橋本龍太郎の発言 (行財政改革・税制等に関する特別委員会)
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○国務大臣(橋本龍太郎君) 今、委員から中東のリーダー格、そして産油国という位置づけでサウジアラビアの重要性というものを御説明いただきました。私は、サウジアラビアという国をそれとは別に、一つはイスラム教の二大聖地を守護するという立場にある、そのイスラム世界における重み、並びに当然ながら湾岸の雄であり中東和平プロセスの中においても大きな役割を果たす国、このような目でもとらえておりました。
同時に、サウジアラビアと日本との間に石油以外の関係、経済の関係以外のものが育っていないということに対しては何らかしなければならない、そんな思いは以前からございました。そして、ちょうど八一年から八二年にかけまして、サウジ側の御依頼を受けて、がんセンターのフィージビリティースタディーに何回か通ったこともございます。結果的にこれはサウジ側の方針変更がありまして中断をいたしましたけれども、当時並行して動いておりました電子工業技術の学校建設の話は、今非常にしっかりした教育機関になりました。
そういう意味で、何とかしてもっと幅の広い関係を築きたいという思いを持っておりましたところ、本年二月にファハド国王から、ぜひサウジを訪問してほしいという御招待をいただきまして、十五年ぶりにこの国を訪問し、先ほど帰ってまいったところです。
なぜこの時期にと言われましたが、実はこれはお互いの都合をずっと突き合わせておりますうちに、結果的に時期が今回しかとれない、そういう結果で今回になりました。その意味では、二月以降、機会をお互いに模索し続けたということであります。
今回、ファハド国王、アブドラ皇太子を初めサウジ側との間で個人的な信頼関係というものも築けたと思いますけれども、まさに、その意味では二十一世紀に向けた包括的なパートナーシップというもの、政治の分野、経済の分野そして新たな分野という三本の柱から成る多角的な関係をつくりたいということをお伝えし、特に新たな協力の分野として、教育あるいは職業訓練などの人づくりの部分、医療・科学技術、環境というカテゴリー、さらに文化・スポーツといった四つの分野を念頭に置きながら、これを日本とサウジアラビアの協力アジェンダとして推進していきたいという提起をいたしましたところ、幸い向こう側からも非常に喜んでいただき、これで一つの新しい対中東、対サウジアラビアへのアプローチが始められると思っております。
同時に、ここしばらく開かれておりませんでした日サ合同委員会を何とか早く開きたい。本当にその意味では厳しい日程になりますけれども、十二月二十七、二十八の両日、リヤドにおいて開催することについて合意ができました。また、二国間投資保護協定の締結に向けまして、今回、日本側の案を提示してまいりました。恐らく、日サ合同委員会の際に、これに対するサウジ側の考え方というものも出てくるであろうと存じます。
その意味では、石油という大変我々にとって貴重な、しかし一本の線で結ばれておりましたサウジと日本、これを幅の広い関係に組み立てていくその突破口が開けた、そのような思いで帰国をいたしました。
同時に、自分自身で回れなかったものですから、湾岸協力理事会を構成する他の国々、これには今回、私に同行してもらいました平林外政室長をこれらの国々に派遣いたしまして、今申し上げてまいりましたような形の交流をサウジだけではなくGCC諸国全体に広めていきたいという私の気持ちを、親書として各国にお届けしてきたところでございます。