厚生委員会

1997-11-27 参議院 全138発言

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会議録情報#0
平成九年十一月二十七日(木曜日)
   午後二時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十一月二十七日
    辞任         補欠選任
     小山 峰男君     釘宮  磐君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 正和君
    理 事
                上野 公成君
                南野知惠子君
                浜四津敏子君
                清水 澄子君
    委 員
                石井 道子君
                尾辻 秀久君
                田浦  直君
                中原  爽君
                長峯  基君
                宮崎 秀樹君
                木暮 山人君
                水島  裕君
                山本  保君
                渡辺 孝男君
                今井  澄君
                西山登紀子君
                釘宮  磐君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  小泉純一郎君
   政府委員
       厚生大臣官房総
       務審議官     田中 泰弘君
       厚生大臣官房審
       議官       江利川 毅君
       厚生省健康政策
       局長       谷  修一君
       厚生省社会・援
       護局長      炭谷  茂君
       厚生省老人保健
       福祉局長     羽毛田信吾君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大貫 延朗君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○介護保険法案(第百三十九回国会内閣提出、第
 百四十回国会衆議院送付)(継続案件)
○介護保険法施行法案(第百三十九回国会内閣提
 出、第百四十回国会衆議院送付)(継続案件)
○医療法の一部を改正する法律案(第百三十九回
 国会内閣提出、第百四十回国会衆議院送付)(
 継続案件)
    ―――――――――――――
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山本正和#1
○委員長(山本正和君) ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十五日、牛嶋正君が委員を辞任され、その補欠として水島裕君が選任されました。
    ―――――――――――――
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山本正和#2
○委員長(山本正和君) 介護保険法案、介護保険法施行法案及び医療法の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。
 第百四十回国会において成立した健康保険法等の一部を改正する法律が去る九月一日施行されたことに伴い、現在当委員会で審査中の介護保険法施行法案について、条文の整理が必要となっております。
 つきましては、その点について政府より説明を聴取いたします。江利川審議官。
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江利川毅#3
○政府委員(江利川毅君) 現在、御審議いただいております介護保険法施行法案において、健康保険法等の医療保険各法の改正をすることとしております。介護保険関連法案の国会提出後、さきの通常国会に健康保険法等の一部改正法案が提出され、介護保険法施行法案で改正することとしている健康保険法等の関係条文に項ずれが生ずることとなりました。
 そのため、健康保険法等の一部改正法案の附則第十四条で、お手元の資料三のとおりでございますが、項ずれを手当てすることとし、具体的には、資料二のとおり、下の段の介護保険法施行法の関係条文を上の段のように改めることとしておりました。健康保険法等の一部改正法は、本年六月十六日に可決成立し、この附則も含め、本年九月一日から施行されておりますが、その段階で介護保険法施行法は公布されておりませんでしたので、この附則は、いわば空振りの規定となり目的を達しないこととなりました。
 この結果、改正箇所を正しく特定するため、健康保険法等の一部改正法の附則で行うこととしていた項ずれの手当てを介護保険法施行法案自体において行う必要が生じたものでございます。
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山本正和#4
○委員長(山本正和君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
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山本正和#5
○委員長(山本正和君) 速記を起こしてください。
 次に、介護保険法案、介護保険法施行法案及び医療法の一部を改正する法律案につきまして、前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山本保#6
○山本保君 平成会の山本保です。
 私は、これまでこの委員会におきまして、特に二点に絞って質問をさせていただいたわけであります。
 それは、まだこの介護保険の中身に入る前の問題でございまして、一つは現実に存在している公私の格差の問題、これに対する調査もきちんと余りされていなくて、実情も把握せずに今度の介護保険法を施行する場合においてのいろんな数字、根拠にしているのではないかということを指摘いたしました。いろんな積算の方法があるようでございまして、一概に厚生省のやったのがいけないという意味ではございません。ただ、その中で当然、公的部分と私的な感じでやっておるもの、この問題をもっと重要視すべきではなかったかということを申し上げたわけであります。
 第二番目には、これもさまざまな角度から今まで論議が出てまいりましたけれども、まさに今問題になっております、福祉が一方的でまた非常に定型的で、そして福祉を受ける方の権利に配慮していない処分になっているということの問題点は、実は法的な問題のほかに、そのサービスを行う分量が非常に少なくて独占形態になっている、このことがさまざまの現在の福祉の問題点を生み出す大きな要因ではないかという観点を指摘しました。そのことから、すぐにできることとして、民間サービスを導入させるという前に、本来厚生省が率先してやるべきことは社会福祉法人に関する規制の緩和であり、現在一億円基金をつくらなければ認めないと指導している社会福祉法人をもっと簡便につくり、実際にさまざまなシルバーサービス、株式会社というような形、有限会社というような形でしか参加できないさまざまなサービスの形を社会福祉法人として取り込んでいって、厚生省がきちんと責任を持った福祉サービスを行うべきであるということを指摘したわけであります。
 もっとこの問題は続けてやっていきたいところでありますけれども、時間的なこともあるということですので、きょうはそのことは少しおきまして、もう少しこの介護保険法の運用について、細かなところですが、お聞きしたいと思っております。
 最初に、この委員会で何度も問題になりました要介護度認定ということについて、また介護報酬についてお聞きしたいと思います。時間が限られておりますので、簡単に答えていただければと思っておりますので、その辺はよろしくお願いしたいと思います。
   〔委員長退席、理事上野公成君着席〕
 最初に、今回の要介護度認定というのは非常に特徴的なものだと思います。といいますのは、介護といいますのは、きょう午前中、今井先生のお話にもありましたように、現実には福祉と介護が非常にごちゃまぜになっているというのがありますけれども、原理的に考えますと介護というのはやはりお年寄りの障害者問題の一環としてとらえるのが正しいと思います。障害を持たずに社会的な要因だけで介護が要るという場合においては、やはり本来の福祉制度が対応するべきであろうと思うわけです。
 そういう点から考えますと、これまでの措置の判定というのは、まさに障害者の障害というものを見るときの有名な分類といいますか、多軸、三つの軸で障害を見ると言われておりますけれども、機能障害、インペアメントというもの、そしてこれによって引き起こされます能力低下、ディスアビリティー、そしてそれの上に社会環境的な要因によって社会的に実際に活動が行いにくくなるというハンディキャップ、この三つのものがある。しかし、この三つは決して個々ばらばらにあるわけではありませんで、やはり基本的には医療面が基本になる機能障害があって、その上に順番に積み重ねていく、こういうふうに考えられているわけです。
 今までの福祉の措置というのは、この総合的なものの判定を行うという建前で、これが実際にうまくいったかどうかというのは難しいのですが、しかしこの三つの総合判定でこの方にどういう措置、サービスをすべきであるかということを決めていたわけです。今度の介護保険法というのがこの点で非常に特徴があると思いますのは、この三つでいうならば真ん中のディスアビリティー、具体的に手が上がらないとか足が動かないとか、この場面だけをとらえてまず判定をするというところに非常に特徴があるわけです。このことが今までの福祉とは違うというふうに押さえまして、次に、そうなりますとここでいろいろな問題が出てくるということです。
 まず最初にお聞きしたいのは、こうなりますと、きょうもお話が出ておりましたけれども、実はディスアビリティーというものは、そのもとに医療的な、精神医療も含めての医療的な機能の損傷というようなものがあった上に出てくるものだというふうになりますので、これはやはりますお医者さんがこのことをきちんと見なければならないはずなんですね。これはこの委員会でもお話が出ておりましたし、先回私ども名古屋の公聴会へ行きましたときに、愛知県の医師会の副会長さんから医師会を代表して非常にこの辺についても厳しい御指摘があったと思います。
   〔理事上野公成君退席、委員長着席〕
 この辺は一体、今のやり方ではお医者さんの介入というのは必要なときにすればよろしいし、何かお聞きしますとかかりつけのお医者さんがやればよろしいんだというふうに聞いておるんですけれども、これは専門的なお医者さんが診なければとてもわからないものじゃないかと思いますが、まずこの医療面といいますか、その最初の機能障害のところがどういうふうに今回の要介護度判定にかかわるのかということについて、原理的なところですが、お答えをいただきたいと思います。
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江利川毅#7
○政府委員(江利川毅君) 要介護認定は介護認定審査会で判断されますが、その審査会のメンバーには保健、医療、福祉の専門家ということで医療関係者が入るというふうに思っておるわけでございます。
 それからまた、そこに書きます資料は、市町村の職員をして調査する日常生活の調査票のほかにかかりつけ医の意見書があるわけでございます。このかかりつけ医の意見書では、身体上、精神上の障害である疾病または負傷等につきかかりつけの主治医の医師から意見を求めるわけでありますが、さらに現在どういう治療を受けているか、ほかにかかっている医者がいるかどうか、そういうことも含めて調査することになっているわけでございます。
 そういうことで、そういう情報を踏まえながら介護認定審査会で判断をしていただくことになっておりますので、その人にかかわります医療の関係の情報も十分考慮されて判定がされるものというふうに考えております。
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山本保#8
○山本保君 全くないであろうというふうに言っておるわけではありませんで、これからもしこれが実際に実施されるときには、ぜひ医療関係者の意見を取り入れられてもっと適切な対応ができるように、診断ができるようにしていただく必要があると思います。
 もちろん、すべての例に必要だというふうにはお医者さんたちも言っておられないようですから、そこにある基準を設けて、それ以外については、それ以上のものといいますか、それにかかわるものについてはその専門のお医者さんの判断がやはりシステム的にもきちんと入ってくるようにしなければ、これは実際現場で、言うならば自分の親に本当は痛くなくても痛いと言えとか、本当は動くんだけれども動かないと言えとかということに当然なってくるわけでして、そういうことをさせないためにも、させないというかそんなことはだめだよというためにも、お医者さんがちゃんと診ておればそんなことはできないわけですから、その辺はまずお願いしたいということですね。
 次の問題なんですが、そうしますと、ディスアビリティーの段階だけで判断しますと、すぐに考えつきますのは、つまりどんなお金持ちでどんなに豊かに介護する人がいましても、この方については、こちらに逆に本当に年金暮らしの方がいても、全く同じ状況であれば同じ介護度ということになるわけですね。しかし、これは社会的な公正ということから見たとき、あそこは十分介護体制があるではないかというものに対してこれでは不公平であるというふうに思われると思うんですが、これは今の原理からいってどういうふうに整理されるわけでしょうか。
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江利川毅#9
○政府委員(江利川毅君) 介護保険制度に被保険者として入っているわけでございます。その人たちは保険料を納めているということでありますので、介護保険制度に加入している被保険者につきましては制度としては平等に扱うということであります。
 ですから、ある方が大変経済力が豊かでありましても、申請がありますとその人の状態に着目して要介護度認定を行うということでございます。そして、この介護保険で想定している標準的なサービスというものは給付を受けることができるわけでございます。その方がさらにそういうものを超えて、自分の資力を使ってさらに別途のサービスを加えて受けるということは、またその人の御判断で行われるところでございます。
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山本保#10
○山本保君 しかし、それは今までの御説明で、この介護保険というのは社会保険であって半分は税金であるということを言っておられる以上、今の論理だけではおかしいんじゃないでしょうか。
 なぜならば、その方が出しておるとしてもそれは保険料の部分だけであって、税の方があるわけですから、この税の方までそちらに引きずられてお金持ちだが同じであるというのは、これは理屈に合わないんじゃないかと思いますが、そこはどうですか。
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江利川毅#11
○政府委員(江利川毅君) 現在の社会保険の中には、医療保険でも年金制度でも公費が入っているわけでございます。そして、例えば国民健康保険、お金持ちはその所得に応じて保険料を納めておりますが、給付につきましては半分国費が入っております。所得が高いからといって給付の制限があるわけではございません。いわゆる、財源的には公費が入っておりますが、制度の考え方としては保険制度で運営されているということでございます。
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山本保#12
○山本保君 きょうこれ以上このことについてはやりませんけれども、医療保険がそうだからというのとはちょっとやはり一般的に考えて同じだとは思えないような気がするわけです。
 それで、今のことに関連しまして、今度の介護保険の認定というのは処分であるというふうになっているわけですね。その後に、いろいろ実際利用するときにサービスを行って幾らかかるかということを決めるというのはこれは処分なんでしょうか、処分ではないんでしょうか。
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江利川毅#13
○政府委員(江利川毅君) 要介護状態にあるかどうか、そしてまたその要介護度のレベルかどうであるか、これは市町村が認定するところになるわけでございます。そして、そのレベルに応じて限度額が決まりますので、限度額というところまではその認定行為に付随して決まるものでございます。
 この中で、具体的にどういうサービスを受けるかということは介護支援専門員のアドバイス等を受けながら、あるいは本人の希望を入れていろんなものを選択していくわけでございまして、中身はそういう選択を踏まえて決まっていくということになります。
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山本保#14
○山本保君 つまり、はっきり言えば要介護度を決めるまでは行政的な処分であるけれども、それ以後、実際幾ら使うかというのは自己決定だということですね。ここのところを余り今まで言われていなかったと思うんですよ。
 羽毛田局長も、前に何かさっきのことに関連して、いや、いろいろ実際認定度が同じになっても使う幅があるんだ、それについて実際には、先ほどお答えがなかったけれども、いろんな方のまさに社会的な状況、ハンディキャップの状況についてはその幅で対応できるからよろしいんだ、たしかそういうふうに二度ほどお答えになっていましたけれども、局長、それでよろしかったですか。
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羽毛田信吾#15
○政府委員(羽毛田信吾君) 今、江利川審議官からもお答えを申し上げましたように、要介護度に応じたいわば支給限度額、その範囲内においてどのようなサービスを受けるかということは本人が決定するわけですけれども、その本人の選択に当たりまして、この仕組みの中ではいわゆる介護支援専門員等によるアドバイスをして、介護サービス計画というものをつくって、それによっていわばその人のニーズに合うようにやっていくという形での運用がなされるような仕組みになっていることを申し上げたつもりでございました。
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山本保#16
○山本保君 今、厳密な言い方をされたのでそれでよろしいと思うのですが、しかしそうなりますと、やはり限度額があるけれども、ここに問題が二つ出てきますね、すぐ考えつくのは。つまり、一つの問題は、限度額があってもとても地域のサービス体制が整っていないから全く使えない。ところが、これは今までの感覚ですと、そういうことができないのはこれは当然措置処分をする処分権限者の責任になりますから、市町村はもっときちんとやらなくちゃいかぬというふうになるじゃないかと。
 ところが、今度の場合は自己決定であると。こうなっていますと、実際には自己決定するときのもとがないにもかかわらず、しかし法的にはこれは自己決定だから、あなたが勝手に決めたんだからということになって、決してサービス供給を、立派な市長さんはやると思いますけれども、法律的に言ったらサービス供給をしなければならないという理屈にはならないんじゃないかと思いますが、そこはどうですか。
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江利川毅#17
○政府委員(江利川毅君) 介護保険制度での給付の対象になりますと、一割の自己負担でサービスを受けることができるわけでございます。そういう意味で、サービスを受ける人の購買力というんでしょうか、それが制度によって保障されることになるわけでございます。ですから、そういうことでニーズがありますと、私どもは在宅サービス分野では特に民間活力の活用というようなことも言っているわけでございますが、そういう形でサービス提供が充実してくるのではないか。
 それから、もし仮にその地域における例えばサービス基盤が少ないような場合、これは市町村において介護保険事業計画をつくるときに需要はどのぐらいあるか、そしてサービス提供はどのぐらいあるか、こういうことをもとに介護保険事業計画をつくるわけでありますが、これに基づいて保険料を設定する。サービス量がまだ本来あるべきところまで十分でないということでありますと、これは施行法の中に規定している経過措置でありますが、保険料の水準を下げて提供するんだということになっているわけでございます。もちろんそれが望ましいということではなくて、できるだけしかるべきサービスが受けられるようにその水準を上げていくというのが基本ではございますが、制度上はそうなっているということであります。
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山本保#18
○山本保君 もちろん自己決定だからサービスが上がらないというふうに決めつけることはできないと思います。もちろん自己決定ですからそのためにも情報を出されて、このようなサービスが必要なんだ、特に市町村もそういうサービスをすべきであるということを、やはりこれは個人の責任だからその個人の要求を待って市町村が動くというのではちょっとこれは方法としては生ぬるいというか今までのやり方を余りにも変えるのではないか。実際には、要求しづらい、自分ではまず声を出せないような方が相手であるという、やはり福祉の大きな中の仕事ですから、そこは市町村に対してもある一定限度のといいますか、ある決まったタイプのサービス供給のモデルなどは示されて、そこまではやるべきであるということを御指導されるべきじゃないかというふうに思いますが、この辺はどうでございましょうか。
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江利川毅#19
○政府委員(江利川毅君) すべての事業を市町村自身の責任で全部出すかどうか、これはまた別だとは思いますが、その区域内におけるサービスを確保するために市町村に努力していただくということは大切なことだと思います。
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山本保#20
○山本保君 それでちょっと戻しまして、そのときにマネジメントで、ケアマネジャーですか、介護専門員のアドバイスを聞いてということになりますけれども、この専門員と介護を受けられる方との関係というのは、そうするとこれは私的な契約ということになるんですね。そうしますと、その場合、専門家のアドバイスというかプランをつくったりするということは、本当にきちんとしたものができるのかどうかちょっと心配なんです。
 具体的にちょっとお聞きしますと、例えば限度額があるといって自己決定で使えますよとなれば、だれだってその限度額いっぱいまで使うと言うんじゃないでしょうか。決してそれより低いのなんて要求しないんじゃないでしょうか。それ以上に言えば、つまり今まで家族がまた奥さんが働かずに御主人またはお父さんのことを一生懸命に見ておられたというものが、それをやっておれば限度額より下がってしまいますから、当然これは仕事に行ってここは公的にお願いしようというまさにモラルハザードが起こるというのはこれは当然じゃないかという気がするんですが、ここはいかがですか。
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江利川毅#21
○政府委員(江利川毅君) 介護保険制度でのサービスの提供水準、それをどういうふうに考えるかということがあるわけでございますが、私どもは、例えば高齢者夫婦が生活しているときに片方が寝たきりになっても自宅で一緒に生活できるようにと、そういうような水準を目指していきたいというふうに思っているわけであります。そういうことでいいますと、いわゆる標準的な水準というのはやはりこの制度で基本的にはカバーするということが原則だろうというふうに思います。
 そういう考え方で限度額を決めて、その中であとどう利用するか。確かに、おっしゃいますように限度額いっぱいに使うケースが多いとは思いますが、それはまたそれでこの制度の保障する水準でございますので、そこを活用しながら、全体として家族も含めてできるだけ満足度の高い生活というんでしょうか、そういうものが送っていただけるようになれば、これはこれで制度の目的を達したことになるのではないかと思います。
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山本保#22
○山本保君 今お聞きしていますと、この介護保険で提供するサービスというのはまさに最低限度のサービスなんだから構わないんだということを言われたんじゃないかという気がして、ちょっとそれでは残念だなと思うんです。
 ただもう一つ、それは今の財政的にはそういうことかもしれないけれども、ケアの中身論からいきますと、やはり欠けているのはケアマネジャー、専門員の出すアドバイスなりプランというものが、やはり何らかの権限が法律的に保障されていないからだと思うんです。ですから、ここはもちろんすべての人がマネジメントを受けなくちゃいかぬということはないと思いますけれども、しかし何らかの形で専門家が今までの経験またはその方に対する福祉の心でやられたものについて、それが何らかの意味で決定するときに位置づけられておる、そういうことが必要じゃないかと思うんですけれども、そういう仕組みはどうお考えですか。
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江利川毅#23
○政府委員(江利川毅君) 介護サービス計画につきましては、これを本人独自で作成するケースもありますれば、あるいは介護支援専門員等のアドバイスを受けながら本人の希望も入れて作成する場合もある、多様な選択というのか、それはあるわけでございます。また、ある程度の期間サービスを受けるわけでありますので、この一定の限度額の中でできるだけ効率的にその人にふさわしいサービスを受けるようにするためには、計画的にサービスを利用することが必要ではないかというふうに思うわけであります。そういう観点からこういう制度を設けているわけでございます。
 これは本人の選択ということでありますが、介護サービス計画を作成して、それに従ってサービスを受ける、そういう形の中でその後の報酬の支払い等も行われてまいりますので、そういう意味で制度の中では非常に大きな位置づけを与えられている計画だというふうに考えております。
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山本保#24
○山本保君 そうしましたら、ここでちょっと介護支援専門員のことについてもう少し詳しくお聞きしますけれども、きょうも午前中にもお話があったんですけれども、五年の経験で試験がある。いただいた資料を見ますと、医師から始まって介護福祉士までの資格を持った方であって、しかも五年の経験があり、そして国家試験を受ける。ここだけ見ますと非常に高い資格のようにも思えますけれども、本当にそうなんでしょうか。逆にだれでも受けられるということになっていないかということですね。
 それで、まず養成といいますか、その仕組みについてどうなっているのかということと、この人たちの格付はどうなっているのか。一番わかりやすく言えば、じゃ給料といいますか、このときの介護報酬はどの程度のものを、今もちろん決まっていないでしょうけれども、イメージがあると思いますが、どの程度の方としてこの専門員を位置づけておられるのか、その辺についてお聞きします。
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江利川毅#25
○政府委員(江利川毅君) 介護支援専門員の養成に関します基本的な考え方でございますが、養成の対象者は、先生御指摘のように、医師、歯科医師、薬剤師、保健婦、看護婦、OT、PT、社会福祉士、介護福祉士等専門職で実務経験を有している、そういうことでございます。この実務経験は関係の専門の検討会におきましては五年ぐらい必要ではないかということが指摘されております。
 この人たちにつきましての研修の仕方でありますが、都道府県が実施する試験、これは資格試験ということではなくて一般的な介護支援専門員として必要な介護にかかる幅広い知識とかあるいは介護保険法上の仕組みであるとか、そういうものについて基礎的というか必要な知識を持っているかどうか、これを確認するための試験でございます。
 そうしまして、そういう必要な知識を持っておられるという方に対しまして研修を行う。この研修は、現在考えております案では二泊三日の研修を二回に分けて行おうと。例えば介護サービス計画のつくり方、こういうことを研修して、一回自分の職場等に戻っていただいて現場で少しそういう勉強の成果を使ってやってみまして、それでそういうやってみた結果でのいろんな経験や問題意識などを持ち寄って二回目の研修を受ける、こういう形で介護支援専門員を養成しようというふうに考えているわけでございます。
 現在は、介護支援専門員の指導者の研修が行われているところでありまして、できれば今年度中にはその介護支援専門員の研修に入れるようにしたいというふうに思っているところでございます。
 それから、その人たちの給与、格付というお話がございましたが、介護サービス計画をつくります。その費用は当然介護保険から給付されることになるわけでありますが、この単価というんでしょうか、そういうものを幾らで定めたらいいか、これはどの程度の業務を介護支援専門員にやっていただくかということを踏まえて検討する必要があるわけでございまして、これから関係の審議会に諮りながら、介護報酬を決める一環として検討してまいりたいというふうに考えております。
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山本保#26
○山本保君 時間がないので一々お聞きしないで、その辺について整理して、私が今まで知り得た限りで考えますと、大体平成十二年のときに四万人から五万人をということになりますと、大体百六十万人ぐらい、全部は使わないにしても、数字的にいえば一人で四十ケースぐらいを持つということを想定しているんだろうと思うわけです。しかも、八十八条とか九十七条を見ますと、この方たちは各種の施設にも置くというふうに書いておりますね。施設には置くことが明示されております。
 ちょっと済みません、ここは確認だけですが、支援センターに置くというふうには書いていないのかなと思ったんですが、それでよろしいですか。
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江利川毅#27
○政府委員(江利川毅君) 法律上それは書いてございませんが、実際は置かれるのではないかというふうに思っております。
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山本保#28
○山本保君 そうしますと、これはまだ決まっていないということなのではっきりと断定するわけではありませんけれども、今までいろんなところでお聞きしたことによりますと、例えばそれは施設の職員が、アルバイトと言ったらおかしいですが、今でも実際にいろんな御相談を受けている。そのことにお礼を出す程度の意味であるというような感覚も受けておるんですよ。
 それは、今のように、例えばどこに置くかということにしても、施設に置くということが明示されているのに、例えばセンターには置かないとか、それ以外にきちんと置くべきところといいますか、いるべき位置が書いていないんですね。
 例えば、こういうふうにお聞きしましょう。はっきり言えば、この方たちは専門員として独自性、専門性を持って商売ができるのかどうか、そういう位置づけになっているのかどうか、そこをお聞きしたいんですが、いかがでございますか。
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江利川毅#29
○政府委員(江利川毅君) 法律上、施設に置くということになっておりますが、施設に入っている人につきましても介護サービス計画をつくるということが必要でございまして、そういうことでそれを担当してもらう。単純な相談だけではなくて、そういうものがあろうというふうに思っております。
 また、法律上は居宅介護支援事業者というのが位置づけられておりまして、これは介護支援専門員を置いて、そこで、主として在宅の要介護者だと思いますが、そういう人に対します介護サービス計画の作成を行うものでございます。
 ですから、そういうような機関として法律上位置づけられているものもあるわけでございます。
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