甘利明の発言 (緊急経済対策に関する特別委員会)

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○甘利委員 先ほど来指摘させていただいておりますとおり、将来不安不況、あるいは不安あおり不況という言葉さえあるんですね。総理は、日本自身を信じてくれと。そのとおりだと思うのです。日本の底力を信じてくれ。その日本政府の顔が総理でありますから、総理が毅然たる姿勢で、大丈夫だから頑張ろうという姿勢をぜひ示していただきたいというふうに思う次第であります。
 今回の不況は、一面では消費不況というふうに呼ばれております。先ほど指摘をさせていただきましたとおり、GDPの六〇%を占める個人消費が例を見ないくらいに落ち込んでいるからであります。過去に、日本が経済危機に直面したことは何度かあります。経済がマイナス成長を記録したこともたしか一度ありました、オイルショックのときだったというふうに記憶しておりますけれども。しかし、そのときですら、個人消費は、前年比マイナスというのは記録をしませんでした。過去に、四半期でマイナスを記録したということはありましても、年ベースでマイナスを記録したということはないんですね。それくらい消費支出というのは、景気変動に大きく左右をされない安定した経済構成要素なんであります。
 その個人消費が、この一年は前年比マイナスを記録いたしました。政府が景気対策を打つときには、経済の、ここではGDPを指しますけれども、この構成要素のいろいろな部分を刺激するわけであります。例えば民間設備投資も、各種の分析をしまして、各般にわたる支援施策を講ずる。住宅建設、公共投資しかりであります。しかし、事消費になりますと、画一的な減税しか我々はツールを持たないわけであります。それは、個人消費の分析が過去の手法のままだからじゃないかと私は思うのであります。
 アメリカでは、既にもう十年くらい前から景気刺激策というのは個人消費に特化してきておりまして、個人消費をいかに細かく分析をしてそこに各般の刺激策を打つかということに重点が移行しているわけであります。
 それは、個人消費がGDPの六〇%を占める構成要素だからであるのですけれども、日本では消費関係の経済統計が甚だ不備でありまして、家計調査のサンプリングは八千世帯だけでありますし、百貨店とかスーパーへの消費分析はありますけれども、ディスカウント店とかコンビニヘのそれはありません。さらに、消費の大宗はサービス消費へと移りつつありますけれども、その統計もないというふうに聞いております。ですからきめ細かい消費刺激策が打てないのだと思います。
 設備投資とか住宅建設を刺激することはもちろん大事なんですよ。経済の六割を占める部分をより効果的に刺激するということはこれも非常に大事だというふうに思いますが、その消費の分析の仕方が非常に粗っぽい。何かといえば単に恒久減税という話しか出てこないということになりますけれども、そこのところはもっと細かく、世帯別、所得別、地域別とか、いろいろな消費支出別とか、こういう分析をして戦略を練った方がいいというふうに私は思うのでありますが、尾身長官の見解を伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 甘利明

speaker_id: 20087

日付: 1998-05-14

院: 衆議院

会議名: 緊急経済対策に関する特別委員会