大原一三の発言 (法務委員会)
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○大原議員 そこもまた、私、企業会計の専門家ではありませんので、専門家面して申し上げられる自信はないのです、きょうはたくさんの専門家の方がいらっしゃるわけでありますから。
申し上げますけれども、実は、昭和二十五年から、先ほど申しました二十九年の資産再評価法におきましても同じようなことが起きているわけでございます。いわゆる再評価を任意にしたところは、再評価差額を積み立てたまま法人税は取らない、こうなっております。実はそのときに、再評価税というのがございまして六%を取った経緯があるのです。それは何かというと、法人税の延納分だという考え方ですね。法人税を納めていないから六%ぐらい納めろ。そのころの法人税はたしか表面税率で三五%ぐらいだったと思うのですね、それにかわる税金として六%を取った経緯がございます、それがあって再評価をしなかったという面もあるのですよ。
昭和四十年に、商法の改正に伴って、法人税法で、未実現の利益は課税しないという条文を入れてくれているのです、たしか二十五条と三十三条だったと思うのでありますが。再評価をいたしましても、未実現の利益ですから法人税の課税はしません。再評価損を出しても、未実現の損だから法人税法上の損金算入はいたしませんという規定を入れてくれておりまして、おかげさまで税金の方はそれで以前のような問題がない。
そこで、実は正直に申しまして、昭和三十二年でございましたが、自己資本の組み入れを認めているのです。六%の再評価税を納めたら自己資本に組み入れて結構でございますよという措置をとっているのですね。そこで一遍、これも任意でございまして、強制でございませんから、やった企業は、おっしゃったように乖離がなしに終わったのです。そのかわり、税金を納めなければなりませんよと。そうでない企業は、なお現状も残っておるという実態がございます。
したがって、今回の規定におきましては、明瞭に貸借対照表に載せなさい、そうして再評価差額と、それから取得価額というものを明記しておきなさい、税金はいただきませんが、売ったときは法人税を納めていただかなければなりませんということで、取得価額を永久保存するという仕組みにしているわけでございます。
それから先生御指摘の御懸念でありますが、例えば阪神大震災なんかの場合のように、土地が地割れをして値段が半減したというような場合は、損を貸借対照表に計上する、それから地価が下落をした場合は、貸借対照表の注記でもってその下落を明示しておきなさい、こういったことの細かい操作ができるようにしてあります。しかし、将来、法人税を納めていただいて、自己資本に本源的に算入するというようなことも、この再評価の二年後の実態を見ながら考えることもしていいのではないのかな。
つまり、三五%ではございません、現在、四九・九から三%、今度下がりますので、その分を納めていただければ、残りの分、一〇〇%の資産再評価差益のうちから法人税相当額を引いた分を自己資本に算入していただくというようなことができる時代が来れば、これは再評価のやり方は実態を見ないとわかりませんので、昭和三十二年にやったような措置をこれについても導入すれば、先生のような、永久に乖離の御懸念がなくなるのではないのかなということも考えております。