山下泰裕の発言 (文教委員会)
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○参考人(山下泰裕君) まず、私が話させていただいたことなんですけれども、私個人としては競技スポーツを代表してという気持ちがありまして、その一つの具体的な例としての柔道を挙げた、一つの具体的な例としての私の体験を挙げたということでありまして、わかりやすくということで挙げただけで、私個人としては競技スポーツを代表してということできようは話させていただきました。
全日本の監督をやっていまして、どうしてもなかなか高いところから見ることができなくて、そういう理想とする姿というものをとらえることはできない部分があります。それから、お金の問題もありますけれども、我々全日本柔道連盟そのもののあり方という点も、これがやはり一番問題じゃないかな、各競技団体がまずしっかりしていくことが非常に大事じゃないかなと思います。
わかりやすく言いまして、ではどうやったらこれから日本の柔道は勝っていけるのかといったときに、一つはやはり柔道がもっともっと魅力的になって、運動能力の高い子供が柔道に入ってくるようなそういうふうな連盟に、そういう子供たちがあこがれるような選手をつくっていくということが大事だと思います。
そのためにやはり指導者の育成。実際に子供たちを現場で指導してくださっている先生方は自分の経験と自分の情熱でやられていますけれども、こういう先生方を計画的に研修を行ったり指導したりしながら、間違った方向に進まないように、バーンアウト、ドロップアウトしないように、そして柔道の本来の本質というものをしっかり身につけさせながら楽しくやらせていく、そしてもっともっとやりたいという気持ちにさせていく、そういう底辺の指導者の育成というのが非常に大事な部分じゃないかな。
それからもう一つ、私は大学の教授ですけれども、全日本のシニアのコーチが六名おりまして、全部六名とも大学の教員なんですね。ほかのコーチはほとんど私が招聘したんですけれども、なぜか私の代は優秀な連中は大学に集まってしまったんですね。そうすると、大学で授業を持ちながら私は年間百二十日ぐらい全日本の活動で大学をあけています。それから、大学におりましてもファクスや何だで年間百六十日ぐらいは全日本監督としての仕事に使っています。ですから、大学ではもう頭をぺこぺこ下げて低姿勢です。まだ監督だから許せますけれども、ほかのコーチの場合はもっときついですね。やはり、日本が勝っていくためにはかけ持ちでは限界があると思います。外国のプロの監督、コーチが日本に来て活躍されているように、それで食べていく専任の指導者を、一人じゃなくて、スタッフをある程度つけるということが大事じゃないかな。
それから、連盟が機能していくためには、これもやっぱり幹部の方々が自分で仕事をやりながらではなくて、連盟を支える幹の部分の方々、専務理事とか常務理事とかこういう方々が専任になってそのことにかかり切りになっていかないと、一生懸命やられても使える時間が限られておりますので、外国の一つの例としてフランスを出しましたけれども、連盟幹部十人が専任でフランスの柔道の普及、強化だけを考えているのと、仕事を持ちながらやっているのではやはりこれはもう限界がある。この辺から変えていくと、もっともっと日本柔道のやるべきこと、現在の課題等が明確になってきて強化が進んでいくと思うんですけれども、この辺が今私は一番の問題かなというふうに考えております。