水谷研治の発言 (予算委員会公聴会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○水谷公述人 三十兆円に及ぶ金融特別の措置、これにつきましては、私は原則は外れているのだろうと思います。したがって、原則から外れておりますけれども、当面具体的な対策としてはやむを得ない施策ではなかったのだろうか、このように考えております。
 当面といいますのは三月末の話でありまして、ごく短期、目先の問題であります。それは貸し渋りの問題であると同時に、BISの基準クリアの問題でもあります。こういった問題の中には短期的な問題と長期的な問題が含まれていると私は考えております。
 長期的な問題といたしましてこの背景に流れますのは、我が国における余りにも膨大な金余りなのであります。金余りの中で金融機関はどういう行動をとってきたかと申しますと、借りていただく方がお客様なのであります。借りていただかなかったら金融業は成り立たないのであります。何とかして貸したい、借りていただきたい。そこで、かなりの悪い条件でも借りていただきました。
 本来、金融機関の役割はお金を貸すという役割がございます。しかし、この役割の中には、お金を貸さないという役割もあるはずなのであります。それは何かと申しますと、借りていただいた以上は返していただかなければなりません。そのお金は預金者のものだからであります。すなわち、返せないのではないかと思われるところに貸してはならないのであります。例えばばくちです。ばくちで当たったら返しますというところへは、貸してはいけないのであります。相当な将来性があるとにらんだところだけ貸す。
 しかし、そんなことを言っていたらなかなか借りていただける方がなかった、そこで、かなり危ないところへも貸していたという事実があります。その結果がはね返ってきておるのであります。自己責任です。金融機関が悪いのであります。
 とはいいましても、現実でありますから、じゃどうするか。そういった貸し出しはよくない、正常化するべきです。これが、実は貸し渋りの根底に流れる一つの問題なのであります。貸し渋りと言われます。従来が正しかったら、今の行動は間違いであるということになります。しかし、もし従来の行動が間違いであったら、是正して正しい方向に向かう、こういうのが実は一つあります。
 例えば、国際的な銀行の例を申しますと、どうしても確実に返るというものに貸しましても、貸し倒れは出るのです。その貸し倒れをどうするか。償却します。どうやって償却するか。収益で償却します。ということは、一方におきまして適正なる収益を上げておりませんと償却がなかなかできないのであります。したがって、国際的な銀行は、それぞれ相当の収益を上げるようなものを当然として営業しております。
 我が国は違います。そんなことを言ったらだれも借りてくれないからです。仕方がございませんから、かなり安い金利で出している。その結果が、収益で本当に償却できるのだろうか。こういう問題になってくるとすれば、従来どおりの融資の仕方というものは続けられるだろうか、こういう問題があるのであります。この長期的な問題は今後とも続くと思います。
 もう一つは、短期的な問題であります。
 短期的な問題としては目先の問題、これはもう何とかしなければならない。そこで、こういった措置もやむを得ないかというぐあいに考えております。

発言情報

speech_id: 114205262X00119980311_023

発言者: 水谷研治

speaker_id: 3308

日付: 1998-03-11

院: 衆議院

会議名: 予算委員会公聴会