浦部和好の発言 (外務委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○政府委員(浦部和好君) 青木アフリカ紛争問題担当大使が、去る十月二十八日に、出張先のケニアで在ペルー日本大使公邸占拠事件について記者に対して発言を行ったことに関し、十月三十日に本委員会において、私より同大使の発言内容を確認の上、委員各位に御報告する旨申し上げました経緯がございますので、以下その御報告をさせていただきたいと思います。
 青木大使に対しては、先日の委員会でも申し上げましたが、本件発言が報ぜられた後、出張先ケニアからザイールに向かっておりましたが、直ちに連絡をとりました。
 また、帰国後は青木大使より発言の内容を確認いたしました。それによると、同大使は、アフリカ紛争問題担当大使としてアフリカ諸国を訪問したことに関し、十月二十八日、ケニアで記者会見を行っており、右会見後の懇談が終わり雑談になったときに、ある記者からペルーの事件及び外務省の調査報告書についての感想を聞かれたため、報告書が同大使が公邸内部でとった危機管理行動について触れていないことは今後の教訓として生かすとの観点から残念であった、この種の事件はどうしても起こる天災のようなものであり、今後再び起こり得るとの趣旨の発言を行った由です。
 これは、青木大使としては、ぎりぎりの状況下で精いっぱいやるべきことはやったとの気持ちを有しており、人質となった方々の身の安全を守るために公邸内で同大使がとった行動については、危機管理上、自分としては重要と考えており、調査報告書にそれが触れられていないことについてはその意味で残念だったということ、並びに警備体制についても、あのような武力攻撃を防ぐために従来の警備のあり方を抜本的に変える必要があるとの持論を述べたものと理解しております。
 新聞の見出し等が、青木大使が「不満を表明」となっておりますため、青木大使が政府の対応を含め批判したと一部に受けとめられた嫌いがありますが、そのようなことでは全くないことは青木大使自身が種々の機会に発言をしていることでもあり、また在ペルー大使としての責任についても、青木大使の見解は五月十三日の本委員会で同大使が表明したとおりであります。
 ちなみに、在ペルー日本大使公邸占拠事件調査委員会報告書は、政府としての対応を点検するとの観点から、事実関係の究明と反省点及び今後の改善点についての調査分析を行ったものであり、青木大使を初めとする人質の方々がとった行動を取り上げなかったのもそのような理由からであります。この点、青木大使も理解をされております。
 なお、青木大使はさらに、外務省の調査報告書に同大使の行動について言及がないことは、身内の話でもあり客観的な立場がとれないのでやむを得なかった旨、二十八日の会見の際付言しておりましたが、これは青木大使の個人的な見解であり、政府としての対応を検討するとの観点から同大使の行動を取り上げなかったことを改めて申し上げたいと思います。
 また、政府としては、本事件は人質となった方やその御家族を初めとして多くの方に多大の苦痛をもたらし、日本、ペルー両国を初め、世界各国の政府、国民に非常な御心配をおかけした重大な事件だったと認識をしております。また、警備体制、情報収集面で問題があったことは調査報告書でも指摘を受けており、このような事件の再発を防ぐべく、警備面、情報収集面を含め全力を挙げて取り組んでおります。
 青木大使の発言の趣旨はさきに述べたとおりであり、報道では必ずしもその真意が伝わっていないのではないかと思いますが、いずれにせよ、青木大使の発言が無用な誤解を招いたとすれば大変残念なことであり、大使本人も今後はこうしたことのないよう一層注意をする旨申しておりました。
 以上、御報告をいたします。

発言情報

speech_id: 114113968X00319971127_003

発言者: 浦部和好

speaker_id: 17642

日付: 1997-11-27

院: 参議院

会議名: 外務委員会