長野厖士の発言 (大蔵委員会)
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○政府委員(長野厖士君) 一般的に、銀行に限らずでお答え申し上げますけれども、デリバティブにつきましては、すべてのデリバティブ取引につきまして平成九年の三月期から取引内容等の記述を有価証券報告書上求めますとともに、契約額及び時価を財務諸表に注記事項として開示するということにいたしております。注記事項として開示するという意味は、公認会計士の監査対象になるということでございます。これは上場デリバティブについて行っておりますけれども、非上場のデリバティブ取引につきましても十年三月期から時価を開示いたしたいと考えております。
デリバティブは非常に複雑な取引でもございますし、またリスクというものをどういうふうに、時価はわかったけれどもリスクはどうなんだという御質問が次に当然あろうと思いますけれども、そのあたりがわかり得るように、取引内容等の記述を求めるというのはどういう性格とリスクを持った取引であるのかということがわかるような仕組みが考えられないかというようなことでございまして、諸外国の例なども参考にしながらさせていただいております。
債務保証につきましては、まず債務保証は、銀行局長が申し上げましたように、有価証券報告書上そういったものがあるということは注記することになっておりますけれども、これにはまたはっきりとした債務保証にとどまりませず、債務保証の予約とかいうような形態がございます。それらも含めてどこまで開示を求めていくかということを公認会計士協会に考えていただいているわけでございます。
それから、その債務保証が子会社の状況によっていつ債務保証の履行が迫られるだろうかということにつきまして、その引き当ての計上時点ということを考えていかなければなりません。これは貸付金と非常に似た側面を持っておりますけれども、個人的な感触を言わせていただきますと、従来の考え方がやや税務の基準に引っ張られたという印象を持っております。
税務上はやはり公平が第一でございますから、会社が更生法の適用を申請したとか破産を申請したとかいう客観的な事実があった場合に初めてそれを損金として認識する、どうも危なそうでございますから損金に計上させてくださいというものは決算操作の可能性がございますから税務上は客観的な基準で会社更生法というやり方でございますけれども、それを企業会計上もそのまま踏襲いたしましたためにノンバンクなどがある日会社更生法の適用になった瞬間にどっとロスが膨らんできたという嫌いがございますから、それを税務の目とは別に企業会計上だんだんと悪くなっていく状況に見合った引き当てをどう計上していくかということが、貸付金につきましても債務保証につきましても、これは公認会計士のすぐれた高度の知識の中で解決策を見出してもらいたい、こう考えておるわけでございます。