小林守の発言 (予算委員会公聴会)
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○小林(守)委員 ありがとうございました。
現在、我々は平成十年度の予算を審議しているところでございます。しかし、既に自民党の首脳は、外側でということになりましょうか、十兆円規模のいわゆる補正予算が必要だというようなことを打ち上げているわけであります。株価操作のための一種の口先介入なのかなと思ったり、橋本総理の責任を問わずに、なし崩し的に政策転換をやるための地ならしをやっているのかなというふうに思えたりするわけですけれども、政党政治における大変なモラルハザードが政権の中で今進んでいるのではないか、このように私は思えてならないわけであります。
基本的には、諸先生方の御意見の中で、長期デフレ過程に入ったのだというような御意見とか、拡大均衡路線というか経済はもうあり得ないのだ、右肩下がりの経済の中でどう再生を図っていくかというのが課題だというようなこと、それから、あらゆる日本の経済の中で市場原理の徹底、そのためにも消費者の立場を含めた市場原理の徹底が必要だというようなお話がございました。
乱暴なことでございますけれども、しかし、このような経済過程の中で、政治からすると、国民に相当の犠牲は払ってもらわなければならないのだということを真っ正面からやっていかなければならない時代なんですけれども、やはりどうしても、一種のセーフティーネットといっていいでしょうか、中北先生の中で、例えば貸し渋りについても、正常な構造に戻っていくための過程なんだ、それから、市場の論理からすれば当然の帰結なんだというふうなお話だったと思うのですが、では、雇用の問題はどうしたらいいのかというような問題が当然かかわってくるわけです。
それから、黒字倒産と言われますが、資金繰り倒産の問題も現実には起こってきているわけですね。そして、今お話があったように、次世代の産業としてのベンチャー、そういうものに対する資金が回らないというような現実の貸し渋りの状況が進んでいる。政府としては、政府系金融機関を総動員して、相当のてこ入れをしてやっているわけですけれども、そうはいっても、明らかに経営内容の危ないところというか、どうにもなりそうもないようなところについては、技術とか内容はよくても、これは無担保無保証で貸し出しするということはなかなか難しいわけです。
そんなことも含めて考えると、相当の犠牲を強いながら、国民経済全体が血を出すような改革をしなければならないということが迫られているのですけれども、しかし、国民の立場からいって、また消費者の立場という視点に立って、雇用の問題とか社会保障の問題とか、一定のセーフティーネットというものは、やはり政治の場面では最低限は押さえておかなければならないことなんだろうと思うのです。
そういう視点から、中北先生に、貸し渋りの問題と雇用対策の問題について、当然の帰結なんだという議論ではなくて、我々としては、社会政策として何らかの政治の支えがなければ困るのではないか、これは市場原理では解決できない社会政策としての雇用問題、貸し渋り対策というものはあるべきではないのか、このように考えているわけなんですが、先生の御意見をお伺いしたいと思います。