平野貞夫の発言 (選挙制度に関する特別委員会)
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○平野貞夫君 御丁寧な答弁ありがとうございます。
日本人の政治意識の向上それから投票率の向上、こういったことを考える際に、日本の議会政治の本質実態というのは何かということをどうとらえるかということが非常に大事だと思います。
現在、列国議会同盟、IPUという組織が世界にありまして百三十八カ国加盟しております。いわば世界で百三十八カ国が議会政治で政治をやっておるということになっておるんですが、私の調査によりますと、常識的に、教科書に近い形で、いわゆる政治参加の自由それから結社の自由それから表現の自由ですか、この基本権を持って議会政治が行われている国というのは三十カ国足らずでございます。それが世界の政治の実態でございます。ソ連圏が分かれましたので多少数は変わると思いますが、私は、大臣先ほど御指摘のように、日本もこの三十カ国の中に入ると思います。
そこで、その中で日本がどういう位置づけにあるかということを申しますと、その三十カ国のほとんどはキリスト教文化圏でございます。恐らく、キリスト教文化圏でないのは日本ぐらいなものじゃないかと思います。ですから、議会政治というのはもともと歴史的にキリスト教文化圏で育った政治制度、それを我が国のような東アジアの村社会といいますか閉鎖的な社会が明治に取り入れて、今活用しているわけでございますが、そういうことからいいますと、先ほど大臣のお話のように、日本人というのはよく頑張っているということが言えると思います。ただ、現在のこういう大きなグローバリゼーション、これは経済だけじゃございません。政治も文化もあらゆる面で波に洗われております。その場合に、どうしても日本人の意識というのが世界の基準、国際的基準になっていかなければいけないわけですが、実は投票率の向上問題、政治意識の問題もまさにその変革期にあるものですから、極めて混沌としているんじゃないかと私は思っておるわけでございます。
そこで、何といいましても日本人の伝統的、歴史的なよい物の考え方は、これは保守し発展させていかなきゃいけませんが、やっぱり世界の中で生きていくためには、世界のそういう議会政治のスタンダードなものを国民自身、政治家自身が身につけなきゃいかぬ。その場合に、やはり自律性それから責任性、それから合理的に物を見るということが非常に大事だと思います。この点につきましては、私自身も完璧にできているわけじゃございませんが、非常に問題があると。
したがって、投票率の向上問題は自治省に全部しょわせているわけじゃございませんが、やっぱり選挙というものは本質的にどういうものか。そして、選挙によって議会政治が行われる結果世の中がどうなるんだ、生活と選挙というものはこんなに関係があるんだということを、選挙思想といいますか選挙制度の普及活動は、私は、自治省にとっても政府にとってもやはり重要な課題だと思いますが、その辺の位置づけについてはどのようなお考えでしょうか。