橋本龍太郎の発言 (緊急経済対策に関する特別委員会)
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○橋本内閣総理大臣 今回の総合経済対策、これは、議員からも御指摘がございましたように、我が国経済を力強い回復軌道に乗せていく、同時に二十一世紀における活力のある我が国経済社会を実現するために策定したものであります。そして、これは、今まで既に実施している財政、金融の両面からのさまざまな施策と相まって、我が国経済を次第に順調な回復軌道に乗せていくものと考えておりますし、一日も早い景気回復のためにも、十年度補正予算及び関連法案のぜひ速やかな成立に御協力をいただきたいと思っております。
多少の時間をいただいて、そのポイントについて幾つか触れたいと思うのですが、今やはり私どもが考えていかなければならないのは、それは、バブルの崩壊の後遺症から脱し切れていない現状の中で、そこに、アジア経済の混乱も国内における金融システムに対する不安も、景気の落ち込みに大きく影響してきました。ですから、まず当面必要なことは何だといったら、思い切って内需をつくり出していく。そしてそれは景気回復にすぐつながっていくことでありまして、そのために、社会資本整備、そして特別減税を行うことにしました。
社会資本整備は、これは、国におきましても地方公共団体におきましても、ちょうだいした皆さんの税金を使って仕事をしていく、あるいは公債という名前による後世代からの借金をもって仕事をしていくわけですから、これは本当に思い切って必要な分野にそのお金は使わなきゃなりません。ダイオキシン対策のように国民の皆さんが不安を持っておられる部分、あるいは新エネルギー対策、科学技術の振興、福祉、やるべきことは、これはたくさんあるわけです。
これが一つの柱だとすれば、もう一つの柱は、まさにバブルの後遺症の中でも一番我々が今までにもてこずってきました不良債権の処理です。この十年間、ずっと実はこの問題がのしかかっておりました。そして、議員が言われましたように、私は、金融機関のトップが自分のところの不良資産、不良債権を把握していなかったとまでは思いませんけれども、積極的にそれをバランスシートから落とすという決意というものは必ずしも強くなかったように思います。
ですから、不良債権の処理、言いかえれば金融機関が不良資産を、債権をバランスシートから落とすために何が必要なのか。担保になっている土地などを処分して、焦げついている債権を回収する、あるいは不良債権を売却する、そうした処理が思い切って進められるように、土地にかかわる債権債務を整理するための委員会の設立、あるいは土地担保つき債権の証券化、今まで我が国になかった仕組みをここで整備をしたい。これも一つの手法です。そして、これは当然のことながら、関連して、土地取引の活性化あるいは都市の開発という問題と連動していくわけでありますから、金融システム改革法案の審議も進めていただいておりますので、不良債権処理と相まって、ここでもう一つの柱を立てていきます。
そして、もう一つ大事なこと、それは、さまざまな構造改革の中から、いわゆる規制の撤廃・緩和の中からベンチャー企業が育つ、そのための環境づくりなども非常に大事なことでありますし、この柱のポイントの一つです。
また、税制についても、幅広い見直しを既にお約束をしてきました。
こうしたものが今、議論ではなくて実施に移せるようにするためにも、国会における、必要な補正予算あるいは減税法案等御審議をいただいておりますものをできるだけ早く成立をさせていただいて、実行に移させていただきたい、それが今一番大事なことだ、私はそのように考えております。
日本経済は、本来、非常な強さを持っております。これは、あえて、私を信じてくれなんといううぬぼれたことを言うんじゃないんです。日本人自身が持っているその経済の強さあるいは技術力あるいはその資金というものに対してもう一度自信を持っていただく、そのためにも、一日も早い関連法案の御審議を心からお願いをする次第です。