秋山收の発言 (外交・防衛委員会)

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○政府委員(秋山收君) 国連平和維持活動におきます武器の使用と憲法との関係についてのお尋ねでございますが、ただいま先生が御指摘されましたような我が国が国際平和協力法に基づきまして平和維持活動に参加いたします場合、まず第一に武器の使用は我が国要員の生命、身体の防衛のために必要な最小限のものに限られること、それから紛争当事者間の停戦合意が破られるなどいたしまして、我が国が平和維持隊の組織に参加して活動する前提が崩れまして、短期間にこのような前提が回復しない場合には我が国の部隊の派遣を終了させるなどの前提を設けて参加することということから、我が国の平和維持隊への参加が基本的に憲法九条との関係で問題が生ずることはないという点は委員御指摘のとおりでございます。
 このことは国際平和協力法の条文の中に、武器の使用につきましては第二十四条、それから派遣の終了につきましては第六条第十三項というように法文の中に組み込んで制度化されているところでございまして、今回の改正におきましてもその点はいささかも変わるものではございません。
 それから、武器の使用と武力の行使に関します基本的な考え方でございますが、これは平成三年九月二十七日に政府がいわゆるPKO特別委員会に政府統一見解を示しているところでございます。
  憲法第九条第一項の「武力の行使」とは、我が国の物的・人的組織体による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為をいい、法案第二四条の「武器の使用」とは、火器、火薬類、刀剣類その他直接人を殺傷し、又は武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、器具、装置をその物の本来の用法に従って用いることをいうと解される。その上で、憲法第九条第一項の「武力の行使」は、「武器の使用」を含む実力の行使に係る概念であるが、「武器の使用」が、すべて同項の禁止する「武力の行使」に当たるとはいえない。例えば、自己又は自己と共に現場に所在する我が国要員の生命又は身体を防衛することは、いわば自己保存のための自然権的権利というべきものであるから、そのために必要な最小限の「武器の使用」は、憲法第九条第一項で禁止された「武力の行使」には当たらない。
というふうに述べているところでございます。
 さらに、今回の改正に関係がございます命令に基づく武器の使用に関しましては、これは平成三年十二月五日の当参議院の国際平和協力等に関する特別委員会における当時の法制局長官の答弁でございますが、例えば生命、身体の防護のためにやむを得ない必要があるとき集団的に打つたからといって憲法上問題があるということにはならない旨を答弁しているところでございます。
 以上のようなことでございまして、このような基本的な憲法解釈につきましては、今回の法改正におきましてもいささかも変更されるものではございません。

発言情報

speech_id: 114213949X02019980604_012

発言者: 秋山收

speaker_id: 5006

日付: 1998-06-04

院: 参議院

会議名: 外交・防衛委員会