橋本龍太郎の発言 (緊急経済対策に関する特別委員会)

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○橋本内閣総理大臣 私は、梶山議員が「日本興国論」の中で提起をされた問題は、首都機能移転とはちょっと異質の種類の話だと思うのです。
 首都機能移転そのものにつきましては、私は、東京一極集中の是正ということがよく言われますけれども、むしろ東京にゆとりのある生活空間を取り戻すという視点でも、また防災、災害対応力の強化という点から見ても、これは本当に大事なことだと考えておりますし、国会等移転審議会におきまして、移転候補地の選定などについての精力的な審議を行っていただいているわけですけれども、私は、むしろ、梶山さんが提起をされた問題というのはこれとはちょっと異質の種類の話だと思うのです。
 そして、たしか昭和四十六年に環境庁が生まれましてから二十年後に、環境庁の諸君が、その環境庁をつくるころをもう一度振り返り、当時の公害問題というものを分析し、これに対しての技術開発、公害防除のための投資というものが日本経済にどう影響したかという分析をいたしました。そして、その中には非常に興味を引かれる部分がありまして、結果としてそれが新技術を生み出す土台をなした、同時に、その時点において公害防止の投資を行っていなかったら後により巨大な投資を必要としたであろうという分析でありました。
 そして、その次の年の環境白書に、では、その問題解決のために、企業がいかなる理由でそれぞれのテーマを選び研究に着手したか、そしてそれが実験室段階から生産ラインに移されるのに、例えば政府のどのような措置がインセンティブとして働いたのか、これを分析した論文が載りました。その中には、まさに太陽光発電でありますとか、さまざまなテーマが拾い上げられておったことを今記憶いたしております。
 私は実は山登り屋ですから、ヒマラヤの遠征などに行きますと、太陽光発電によるエネルギーというものにはどうしても関心を持たざるを得ませんし、遠征のたびに、その能力がどんどん向上し、コンパクト化し、しかしなおかつ非常にまだコスト高のものだということを実は味わってきました。
 そういう意味では、私どもはまさに、新エネルギーの分野でありますとか、あるいは環境技術に関連する分野でありますとか、あるいは今我が国の食料自給率の低下が憂えられている、そうした中においていかなる技術を駆使することが必要なのか。私は、梶山論文で提起をされている種類の問題は実はそういう分野のことではないかと思いますし、そうした意味で、実はこの論文を私は大変関心を持って目を通した次第です。

発言情報

speech_id: 114204055X00319980514_021

発言者: 橋本龍太郎

speaker_id: 24487

日付: 1998-05-14

院: 衆議院

会議名: 緊急経済対策に関する特別委員会