長野厖士の発言 (大蔵委員会)

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○政府委員(長野厖士君) 私が山一証券よりこの簿外債務について具体的な形で十七日に報告を受けました。監視委員会にも通報するようにという指示もいたしました。具体的に二十二日、こういった事柄は本来開示会社であります山一証券自身から公表すべき事柄でありまして、私はその報告書の提出を受ける立場でございますけれども、二十二日の記者会見で私の方から発表するという異例の運びをとらせていただきました。もちろん、十七日にあらあらの報告があった後、正確な対外的に発表できる事実関係の整理ということは求めておりまして、これは不正確な段階でただ巨額の飛ばしがあるということだけが発表されて、まあオーダーは千億台とかいうのを発表するにせよ、そのことによって市場はどうなるのか、不正確なままに言ってしまえばそれで済むということではありません。
 先ほど申しましたように、この会社には多数の海外の債権者も含めて大勢の取引先がありますので、その瞬間に取りつけと申しますか、債務の履行を迫るような動きが出てきた場合に、支払い停止、債務不履行という事態が起こりましたら、一たん日本の大証券会社についてそういったことが起こりますと、それに対して何らの手だても講ぜられていないという段階での不正確な情報提供というのは世界の金融市場にとって大変危険であるという判断は私自身にございました。しかし、これはいつまでもおくらせていいものではない、それがどのくらいの許容範囲であろうかということは悩み抜きました。
 アメリカにおきましても、大和銀行の簿外債務の事件がございました。ニューヨーク連銀がその事実を把握してから大和銀行に発表させるまでに八日間という日時、それは情報の正確性とその後投資家あるいは取引先がどのように債権債務を扱われるかということの認識が持てるような状況までそのくらいの日時であるということでございます。また、ヨーロッパの例で申しますと、これも日本が関連いたしますけれども、住友商事によります巨額の事件がございました。これもイギリスの当局が把握してからこの事実を公表するまで、やはり公表内容の正確性と市場への対応というもののある程度の準備をしてやっていることは事実であります。
 そういったことを全部勘案いたしまして、早ければ早いほどよかったではないかという御指摘は私自身率直に受けとめさせていただきたいと思いますけれども、現実のすべての事柄を投資家の方々あるいは市場の混乱を防ぎながら事を取り運んでいくという中では、私はこの五日間というのは、申し上げていいのかどうかわかりませんけれども、全力を尽くしてできるだけ早くしたと申し上げさせていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 長野厖士

speaker_id: 29329

日付: 1997-11-27

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会