恵君 長官の御意見、特に、同じ調整と一言で言ってもさまざまなステージがフェーズがあるというお答えでございまして、非常に私自身も共感するところでございます。
ただ、どうして私が戦略機関と総合調整機関というのを分けるべきと考えるかといいますと、現在科学技術庁の皆様も非常に苦慮していらっしゃるところだと思うんですけれども、やはり総合調整をする中で、各省庁間のそれぞれ御主張がいろいろぶつかり合う、重なり合うところもあると思います。そうした中でバランスをとるということを考えていく、そういう全体の調整機能と、とにかく国としてはこれでいくんだ、この方向性だという戦略を策定する機関というのは、私はやはり両者相立たずではないのかなという気がいたします。
先ほどメンバーについて伺いましたのも、例えば調整機関だから各省庁みんなバランスよくいろいろな方を御推挙してすばらしい方々が集ったと。ところが、全体としてはそれぞれの御意見をバランスとって一つのそれが戦略だということになってしまうと、果たしてそれが国の戦略と言えるのかどうか。非常に国際競争ということを目前にして、国としていかにあるべきかということを策定していく中で、果たしてそういう組織でよろしいのかというのが私の危惧するところでございますので、ぜひさらなる御検討をいただきましてよりよい組織にしていただければと思います。
この発言だけを見る →ただ、どうして私が戦略機関と総合調整機関というのを分けるべきと考えるかといいますと、現在科学技術庁の皆様も非常に苦慮していらっしゃるところだと思うんですけれども、やはり総合調整をする中で、各省庁間のそれぞれ御主張がいろいろぶつかり合う、重なり合うところもあると思います。そうした中でバランスをとるということを考えていく、そういう全体の調整機能と、とにかく国としてはこれでいくんだ、この方向性だという戦略を策定する機関というのは、私はやはり両者相立たずではないのかなという気がいたします。
先ほどメンバーについて伺いましたのも、例えば調整機関だから各省庁みんなバランスよくいろいろな方を御推挙してすばらしい方々が集ったと。ところが、全体としてはそれぞれの御意見をバランスとって一つのそれが戦略だということになってしまうと、果たしてそれが国の戦略と言えるのかどうか。非常に国際競争ということを目前にして、国としていかにあるべきかということを策定していく中で、果たしてそういう組織でよろしいのかというのが私の危惧するところでございますので、ぜひさらなる御検討をいただきましてよりよい組織にしていただければと思います。
沖
沖村憲樹#22
○政府委員(沖村憲樹君) 先ほど私のお答えしました中でちょっと若干正確じゃないところがございました。
先生、総合科学技術会議の構成員のことをお尋ねになったと思うんですが、現在議論されて大体煮詰まっておりますのは、まずメンバーは内閣総理大臣が入っていらっしゃいます。それから内閣府に置かれる担当大臣、その他任務に関係の深い閣僚、関係行政機関の長、それから学識経験者という構成でございます。学識経験者につきましては、私が先ほどお答えしたような議論が行われているところでございます。それから、常勤の先生が科学技術会議に現在二名いらっしゃいますが、この常勤の先生ははもっとふやすべきじゃないかという議論が行われております。
ちょっと補足させていただきます。失礼いたしました。
この発言だけを見る →先生、総合科学技術会議の構成員のことをお尋ねになったと思うんですが、現在議論されて大体煮詰まっておりますのは、まずメンバーは内閣総理大臣が入っていらっしゃいます。それから内閣府に置かれる担当大臣、その他任務に関係の深い閣僚、関係行政機関の長、それから学識経験者という構成でございます。学識経験者につきましては、私が先ほどお答えしたような議論が行われているところでございます。それから、常勤の先生が科学技術会議に現在二名いらっしゃいますが、この常勤の先生ははもっとふやすべきじゃないかという議論が行われております。
ちょっと補足させていただきます。失礼いたしました。
畑
畑恵#23
○畑恵君 それでは第二点目、連携の強化について伺ってまいりたいと思います。
まず、同じ連携でございましても各省庁または研究機関の連携の方から伺ってまいりたいと思うんですが、この点につきましては実は数々の会議の席で質問を私させていただきまして、そしてどのようなそれに対する対策、施策がとられているかということは一応承知させていただいているつもりでおります。非常に御努力なさっていらっしゃるということは私自身も評価させていただきたいと思います。本来でしたらば、いろいろとこういうことこういうことというのをお話しいただこうと思ったんですけれども、ちょっと時間が迫ってしまいましたので、私自身大変評価させていただいておりますし、なお一層進めていただきたいということに今回はとどめさせていただきたいと思います。
同じ連携の中でも産学官の連携、こちらの方について伺いたいんですけれども、この点につきましては既にプロジェクトなども組まれていらっしゃいます。要するに、研究所、研究室の中で生まれた発明がいち早く特許を取得して、そしてさらにパテント化されて実用化され、そして国民または世界人類の幸福に資するという一つの道筋といいましょうか、そういうものが若干日本の科学技術体系の中ではまだ未整備ではないか、そういう私自身の見解でございます。
ここで、先ほどせっかく木宮理事から委員派遣の報告がございました。私そのときに東北大学を皆さんとともに訪れさせていただいて、そのときに大変興味深いといいましょうか、心に残るエピソードがありましたので、そのことにちょっと触れさせていただきたいんです。
東北大学が誇ります発助成果の中でも、特に歴史に残る八木・宇田アンテナというものが、御承知だと思うんですけれどもございます。一九二六年に発明されて、発明当時も非常にすぐれた指向性、方向性を持っているということで、学会でも高い評価を得たと。それから十数年して日本は第二次世界大戦へ突入するわけです。その中で、シンガポール戦線だったとお話ししていらっしゃいましたけれども、事もあろうにイギリス軍がこの八木・宇田アンテナをレーダーとしてありとあらゆるところに装備をしていたという姿を日本軍が見てしまったということで、第二次世界大戦の話をそのまま現代に直結させるわけではないんですけれども、その昔から非常に研究開発能力というのは日本は高いと。
ところが、実際にそれを実用していくところになると、そこまでの道というのがなかなか整備されていないということがいまだにあるように思いますので、こうした産学官の連携といいましょうか、発明、特許、そしてパテント化への道筋の整備ということについてどのように取り組まれているのか、伺いたいと思います。
この発言だけを見る →まず、同じ連携でございましても各省庁または研究機関の連携の方から伺ってまいりたいと思うんですが、この点につきましては実は数々の会議の席で質問を私させていただきまして、そしてどのようなそれに対する対策、施策がとられているかということは一応承知させていただいているつもりでおります。非常に御努力なさっていらっしゃるということは私自身も評価させていただきたいと思います。本来でしたらば、いろいろとこういうことこういうことというのをお話しいただこうと思ったんですけれども、ちょっと時間が迫ってしまいましたので、私自身大変評価させていただいておりますし、なお一層進めていただきたいということに今回はとどめさせていただきたいと思います。
同じ連携の中でも産学官の連携、こちらの方について伺いたいんですけれども、この点につきましては既にプロジェクトなども組まれていらっしゃいます。要するに、研究所、研究室の中で生まれた発明がいち早く特許を取得して、そしてさらにパテント化されて実用化され、そして国民または世界人類の幸福に資するという一つの道筋といいましょうか、そういうものが若干日本の科学技術体系の中ではまだ未整備ではないか、そういう私自身の見解でございます。
ここで、先ほどせっかく木宮理事から委員派遣の報告がございました。私そのときに東北大学を皆さんとともに訪れさせていただいて、そのときに大変興味深いといいましょうか、心に残るエピソードがありましたので、そのことにちょっと触れさせていただきたいんです。
東北大学が誇ります発助成果の中でも、特に歴史に残る八木・宇田アンテナというものが、御承知だと思うんですけれどもございます。一九二六年に発明されて、発明当時も非常にすぐれた指向性、方向性を持っているということで、学会でも高い評価を得たと。それから十数年して日本は第二次世界大戦へ突入するわけです。その中で、シンガポール戦線だったとお話ししていらっしゃいましたけれども、事もあろうにイギリス軍がこの八木・宇田アンテナをレーダーとしてありとあらゆるところに装備をしていたという姿を日本軍が見てしまったということで、第二次世界大戦の話をそのまま現代に直結させるわけではないんですけれども、その昔から非常に研究開発能力というのは日本は高いと。
ところが、実際にそれを実用していくところになると、そこまでの道というのがなかなか整備されていないということがいまだにあるように思いますので、こうした産学官の連携といいましょうか、発明、特許、そしてパテント化への道筋の整備ということについてどのように取り組まれているのか、伺いたいと思います。
宮
宮林正恭#24
○政府委員(宮林正恭君) お答えさせていただきます。
産学官の連携の御質問でございますが、産学官の連携の必要性につきましては私どもも十分理解をしているつもりでございます。産学官の連携の効果といたしましては、先生御指摘のいわゆる成果を社会に還元していく、こういう役割、それからもう一つ、研究そのものが産学官の連携をもって活発化しかつ活性化される、こういう役割があると考えております。こういう観点から、国といたしましては、六十一年に研究交流促進法でもちましてバリアを少しでも少なくするようなそういうふうなことは進めてきているところでございます。
特に、私どもといたしましては、民間企業における活用の促進の観点について述べさせていただきますと、科学技術振興事業団におきまして、国などの研究成果を企業に委託して開発する委託開発事業というのを進めております。これは平成十年度では約八十六億円ぐらいの予算額で進めております。あるいは開発あっせん事業と言っておりまして、国などのやっておりました研究の成果を民間の方にあっせんしていく、こういう事業も進めているところでございます。
さらに今年度からは、新産業創出を目指しましたデータベースを作成して、民間の方がアクセスしやすいようにする、こういうふうなこと、あるいは研究開発型の中堅・中小企業が持っております新技術の構想を、具体的な試作品という形でもって新技術が直ちに使えるものかどうかということをチェックするといいますか、そういうことをやる事業、独創的研究成果育成事業、こういうふうに言っておりますけれども、こういうものを開始しているところでございます。
さらに、国の研究成果のうちの新産業創出等が期待されるものにつきましては、特許化を支援していくような事業あるいは技術移転を促進していくような事業を進めたい、こういうふうに考えて進めているところでございます。
この発言だけを見る →産学官の連携の御質問でございますが、産学官の連携の必要性につきましては私どもも十分理解をしているつもりでございます。産学官の連携の効果といたしましては、先生御指摘のいわゆる成果を社会に還元していく、こういう役割、それからもう一つ、研究そのものが産学官の連携をもって活発化しかつ活性化される、こういう役割があると考えております。こういう観点から、国といたしましては、六十一年に研究交流促進法でもちましてバリアを少しでも少なくするようなそういうふうなことは進めてきているところでございます。
特に、私どもといたしましては、民間企業における活用の促進の観点について述べさせていただきますと、科学技術振興事業団におきまして、国などの研究成果を企業に委託して開発する委託開発事業というのを進めております。これは平成十年度では約八十六億円ぐらいの予算額で進めております。あるいは開発あっせん事業と言っておりまして、国などのやっておりました研究の成果を民間の方にあっせんしていく、こういう事業も進めているところでございます。
さらに今年度からは、新産業創出を目指しましたデータベースを作成して、民間の方がアクセスしやすいようにする、こういうふうなこと、あるいは研究開発型の中堅・中小企業が持っております新技術の構想を、具体的な試作品という形でもって新技術が直ちに使えるものかどうかということをチェックするといいますか、そういうことをやる事業、独創的研究成果育成事業、こういうふうに言っておりますけれども、こういうものを開始しているところでございます。
さらに、国の研究成果のうちの新産業創出等が期待されるものにつきましては、特許化を支援していくような事業あるいは技術移転を促進していくような事業を進めたい、こういうふうに考えて進めているところでございます。
畑
畑恵#25
○畑恵君 ありがとうございました。
さまざまな施策が進められていると理解させていただきました。ただ、できましたらばもう少し思い切ったといいましょうか、一つのモデルを申し上げますならば、シリコンバレーとスタンフォードの関係、いろんなところで例として引かれると思うんですけれども、やはりあれぐらいの強い連携といいましょうか、一体になっていると言って全く過言でないと思うんですけれども、そのような形の施策がとれないものかと。
御承知のように、例えば慶応大学SFCでさまざまな試みがされておりますけれども、大学の中から例えば第二のSUNであるとか第二のマイクロソフトが生まれるということは非常に難しゅうございます。これは、一人一人の学生の能力がアメリカの学生たちと大きく異なるのかというと決して私はそうは思わないんです。明らかにそのシステムが違っていて、アメリカの方はきちんとスタンフォード大学の中に一つの企業が、ベンチャー企業がその中で生まれて育つ、そういうシステムというのができ上がっております。
SUNというのはスタンフォード・ユニバーシティー・ネットワークでございますので、それぐらいの強いつながりというのを、特に情報通信関係などは、サイバースピードは今の一年というのがコンピューターの中ですと十年に値するぐらいに早いですので、やはり非常に思い切った施策をとらなければいけないと私は思うんです。
何か、先ほど御紹介いただきました以外に、今後、希望としてこういうこともやってみたいなということがございましたらば重ねて伺いたいんです。
この発言だけを見る →さまざまな施策が進められていると理解させていただきました。ただ、できましたらばもう少し思い切ったといいましょうか、一つのモデルを申し上げますならば、シリコンバレーとスタンフォードの関係、いろんなところで例として引かれると思うんですけれども、やはりあれぐらいの強い連携といいましょうか、一体になっていると言って全く過言でないと思うんですけれども、そのような形の施策がとれないものかと。
御承知のように、例えば慶応大学SFCでさまざまな試みがされておりますけれども、大学の中から例えば第二のSUNであるとか第二のマイクロソフトが生まれるということは非常に難しゅうございます。これは、一人一人の学生の能力がアメリカの学生たちと大きく異なるのかというと決して私はそうは思わないんです。明らかにそのシステムが違っていて、アメリカの方はきちんとスタンフォード大学の中に一つの企業が、ベンチャー企業がその中で生まれて育つ、そういうシステムというのができ上がっております。
SUNというのはスタンフォード・ユニバーシティー・ネットワークでございますので、それぐらいの強いつながりというのを、特に情報通信関係などは、サイバースピードは今の一年というのがコンピューターの中ですと十年に値するぐらいに早いですので、やはり非常に思い切った施策をとらなければいけないと私は思うんです。
何か、先ほど御紹介いただきました以外に、今後、希望としてこういうこともやってみたいなということがございましたらば重ねて伺いたいんです。
宮
宮林正恭#26
○政府委員(宮林正恭君) 先生の御指摘は私どもも念頭には置いているところでございますが、日本の現状の中で実現性のある形はどういうやり方をしたらいいか、こういうふうなことを今考えているところでございます。私どもといたしましてもいろいろと勉強は続けております。引き続き勉強させていただきまして、先生の御趣旨に沿うような努力をしていきたいと思いますので、よろしく御支援のほどお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →畑
畑恵#27
○畑恵君 こちらの方こそどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、おしまいに三番目の評価システムの問題でございますけれども、先ほど谷垣長官から科学技術評価の大綱的指針、四つの指針というのを既に御説明いただきました。非常に的を得た四つの指針でございますので、ぜひこの方向で進めていただきたいと思うんです。
議院の方でも、先ほど御紹介させていただいた科学技術と政策の会の方で、同じ評価システムといいましても、より戦略的に科学技術の将来を誘導できるような、そういう積極的な評価を行う機関をつくれないだろうかということで研究を進めていらっしゃったと私仄聞しております。実際、私自身もこの会のメンバーになってその計画に携わらせていただいておったんですけれども、この科学技術と政策の会がひな型にしていた議会の中に置かれるべき技術評価委員会、これはアメリカのOTAでございました。
ところが、OTAが本国のアメリカでこのたび廃止になってしまったということがございまして、私不勉強でどういう経過でそうなったのかというところがちょっとわかりませんのと、あと日本版OTAの設置についてどのようにお考えなのか、この二点について伺いたいんです。
この発言だけを見る →それでは、おしまいに三番目の評価システムの問題でございますけれども、先ほど谷垣長官から科学技術評価の大綱的指針、四つの指針というのを既に御説明いただきました。非常に的を得た四つの指針でございますので、ぜひこの方向で進めていただきたいと思うんです。
議院の方でも、先ほど御紹介させていただいた科学技術と政策の会の方で、同じ評価システムといいましても、より戦略的に科学技術の将来を誘導できるような、そういう積極的な評価を行う機関をつくれないだろうかということで研究を進めていらっしゃったと私仄聞しております。実際、私自身もこの会のメンバーになってその計画に携わらせていただいておったんですけれども、この科学技術と政策の会がひな型にしていた議会の中に置かれるべき技術評価委員会、これはアメリカのOTAでございました。
ところが、OTAが本国のアメリカでこのたび廃止になってしまったということがございまして、私不勉強でどういう経過でそうなったのかというところがちょっとわかりませんのと、あと日本版OTAの設置についてどのようにお考えなのか、この二点について伺いたいんです。
近
近藤隆彦#28
○政府委員(近藤隆彦君) 御説明申し上げます。
まず、今おっしゃいましたアメリカのOTAの件でございますけれども、一九九五年に廃止されております。
このOTAは、米国議会の機関としまして議会の求めに応じまして技術利用の結果を、いい面悪い面、いろんな面を評価しまして、その効果とか影響を分析して、それで議会に対しまして報告をするということでつくられたわけでございます。いわゆる技術評価をするべき、そういうことで設置された機関でございます。
しかしながら、比較的短い歴史でこれは閉じておりますけれども、基本的な大きな一つの原因は、財政の赤字の問題がありまして機関が全般的に整理をされたという状況がございます。このOTAにつきまして、特に議会関係者とか政府関係者から仄聞しますと、当初期待されたような効果はなかなかないということで、一番の理由は、どうしても評価に時間がかかって、法案の関係でもっと早く欲しいものが、例えば一年も二年もかかって出てくるとか、したがってよっぽど民間の方が早い、ないしは政府そのものの方が結果的には早かったとかありまして、相当な期待を持ってできた割には議会からすれば十分な期待にこたえていなかったということが大きな実質的な理由のようでございます。議会関係者含めて私どもが伺いますとそういうふうにお話をいただいておりますので、多分そのようなことが大きな原因じゃないかというふうに思っております。
今おっしゃいました科学技術と政策の会でいろいろ検討いただいております国会におきます評価のシステムにつきまして、私どもいろいろお話を伺っております。
現在、科学技術会議でも先ほど大臣から申し上げました格好で今後さらに基本計画を受けまして、評価につきましてはきちっとした体制をとりまして、各研究機関が税金を使った研究につきましてはきちっとした評価をしたいと思っております。
他方、国会の中にこのような機関を別途置いて、国会として評価されるということにつきましてはこれからも議論があると思っておりまして、まだ各党の間でも議論の最中というふうに承っているものでございますから、ぜひ今後もいろんな観点から御議論いただきたいと思っております。
私どもとしましては、現在与えられた科学技術会議というものを十分活用しまして、その役割を果たすべく、評価を含めてこれからも一層総合的な、あるいは整合的な科学技術政策が評価を十分しながら進められていくように努力をしてまいりたいと思っておりますので、よろしく御指導いただきたいと思っております。
この発言だけを見る →まず、今おっしゃいましたアメリカのOTAの件でございますけれども、一九九五年に廃止されております。
このOTAは、米国議会の機関としまして議会の求めに応じまして技術利用の結果を、いい面悪い面、いろんな面を評価しまして、その効果とか影響を分析して、それで議会に対しまして報告をするということでつくられたわけでございます。いわゆる技術評価をするべき、そういうことで設置された機関でございます。
しかしながら、比較的短い歴史でこれは閉じておりますけれども、基本的な大きな一つの原因は、財政の赤字の問題がありまして機関が全般的に整理をされたという状況がございます。このOTAにつきまして、特に議会関係者とか政府関係者から仄聞しますと、当初期待されたような効果はなかなかないということで、一番の理由は、どうしても評価に時間がかかって、法案の関係でもっと早く欲しいものが、例えば一年も二年もかかって出てくるとか、したがってよっぽど民間の方が早い、ないしは政府そのものの方が結果的には早かったとかありまして、相当な期待を持ってできた割には議会からすれば十分な期待にこたえていなかったということが大きな実質的な理由のようでございます。議会関係者含めて私どもが伺いますとそういうふうにお話をいただいておりますので、多分そのようなことが大きな原因じゃないかというふうに思っております。
今おっしゃいました科学技術と政策の会でいろいろ検討いただいております国会におきます評価のシステムにつきまして、私どもいろいろお話を伺っております。
現在、科学技術会議でも先ほど大臣から申し上げました格好で今後さらに基本計画を受けまして、評価につきましてはきちっとした体制をとりまして、各研究機関が税金を使った研究につきましてはきちっとした評価をしたいと思っております。
他方、国会の中にこのような機関を別途置いて、国会として評価されるということにつきましてはこれからも議論があると思っておりまして、まだ各党の間でも議論の最中というふうに承っているものでございますから、ぜひ今後もいろんな観点から御議論いただきたいと思っております。
私どもとしましては、現在与えられた科学技術会議というものを十分活用しまして、その役割を果たすべく、評価を含めてこれからも一層総合的な、あるいは整合的な科学技術政策が評価を十分しながら進められていくように努力をしてまいりたいと思っておりますので、よろしく御指導いただきたいと思っております。
畑
畑恵#29
○畑恵君 今のお話を聞きますとなかなか現実は厳しいものがあって、費用もかかるし時間も要するということだと思うんです。
ただ、やはり先ほどの長官のお言葉にありましたように、評価の前提はやはり情報公開でございます、透明性を高めるということでございますので、例えばインターネットのような新しい技術を使って低コストでそしてスピーディーに正確に情報が公開されてそして評価できるような、そういう方策というのも今後テクノロジーの力でできてくるのではないかとも思います。ぜひ議会の方でも、OTAはそういう形になりましたけれども、日本の方はそれを一つの他山の石としてさらに頑張りたいと思います。
では、お時間にもなってまいりましたけれども、大変駆け足で恐縮なんですけれども、以上の三点を踏まえまして、長官、科学技術振興に資する行政形態でございますが、どのようなものが今後望ましいとお考えになっているか、最後に御所見を伺って私の質疑を終えたいと思います。
この発言だけを見る →ただ、やはり先ほどの長官のお言葉にありましたように、評価の前提はやはり情報公開でございます、透明性を高めるということでございますので、例えばインターネットのような新しい技術を使って低コストでそしてスピーディーに正確に情報が公開されてそして評価できるような、そういう方策というのも今後テクノロジーの力でできてくるのではないかとも思います。ぜひ議会の方でも、OTAはそういう形になりましたけれども、日本の方はそれを一つの他山の石としてさらに頑張りたいと思います。
では、お時間にもなってまいりましたけれども、大変駆け足で恐縮なんですけれども、以上の三点を踏まえまして、長官、科学技術振興に資する行政形態でございますが、どのようなものが今後望ましいとお考えになっているか、最後に御所見を伺って私の質疑を終えたいと思います。