小田晋の発言 (文教委員会)
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○参考人(小田晋君) 少子化の問題は日本ばかりじゃなくて、一人っ子政策をとった中華人民共和国で非常に問題になっているところであります。中華人民共和国の場合は、特に徴兵制度を持っておりますから、それと関連して非常に大きな問題を生じてきているように思いますけれども、日本の場合はちょっと違います。
少子化現象が起きてから日本で起きてきた幾つかの現象ということですと、一つは、確かに過保護化という言葉は正しくありませんけれども、先ほど御指摘になったように少年たちが切磋琢磨の機会を失ったということがあるんです。要するに、子供たちがはれものにさわるように学校でも家庭でも扱われるようになっているということは確かに問題だと思います。
これは女性の社会進出とどういう関係があるかということなんでありますけれども、女性が社会進出する場合に、例えばフェミニズムの見地から、夫の家事の協力とかそういうことがなければ子供を産んでやらないという子供を人質にとった議論があるんですけれども、これは実際のところからいうと、現在は子育ての義務というのはほとんど、その一つ前の世代、祖父母にかかっているというような状況であります。
これを一体どの程度のところまでカバーすれば母親の社会進出に邪魔にならない形で第二番目、第三番目の子供を産むことができるかということが問題なんですが、一般的に言いますと、最低限いわゆる授乳期間中、その授乳期間中でも四カ月という説もありますけれども、私はやっぱり八カ月と考えておりますが、バックアップを母親がやらなきゃならない。しかし、このときにその間のキャリアが中断することを女性の側として引き受けることができないなら、これは非常に難しい問題になってしまいます。
その場合、やはりそこを何とかバックアップするというのが社会的な仕事ですし、それから子供連れでの出勤ですね、その場合の託児所の制度なんというのができれば大分違ってくると思います。我々の知っている職業では看護婦ですが、看護婦の場合には需要と供給の関係から職場託児所を持っているところが多くて、そういうところでは二人目の子供を産むことができるんです。こういうことを考えてみることも必要なバックアップの方法じゃないかと思います。