長野厖士の発言 (大蔵委員会)
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○政府委員(長野厖士君) 先ほど来、金融システムの安定化のための方策というお尋ねでございまして、大臣より主といたしまして銀行を中心といたしました安定化策についてのお考え方を御答弁差し上げたところでございますが、証券会社の場合には銀行とまた一味違う対応が金融システム安定化のために必要であろうと考えております。
三洋、そして山一という相次ぐ破綻の中から私どもは現在いろんな教訓を酌み取り、改善すべき点を総力を挙げて点検しなければならないと考えておりまして、その中で例えば一つとしましては、証券会社の健全性を確保するために私どもが現在行っております自己資本規制比率といったものを、これからの自由化時代の証券会社経営においてリスクを的確に把握して対応するためにこれをもっとレベルの高いものにしていくにはどうしたらよいかという課題が一つございます。あわせまして、話題となっております証券会社が破綻した場合の顧客資産の保全のための分別管理を徹底するためにいかなる方策が可能かということも研究課題でございます。あわせまして、ただいま河本先生からお尋ねのございました寄託証券補償基金による顧客に対する損失の補償という業務を充実させていくということが三つ目の大きな課題かと考えております。
この点につきましてのお尋ねでございますけれども、私ども現在の方向といたしましては、財団法人によります業界の任意の組織として、言ってみれば税法上は寄附金扱いになるような拠出金による制度として現在この寄託証券補償基金制度がございますけれども、わかりやすく申し上げれば、これを銀行におきます預金保険制度のように法律上の制度として義務づけ、その基金への拠出も証券会社に法的な義務として義務づける、その裏返しとしましては、これは主税局長と御相談しなければいけませんけれども、その拠出金が税法上も預金保険の保険料と同じように損金扱いができるようにするということがございます。
そしてその上で、例えば現在の制度では破綻が起こりました場合に一社当たり二十億円の補償という形になっておりますけれども、一社当たり二十億円の補償が行われるということは、投資家の方から見れば自分が一千万円の預け金を証券会社にしておるときにその一千万円のうちの幾らが返ってくるんだというのは全くわからない仕組みになりますので、むしろこれを顧客一人当たり幾らまでは満額補償いたしますと。諸外国ではそれを超えた場合には何割とかという制度にしておりまして、顧客の方があらかじめこの取引を証券会社とした場合にはどのくらい万が一のときには自分は補償されるんだということがわかるような仕組みにした方がいいのではないかという考え方がございまして、まずそういった内容をこの六月十三日のビッグバン全体の答申の中で証券取引審議会からちょうだいいたしておりまして、その具体的な案を私どもの中でも、あるいは証券業協会との間でも現在検討中でございます。
ただいまのような方向で具体化でさましたら、明年の通常国会におきまして、また本委員会でも御審議を賜るような運びにできればと考えております。