山口公生の発言 (大蔵委員会)

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○政府委員(山口公生君) マクロ的に、総括的に見ますと、先生のおっしゃるような形での巨視的な見方というのを一回やることも大変重要だと思います。それは破綻金融機関が存在し、ロスを出すという事態が発生したときにだれかが埋めなければいけないということになるわけでございます。だれも埋めないということになりますと、それこそ預金者が全部かぶらなきゃいけないということになります。そうすると、やはりだれかの負担で見ると。そこには保険料で見るかあるいは公的な資金で見るかという二つの方法しかないわけでございますけれども、いずれにせよ、保険料で見るという場合におきましては、先生おっしゃるように、もともと預金者にもう少し返すべき利息が削られることになるのではないか、これは御指摘のとおりであります。ただ、金融機関の事情からいいますと、かなり自分のところの自助努力もして経営努力もして、それで利益の中からそれを出しているんだと、これは損金処分ですけれども、そういう言い分もあるでしょう。
 ただ、先生がおっしゃったように、保険料がもう少し低ければもう少し利息が高くてもいいんじゃないかという、そういう意味では預金者にはね返ってくる。そうすると、預金者間の相互扶助の制度ではないかという考え方もある意味では当たっていないとも言えないわけでございます。まして公的な関与となりますと、それは最終的には国民の負担というようなことにつながります。そうすると、一番大切なことは、そういった社会的なコストをいかに小さくするかということをやはり第一義的には考えるべきだと。それにはまず金融機関が自助努力をして破綻をしないことが一番大切であります。バブル崩壊後の不良債権をたくさん抱えている銀行がやはりそこは乗り切ってもらいたいというのがまず第一であります。
 どんどん破綻させるべきだという御意見も確かにあります。ありますが、それがもたらす社会的な意味のコスト、その狭い意味の先生の今申されたコストのほかに、雇用問題だとか地域社会への影響とかいう大きな意味の社会のコストというものを考えたときに、やっぱりコストを最小限にしていくということを考える。そうすると、やはり経営陣がもう少し頑張って何とかやってもらうということをやると同時に、万一破綻ということになったときもその影響が最小限におさまるように、社会的な混乱がどんどん広がりますと破綻しなくてもいいところまで破綻してしまうということにもなってしまいますので、それを食いとめる、これがいわゆるシステムの安定あるいはシステミックリスクを避ける、こういうことであります。先生のおっしゃっているような見方をしていきますと、一番大切なことは基本としてはそういうことで、だれが負担するかというのはそれは避けられない議論ではありますけれども、その根底にあるところはそういう考え方、だから社会としていかに不要なコストというものを最小限にしていくか、これをやはり国民の皆さんと同時に私どもも一生懸命考えていくべきことだと思っております。

発言情報

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発言者: 山口公生

speaker_id: 33961

日付: 1997-12-12

院: 参議院

会議名: 大蔵委員会