水谷研治の発言 (予算委員会公聴会)

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○水谷公述人 政治は生きております。国民生活は毎日送られております。したがって、将来の夢だけで現実を過ごすわけにはまいりません。これは事実であります。しかし、ともすれば我々は、目先だけが重要であって、将来を犠牲にし過ぎるのではないでしょうか。その結果が今日になっておるというぐあいに思うのであります。
 日本の経済の成長率を眺めてみますと、先ほど斎藤先生が冒頭の図をお示しになりました。これを先生方、どのようにごらんになったかわかりませんが、日本の経済の成長率は〇・何%というのが続いておるのであります。この間にいっとき、九五年度、九六年度は上がりました、三%ぐらいに。戻ったと考えるべきか、あるいはこれが一時的なものであったと考えるべきかという議論は余りなされません。私は、いっときの特殊要因によって三%ぐらいの成長ができ上がったんだというぐあいに考えております。
 それは何かと申しますと、三年前、九五年の出来事であります。一月十七日五時四十六分、阪神大震災、それによりまして大被害が出たのであります。当然、大復興計画が実施されたのであります。その規模は膨大なものであります。十兆円と言われます。それはGDPを二%押し上げます。もしそういうものがなかったら、これだけの成長にならなかった可能性があるのであります。それは翌年にまで影響を及ぼしております。翌年、九六年度であります。九六年度には、翌九七年度に消費税が上がることはもう予定されておりました。ということは、前倒しの需要が出てきております。前倒しの需要があり、その結果として成長率を押し上げて、三%なのであります。
 したがって、そういう要因を除いてみますと、日本経済の成長率は〇・何%が続いているとむしろ考えるべきではないでしょうか。しかも、この間において、政府は手をこまねいていたわけではございません。先ほどの御説明がありましたように、手をかえ品をかえ、莫大な景気振興策を打って、なおかつ〇・何%の成長率、これが現状なのであります。
 そして、同じことができるか、もはやできないといった場合には、日本の成長率はゼロ以下になる可能性がむしろ強いと思わざるを得ないのではないでしょうか。それを率直に認識した上で対策を立てる、これが必要だと思います。
 いや、何とかして三%に押し上げようとすれば、相当な無理があります。無理が、自分の無理だけなら結構です。先生おっしゃいましたように、子供や孫にまで無理を押しつけて、なおかつ我々の成長率は異常な高さにまで持っていきたいのか、いくべきなのか、こういう問題であります。
 私は、それは我々の考え違いではないか、我々が五十年、六十年後になって考えた場合、あのときに改革をしておけばということがあり得るのではないか、このように考えております。
    〔石川委員長代理退席、伊藤(公)委員長代理着席〕

発言情報

speech_id: 114205262X00119980311_014

発言者: 水谷研治

speaker_id: 3308

日付: 1998-03-11

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会