葉梨信行の発言 (本会議)
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○葉梨信行君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、公職選挙法改正に関する調査特別委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
両案は、いずれも、国外に多数の国民が居住している現状にかんがみ、これらの者について選挙権行使の機会を保障するため、在外選挙人名簿の登録制度及び在外投票制度を創設しようとするものであります。
まず、石井一君外三名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案について、その主な内容を申し上げます。
第一に、在外選挙人名簿の登録についてであります。
年齢満二十年以上の日本国民で、引き続き三カ月以上国外に住所を有するものであって、将来国内に住所を定める意思を有すると認められるものは、領事官を経由して、国外転出後五年を経過するに至っていない場合には最終住所地の市町村の選挙管理委員会に、国外転出後五年以上経過している場合には申請時における本籍地の市町村の選挙管理委員会に、在外選挙人名簿の登録の申請をすることができることといたしております。また、市町村の選挙管理委員会は、登録の申請をした者が当該市町村の在外選挙人名簿に登録される資格を有する者である場合には、その者を在外選挙人名簿に登録するとともに、在外選挙人証を交付することといたしております。
第二に、在外投票についてであります。
在外選挙人名簿に登録されている選挙人で衆議院議員または参議院議員の選挙において投票しようとするものは、衆議院議員または参議院議員の選挙の期日の公示または告示の日から原則として選挙の期日前五日までの間に、みずから在外公館の長の管理する投票を記載する場所に行き、在外選挙人証等を提示して投票することができることといたしております。また、在外投票を行う在外公館の所在地から遠隔である地域にその住所を有する等の事由のある者は、郵便により投票を行うことができることといたしております。
なお、これらの選挙人が一時帰国等により国内にいる場合には、不在者投票に準じた方法により、国内において投票を行うことができることといたしております。
第三に、選挙人名簿に登録されている選挙人の在外投票についてであります。
選挙人名簿に登録されている選挙人が国外転出後三カ月未満である等の場合には、国内の選挙人名簿に基づき、在外投票に準じた方法により、国外において投票を行うことができることといたしております。
第四に、在外投票の対象とする選挙についてであります。
衆議院小選挙区選出議員または参議院選挙区選出議員の補欠選挙については、当分の間、在外投票を行わないことといたしております。
次に、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案について、その主な内容を申し上げます。
第一に、在外選挙人名簿の登録についてであります。
年齢満二十年以上の日本国民で、その者の住所を管轄する領事官の管轄区域内に引き続き三カ月以上住所を有するものであって、将来国内に住所を定める意思を有すると認められるものは、領事官を経由して、最終住所地の市町村の選挙管理委員会に、その者がいずれの市町村の住民基本台帳にも記録されたことがない者等である場合には本籍地の市町村の選挙管理委員会に、在外選挙人名簿の登録の申請をすることができることといたしております。また、市町村の選挙管理委員会は、登録の申請をした者が当該市町村の在外選挙人名簿に登録される資格を有する者である場合には、その者を在外選挙人名簿に登録するとともに、在外選挙人証を交付することといたしております。
第二に、在外投票についてであります。
在外選挙人名簿に登録されている選挙人で衆議院議員または参議院議員の選挙において投票しようとするものは、衆議院議員または参議院議員の選挙の期日の公示または告示の日から原則として選挙の期日前五日までの間に、みずから在外公館の長の管理する投票を記載する場所に行き、在外選挙人証等を提示して投票することができることといたしております。また、在外公館における投票を行うことが著しく困難である者として政令で定める者は、郵便による投票を行うことができることといたしております。
なお、在外選挙人名簿に登録された選挙人が帰国した場合は、一定の期間、市町村の選挙管理委員会において投票を行うことができることといたしております。
第三に、在外投票の対象とする選挙についてであります。
在外投票は、当分の間、衆議院比例代表選出議員選挙及び参議院比例代表選出議員選挙に限って行うことといたしております。
以上のほか、両案とも、国外における選挙の公正を確保するため、買収罪、選挙の自由妨害罪、詐偽投票罪、公務員等の選挙運動の制限違反の罪及びこれらに類する罪は、国外においてその罪を犯した日本国民にも適用することといたしております。
また、施行期日につきましては、両案とも、公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定める日から施行することといたしておりますが、在外投票については、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
両案は、第百四十回国会に提出され、本委員会に付託となり、委員会において提出者及び自治大臣から提案理由の説明を聴取いたしましたが、継続審査となり、第百四十一回国会においては、提出者及び政府に対する質疑並びに参考人からの意見聴取を行いましたが、継続審査となって、今国会に至ったものであります。
去る三日の委員会において、両案に対する質疑を終局いたしました。
次いで、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修正案が、自由民主党及び社会民主党・市民連合から提出され、その趣旨の説明を聴取いたしました。修正案の内容は、在外選挙人名簿の被登録資格について、将来国内に住所を定める意思を有する者と認められる者に限るとの要件を削ること等であります。
次に、石井一君外三名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案について、内閣の意見を聴取した後、採決をいたしました結果、賛成少数をもって否決すべきものと決しました。
続いて、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修正案及び修正部分を除く原案について採決をいたしました結果、いずれも全会一致をもって可決され、同案は修正議決すべきものと決した次第であります。
なお、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対して附帯決議が付されましたことを申し添えます。
以上、御報告申し上げます。(拍手)
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