新保生二の発言 (商工委員会)

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○政府委員(新保生二君) 御承知のように、ASEAN諸国は通貨が大幅下落しておりまして、特にタイとかインドネシアではIMFの主導による緊縮政策の導入ということもありまして成長率が大分ダウンするであろうというふうに見られております。インドネシアはまだそれほどはっきりした形になっておりませんが、タイですと、十月にアジア開銀の見通しが改定されておりまして、四月見通してはタイの今年の成長率は六・一%ぐらいと見ていたんですが、十月見通しては一・六から一・九ぐらいに下がるであろうというふうに言われております。ASEAN全体として、タイほどではないにしても成長率が少しダウンするということになるかと思います。ただし、一方で、東南アジア以外のNIESあるいは中国、この成長はそれほど鈍化しておりませんので、アジア全体が鈍化していくということでは必ずしもないというふうに思っております。
 いずれにしろ、ASEANを中心に成長が減速するとして日本経済にさまざまな影響が及ぶんですが、三つぐらいのルートから影響が及ぶというふうに思っております。
 一つは、アジア諸国向けの輸出の鈍化ということでございます。既にASEAN4、つまりタイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンの四カ国向けの輸出金額ですが、四-六月期の前年同期比は一三%でございましたが、七-九月は三・六%へ鈍化しております。特に、タイ向けは七-九月は一六・九%減とかなり落ち込んでおります。
 それから二番目のルートは、アジア諸国に進出した企業、これの収益がかなり悪化するという形が出てきております。
 それから三番目のルートは、アジア諸国向けの債権の不良債権化ということが生じる懸念があるという点であります。
 それから、以上の三つのルート以外には、先ほど申し上げましたように、アジアの通貨不安が香港の株式下落を通して米国や日本などの株式市場にも影響を及ぼしている。こういう間接的なルートもあるということで、今後そういうルートでどういう影響があるかしっかり見きわめていく必要があるのではないかということでございます。

発言情報

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発言者: 新保生二

speaker_id: 16141

日付: 1997-11-06

院: 参議院

会議名: 商工委員会