山本保の発言 (厚生委員会)

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○山本保君 平成会の山本保です。
 私は、これまでこの委員会におきまして、特に二点に絞って質問をさせていただいたわけであります。
 それは、まだこの介護保険の中身に入る前の問題でございまして、一つは現実に存在している公私の格差の問題、これに対する調査もきちんと余りされていなくて、実情も把握せずに今度の介護保険法を施行する場合においてのいろんな数字、根拠にしているのではないかということを指摘いたしました。いろんな積算の方法があるようでございまして、一概に厚生省のやったのがいけないという意味ではございません。ただ、その中で当然、公的部分と私的な感じでやっておるもの、この問題をもっと重要視すべきではなかったかということを申し上げたわけであります。
 第二番目には、これもさまざまな角度から今まで論議が出てまいりましたけれども、まさに今問題になっております、福祉が一方的でまた非常に定型的で、そして福祉を受ける方の権利に配慮していない処分になっているということの問題点は、実は法的な問題のほかに、そのサービスを行う分量が非常に少なくて独占形態になっている、このことがさまざまの現在の福祉の問題点を生み出す大きな要因ではないかという観点を指摘しました。そのことから、すぐにできることとして、民間サービスを導入させるという前に、本来厚生省が率先してやるべきことは社会福祉法人に関する規制の緩和であり、現在一億円基金をつくらなければ認めないと指導している社会福祉法人をもっと簡便につくり、実際にさまざまなシルバーサービス、株式会社というような形、有限会社というような形でしか参加できないさまざまなサービスの形を社会福祉法人として取り込んでいって、厚生省がきちんと責任を持った福祉サービスを行うべきであるということを指摘したわけであります。
 もっとこの問題は続けてやっていきたいところでありますけれども、時間的なこともあるということですので、きょうはそのことは少しおきまして、もう少しこの介護保険法の運用について、細かなところですが、お聞きしたいと思っております。
 最初に、この委員会で何度も問題になりました要介護度認定ということについて、また介護報酬についてお聞きしたいと思います。時間が限られておりますので、簡単に答えていただければと思っておりますので、その辺はよろしくお願いしたいと思います。
   〔委員長退席、理事上野公成君着席〕
 最初に、今回の要介護度認定というのは非常に特徴的なものだと思います。といいますのは、介護といいますのは、きょう午前中、今井先生のお話にもありましたように、現実には福祉と介護が非常にごちゃまぜになっているというのがありますけれども、原理的に考えますと介護というのはやはりお年寄りの障害者問題の一環としてとらえるのが正しいと思います。障害を持たずに社会的な要因だけで介護が要るという場合においては、やはり本来の福祉制度が対応するべきであろうと思うわけです。
 そういう点から考えますと、これまでの措置の判定というのは、まさに障害者の障害というものを見るときの有名な分類といいますか、多軸、三つの軸で障害を見ると言われておりますけれども、機能障害、インペアメントというもの、そしてこれによって引き起こされます能力低下、ディスアビリティー、そしてそれの上に社会環境的な要因によって社会的に実際に活動が行いにくくなるというハンディキャップ、この三つのものがある。しかし、この三つは決して個々ばらばらにあるわけではありませんで、やはり基本的には医療面が基本になる機能障害があって、その上に順番に積み重ねていく、こういうふうに考えられているわけです。
 今までの福祉の措置というのは、この総合的なものの判定を行うという建前で、これが実際にうまくいったかどうかというのは難しいのですが、しかしこの三つの総合判定でこの方にどういう措置、サービスをすべきであるかということを決めていたわけです。今度の介護保険法というのがこの点で非常に特徴があると思いますのは、この三つでいうならば真ん中のディスアビリティー、具体的に手が上がらないとか足が動かないとか、この場面だけをとらえてまず判定をするというところに非常に特徴があるわけです。このことが今までの福祉とは違うというふうに押さえまして、次に、そうなりますとここでいろいろな問題が出てくるということです。
 まず最初にお聞きしたいのは、こうなりますと、きょうもお話が出ておりましたけれども、実はディスアビリティーというものは、そのもとに医療的な、精神医療も含めての医療的な機能の損傷というようなものがあった上に出てくるものだというふうになりますので、これはやはりますお医者さんがこのことをきちんと見なければならないはずなんですね。これはこの委員会でもお話が出ておりましたし、先回私ども名古屋の公聴会へ行きましたときに、愛知県の医師会の副会長さんから医師会を代表して非常にこの辺についても厳しい御指摘があったと思います。
   〔理事上野公成君退席、委員長着席〕
 この辺は一体、今のやり方ではお医者さんの介入というのは必要なときにすればよろしいし、何かお聞きしますとかかりつけのお医者さんがやればよろしいんだというふうに聞いておるんですけれども、これは専門的なお医者さんが診なければとてもわからないものじゃないかと思いますが、まずこの医療面といいますか、その最初の機能障害のところがどういうふうに今回の要介護度判定にかかわるのかということについて、原理的なところですが、お答えをいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 114114237X01019971127_006

発言者: 山本保

speaker_id: 26405

日付: 1997-11-27

院: 参議院

会議名: 厚生委員会