外交・防衛委員会

1998-06-04 参議院 全203発言

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会議録情報#0
平成十年六月四日(木曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 六月三日
    辞任         補欠選任
     服部三男雄君     大野つや子君
 六月四日
    辞任         補欠選任
     竹村 泰子君     前川 忠夫君
     田村 秀昭君     泉  信也君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         及川 順郎君
    理 事
                須藤良太郎君
                武見 敬三君
                吉田 之久君
                高野 博師君
    委 員
                岩崎 純三君
                大野つや子君
                塩崎 恭久君
                鈴木 正孝君
                野間  赳君
                二木 秀夫君
                宮澤  弘君
                齋藤  勁君
                竹村 泰子君
                広中和歌子君
                前川 忠夫君
                田  英夫君
                立木  洋君
                泉  信也君
                田村 秀昭君
                佐藤 道夫君
   国務大臣
       外 務 大 臣  小渕 恵三君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 村岡 兼造君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  久間 章生君
   政府委員
       内閣官房内閣外
       政審議室長
       兼内閣総理大臣
       官房外政審議室
       長        登 誠一郎君
       内閣法制局第一
       部長       秋山  收君
       内閣法制局第二
       部長       宮崎 礼壹君
       国際平和協力本
       部事務局長    茂田  宏君
       防衛庁参事官   山崎隆一郎君
       防衛庁長官官房
       長        大越 康弘君
       防衛庁防衛局長  佐藤  謙君
       防衛庁運用局長  太田 洋次君
       防衛庁人事教育
       局長       坂野  興君
       防衛庁装備局長  鴇田 勝彦君
       外務大臣官房長  浦部 和好君
       外務省総合外交
       政策局長     加藤 良三君
       外務省総合外交
       政策局軍備管
       理・科学審議官  阿部 信泰君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     上田 秀明君
       外務省アジア局
       長        阿南 惟茂君
       外務省経済局長  大島正太郎君
       外務省経済協力
       局長       大島 賢三君
       外務省条約局長  竹内 行夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大島 弘輔君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○国際連合平和維持活動等に対する協力に関する
 法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
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及川順郎#1
○委員長(及川順郎君) ただいまから外交・防衛委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨日、服部三男雄君が委員を辞任され、その補欠として大野つや子さんが選任されました。
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及川順郎#2
○委員長(及川順郎君) 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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竹村泰子#3
○竹村泰子君 民主党の竹村でございます。おはようございます。
 政府は、今回の法案提出に当たって、これまでのカンボジアなどのPKO活動を通じて武器使用のあり方を含め、要員などの安全確保及び具体的な安全対策の一層の充実の必要性や、人道的な国際救援活動における迅速かつ柔軟な派遣体制の確立などの必要性と反省を踏まえての法改正と、こういうふうにおっしゃっておりますが、具体的にカンボジア、アンゴラ、モザンビーク、ザイールなどを含めましてPKO活動の反省点というのは何なんでしょうか。
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村岡兼造#4
○国務大臣(村岡兼造君) 今般の法改正は、カンボジア、ザイール等での活動を通じて得られました、武器使用のあり方を含めた要員等の安全確保及び具体的な安全対策の一層の充実の必要性や、人道的な国際救援活動における迅速かつ柔軟な協力体制確立の必要性等の教訓や反省を踏まえ、法の実施のあり方について見直しを行った結果、所要の改正を行うものでございます。
 例えば物資の協力とか、これは国連難民高等弁務官とか、例をいいますと、ルワンダのときには停戦の合意がなくて難民の救援ではザイールの方にやったとか、そういうことの教訓を踏まえてこの改正を行っている、こういうことであります。
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竹村泰子#5
○竹村泰子君 それでは、そういった反省点を踏まえての法改正ということで少し御質問をしていきます。
 まず、先日来この委員会でも問題になっております武器使用の問題についてお伺いをいたします。
 現行法では、武器の使用は自衛隊の部隊としてその国際協力業務に従事する自衛官の個人判断にゆだねられております。その使用に当たっては、正当防衛及び緊急避難の場合を除いては人に危害を与えてはならないとされています。これは基本的には自然権的な自己保存という言葉でありまして、自衛官個人の判断でなされるべきもの、こういうふうに九一年の衆議院PKO特別委その他で野村政府委員も答えておられます。
 しかし、久間防衛庁長官もおいでになりますけれども、自衛隊というのは常に組織として訓練されているわけで、その行動も組織的なことを訓練されていると私どもは思います。常識的に考えても個人の判断にゆだねたということは、PKO国会の制定当時の私どもの国会審議の中でも、なぜなのか、本当にそれはおかしいというふうに言ってきたわけですけれども、組織として行動する自衛隊が海外でPKO活動する場合には一層その統制がとれたものにならなければいけないと思いますけれども、どうしてあのときは個人の判断によることとしたのか、これを改めて確認したいと思います。
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久間章生#6
○国務大臣(久間章生君) その当時の議論をすべてつまびらかに私把握していないかもしれませんけれども、やはり考えますに、PKOに参加しております部隊の隊員の場合、通常の職務の遂行に関して武器を使用するようなケースにぶつかるというよりも、むしろ空間的にもまた地域的にもそれぞれの、例えば寝ているときとかあるいはまたその職務と関係ないときにもどこで襲われるかわからない、そういうときにやはり武器を使用することが考えられると。そして、その場合はやはり個々人の判断によるんだというような考え方から武器の使用を認められて、そしてそれについては自衛官の判断だというふうになったんじゃないかと思うんです。
 ところが、帰ってきましたいろんな隊員等の話を聞いてみますと、先ほど委員もおっしゃられますように、日ごろからやはり組織立って訓練を受けておる者として、カンボジアなんかでもそうでございましょうが、寝ているときに絶えず銃声が聞こえたとか、あるいは土のうを積んで休憩をとったとか、そういうときに自分一人の判断でそれぞれが行動するというのは非常に不安だという心理的な圧迫を感じておったというようなこともございまして、日ごろから部隊として訓練を受けている彼らとしては、そういう身の危険を感じたときでもやはり上官の命によって行動するという方がかえって統制がとれていいのではないか、武器の適切な使用につながっていくんじゃないか、そういう意見等が強かったので今回の法の改正につながっていったわけでございます。
 そういう意味では、その当時の個々人の判断に任せることが適切であるというふうに言っていたのが必ずしもそうではなかったというふうな理解の仕方をしているわけであります。
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竹村泰子#7
○竹村泰子君 久間防衛庁長官、今何か非常に人ごとのようにおっしゃいましたけれども、あなたは防衛庁長官ではなかったですけれども、あの当時はもちろん国会議員でいらっしゃったわけで、私たちが自衛隊を海外に派遣してもいいのかと、憲法との絡みで大変な抵抗というか野党側がそういった活動を繰り広げたわけです。
 今度、防衛庁長官におなりになるときに当然PKOの見直しということが出てきたわけで、にもかかわらずつまびらかではないけれどもそのように聞いておりますとか、そういう御答弁は私は非常に不本意なお答えである、無責任なお答えであるというふうに思います。お忙しいとは思いますが、せめてあのときの議事録ぐらいはすべて読んでおいていただきたいと思います。
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久間章生#8
○国務大臣(久間章生君) 議事録は読んでおります。議事録は読んでおりますけれども、そのときのあれをすべて、当時の長官の発言なりなんなりも読んでおりますけれども、全部熟知しているわけじゃございませんで、その言葉の端々に出てきている中からいろいろと推測はしておるわけでございます。しかし、その当時から自衛隊をPKOの部隊として派遣する、あるいはそのときに武器を持っていくそのこと自体にこれが憲法上問題があるということは言っていないわけでございまして、その点は従来とも変わっていないわけでございます。
 ただ、武器の使用を個々人の判断に任せた方が適切であるとその当時は言っておられたけれども、必ずしもそうじゃないんじゃないか、むしろ統制がとれた方がいいんじゃないかというふうに私どもは判断したということでございまして、そういう点ではその当時の考え方と現在とでは違うじゃないかと言われれば違うというふうに言わざるを得ません。
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竹村泰子#9
○竹村泰子君 それでは、こういうことで時間を使っても仕方がないので、少し従来の経緯を振り返ってみようと思います。
 PKOなど自衛隊の海外での武器使用と憲法とり関係、これは九〇年八月の湾岸危機以来、政府内で再三議論されて、大別して正当防衛のための武器使用、aタイフ、それから任務妨害の排除のための武器使用、bタイプというのが議論の焦点であったというふうに思います。
 国連のPKOマニュアルでは両方とも武器使用が認められているわけですけれども、我が国の場合、湾岸危機の際の結果的に廃案になった国連平和協力法案づくりの過程では、内閣法制局が、生命や身体の防衛は自己保存のための自然権的権利であり憲法が禁じる武力行使にはならないが、任務妨害に対する武器使用は軍事的組織に対する自衛隊の組織的な武器使用につながり。武力行使に当たる可能性が強いので容認できない、こういう理論構成をしておられました。
 これは八〇年十月、政府が自衛隊の国連軍への派遣に関連する答弁書で示した「目的・任務が武力行使を伴うものであれば、自衛隊がこれに参加することは憲法上許されない」という憲法解釈を踏襲したからでありまして、指揮官命令による武器使用は、相手が国家組織の場合などは憲法九条第一項が禁止する国際紛争解決のための武力行使に抵触するという可能性が非常に懸念されておりました。この懸念はなくなったんですか。
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久間章生#10
○国務大臣(久間章生君) PKOは、御承知のとおり五原則に基づいてやっておるわけでございます。そういうことで、国家的組織を相手に戦うというようなことはまず考えられない。そういうようなことから、そういう問題は起こってこないというふうに思っております。
 確かに、今おっしゃられましたようにaタイプとbタイプとございまして、bタイプの場合は部隊の言うなれば目的遂行のために武器を使用するということになりまして、これは武力行使との関係でやや問題がある可能性が強いというようなことからこれについてはとらないということで、aタイプに限るということにしているわけでございます。
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竹村泰子#11
○竹村泰子君 九一年九月に国会に提出されて成立した現行のPKO法、武力行使を伴う可能性のあるいわゆるPKF本隊業務にも自衛隊の部隊参加を認めることとしましたが、その調整過程では、武力行使を伴う任務には自衛隊は参加できないとの従来からの政府見解との整合性を図るため、内閣法制局は、我が国が平和維持隊に参加し活動する場合、武器の使用は我が国要員の生命、身体の防衛のために必要最小限度のものに限り、停戦合意の前提が崩れて短期間に回復しない場合には参加部隊の派遣を終了させる、このような前提を設けることにより、他国が武力行使しても我が国は武力行使をせず、他国の武力行使と一体化しないことが確保できる、その意味で憲法九条に反するものではない、解釈を変えるわけではないというふうに工藤内閣法制局長官は衆議院のPKO特別委員会、九一年九月、そのように言っていらっしゃいます。
 このような経過から見て、政府の見解は微妙に変わってきた、法制局の見解も微妙に変わってきた。これはマスコミなども、容認してきた、緩やかになってきたというふうに伝えておりますけれども、万一武力行使という状況になっても自衛隊は撤収する、そういうことを前提とするのでそうしたPKOへの自衛隊参加は可能であるということなんですね。
 その一方で、任務妨害の排除のための武器使用については、それが全部武力の行使になって憲法違反がということには必ずしもならないと、これも工藤さんが言っておられます。とされておりまして、その場合もケース・バイ・ケースによるというふうになっているんです。
 武器の使用と武力の行使、憲法九条との関係、今私が言ったように従来整理をされてきたと言ってよいのかと思いますけれども、改めて政府から従来の答弁を踏まえて整理された基本的な見解をお聞きしたいと思います。
 国民は、こういう何かどこと高くちぐはぐでごまかしがあるような、何となく変だな、しかし武力行使をやってしまったら、これは海外での武力行使は憲法違反じゃないか、そういう声が非常に大きい。私のところにもPKO法の改正を通さないでくださいという大変なファクスが入っております。こうした基本的な枠組みは今回の改正によってもいささかも変わることなく維持されるのか、国民が十分納得するようわかりやすく明快に説明を願いたいと思います。
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秋山收#12
○政府委員(秋山收君) 国連平和維持活動におきます武器の使用と憲法との関係についてのお尋ねでございますが、ただいま先生が御指摘されましたような我が国が国際平和協力法に基づきまして平和維持活動に参加いたします場合、まず第一に武器の使用は我が国要員の生命、身体の防衛のために必要な最小限のものに限られること、それから紛争当事者間の停戦合意が破られるなどいたしまして、我が国が平和維持隊の組織に参加して活動する前提が崩れまして、短期間にこのような前提が回復しない場合には我が国の部隊の派遣を終了させるなどの前提を設けて参加することということから、我が国の平和維持隊への参加が基本的に憲法九条との関係で問題が生ずることはないという点は委員御指摘のとおりでございます。
 このことは国際平和協力法の条文の中に、武器の使用につきましては第二十四条、それから派遣の終了につきましては第六条第十三項というように法文の中に組み込んで制度化されているところでございまして、今回の改正におきましてもその点はいささかも変わるものではございません。
 それから、武器の使用と武力の行使に関します基本的な考え方でございますが、これは平成三年九月二十七日に政府がいわゆるPKO特別委員会に政府統一見解を示しているところでございます。
  憲法第九条第一項の「武力の行使」とは、我が国の物的・人的組織体による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為をいい、法案第二四条の「武器の使用」とは、火器、火薬類、刀剣類その他直接人を殺傷し、又は武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、器具、装置をその物の本来の用法に従って用いることをいうと解される。その上で、憲法第九条第一項の「武力の行使」は、「武器の使用」を含む実力の行使に係る概念であるが、「武器の使用」が、すべて同項の禁止する「武力の行使」に当たるとはいえない。例えば、自己又は自己と共に現場に所在する我が国要員の生命又は身体を防衛することは、いわば自己保存のための自然権的権利というべきものであるから、そのために必要な最小限の「武器の使用」は、憲法第九条第一項で禁止された「武力の行使」には当たらない。
というふうに述べているところでございます。
 さらに、今回の改正に関係がございます命令に基づく武器の使用に関しましては、これは平成三年十二月五日の当参議院の国際平和協力等に関する特別委員会における当時の法制局長官の答弁でございますが、例えば生命、身体の防護のためにやむを得ない必要があるとき集団的に打つたからといって憲法上問題があるということにはならない旨を答弁しているところでございます。
 以上のようなことでございまして、このような基本的な憲法解釈につきましては、今回の法改正におきましてもいささかも変更されるものではございません。
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竹村泰子#13
○竹村泰子君 少し詳しく先んじてお答えいただいたようで、私は次の質問で、どうして今回の改正で武器の使用が自衛隊員個人の判断から上官の命令による使用へと変わることになったのか、見解を改めるにはそれなりの理由が必要だが、従来否定的だった指揮官命令によ公武器の使用が今度は上官命令による武器の使用とすることについて、なぜそれが可能なのかとお聞きしようと思いましたが、今のような答弁をなさいますか、同じような。
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秋山收#14
○政府委員(秋山收君) 私どもの立場で憲法論の観点から御説明を申し上げるとすれば、先ほどちょっと先走って失礼いたしましたけれども、お答えしたとおりでございます。
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竹村泰子#15
○竹村泰子君 上官の命令による武器の使用、それは命令の結果それが複数の隊員によって行われることになれば、外形的には組織としての武器使用にほかならなくなるのではないですか。しかもその相手が国家組織であれば、まさにそれは憲法が禁ずる武力行使そのものに限りなく近づくことになる。このような場合、憲法違反の問題は生じないんですか。国家組織とは言えないようなゲリラ、匪賊などというような、前のPKOの国会の議論のときにはそういうことも出ておりましたけれども、相手が国家組織であれば、あるいはきちんと組織をされた組織体であればどうなんですか。
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秋山收#16
○政府委員(秋山收君) 平成三年の国会で議論されましたのは、いわゆるbタイプ武器使用につきまして、それが態様によっては先ほど申し上げました憲法第九条の武力の行使の定義に該当するような状況が生じて、場合によっては憲法九条との関係で問題が生じ得るということを申し述べているのでございまして、武器の使用が例えば自己または自己とともに現場に所在する我が国の要員の生命、身体を防衛するためといういわゆるaタイプ武器使用のような場合には、仮にそれが命令による、したがいましていわば集団的な形態の武器使用となったといたしましてもそもそも憲法上の問題が生じないということでございまして、このことは平成三年のときから申し述べているとおりでございます。
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竹村泰子#17
○竹村泰子君 ちょっとよくわからないんですけれども。相手が組織的なものであっても、そして明らかに外から見ていると軍隊と軍隊が戦っていると見えますね。こちらも外国に行くと、自衛隊は幾ら軍隊ではないとおっしゃったって軍隊ですから。それが戦っていると見える、そのときに憲法九条に違反しない、そういうことですか、今のお答えは。そういうこともあり得ると。
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秋山收#18
○政府委員(秋山收君) お尋ねのような状況が仮にあったといたしましても、それは、我が国の憲法の観点から見ました我が国の自衛隊員の行為の法的な性格は、あくまでも自己または自己とともに現場に所在する我が国要員の生命、身体の防衛、そのための行為であるということでございます。したがいまして、お尋ねのような状況が仮に生じたとしましても私どもは憲法上の問題は生じないものであるというふうに考えているところでございます。
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竹村泰子#19
○竹村泰子君 村岡官房長官は武器の使用と武力の行使の関係について、
 一般に、憲法第九条第一項の武力の行使とは、我が国の物的、人的、組織体による国際的な武力紛争の一環としての戦闘行為をいいますが、自己または自己とともに現場に所在する我が国要員の生命または身体を防衛することは、いわば自己保存のための自然権的権利というべきものであるから、そのために必要な最小限の武器使用は憲法第九条第一項で禁止された武力の行使には当たらないとしており、また、命令に基づく武器の使用に関して、例えば生命、身体を防護するためにやむを得ない必要があるとき、集団的に行ったから憲法上問題があるということにはならないと先日の四月三十日衆議院の本会議で答弁していらっしゃいます。
 橋本総理も、武器の使用を現場にある上官の命令に係らしめることによって、こうした武器の使用が統制のとれたものになり、いわば集団的に行われるものとなる場合があるとしても、その場合はあくまで自己保存であって武力行使にはならないというふうに、これも衆議院の本会議で答えておられます。
 このように、個人判断から上官命令に変わっても、また集団的な武器使用であっても、相手が組織的な軍隊であっても、自己保存のための自然権的権利であるとする見解には変わりがないとしておられるわけですが、なぜそうなるのか私にはわかりません。明確に説明されていないと思います。ここまでしか言っていらっしゃらないんです。お答えください。
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村岡兼造#20
○国務大臣(村岡兼造君) 今、法制局からもいろいろ説明がございました。前からもお答えしておりますように、カンボジア、ザイール等への派遣の経験等から、武器の使用が個々の隊員の判断にゆだねられている現状では、集団で行動している場合において、状況によっては統制を欠いた武器の使用によりかえって生命、身体に対する危険や事態の混乱を招くことがあり得るとの問題点が感得され、また、当時は未経験でございましたが、国連平和維持活動への参加各国の実情からも確認されているところであります。
 そこで、いわば自己保存のための必要最小限の武器の使用という点を何ら変更せず維持した上で、その一層の適正を確保するため、原則として現場にある上官の命令によることとするものであり、またこれまでも命令に基づく武器の使用に関して、例えば生命、身体の防護のためやむを得ない必要があるとき、集団的に行ったから憲法上問題があるということにはならない旨の答弁をいたしているところであります。
 したがって、今般の改正法案は何ら憲法に抵触するものではないと考えております。
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竹村泰子#21
○竹村泰子君 官房長官は私もお人柄、そしていろいろなところでの御発言、注目しておりますし、すぐれた方であるというふうに思いますけれども、今の御答弁は全然国民には理解できない御答弁ではないかと思います。そもそもPKOで自衛隊が海外に行くということについて国民的な大反対があったわけですから、やはりもう少しよくわかるような明確な説明が必要なのではないかと思います。
 ちょっと視点を変えましょう。
 上官の命令で武器を使用しますね。その結果、武器を持って戦うわけですから当然相手に危害を加えます。人も殺します、傷つけます。そのとき、正当防衛及び緊急避難であったかどうかが問われるのは従来どおり武器を実際に使用した自衛官個人でしょうか。それとも命令を下した上官のみがあるいは責任を問われるのか、そこのところはどうなんでしょうか。
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茂田宏#22
○政府委員(茂田宏君) お答えいたします。
 今般の法改正は、集団で行動している場合はおいて統制を欠いた武器の使用によりかえって生命、身体に対する危険または事態の混乱を招くことがあり得るとの問題点を踏まえ、法第二十四条の武器の使用について、原則として個々の具体的状況に応じて最も適切な判断をすることが期待できる現場にある上官の命令によるものとすることにより、その一層の適正を確保しようとするものであり、法二十四条の要件に適合しない武器の使用がなされることは想定しがたいと考えております。
 しかし、あえて仮定の議論として申し上げれば、法律に基づかない武器の使用が許されないことは当然であるので、万が一にも法二十四条の要件を欠く武器の使用の命令があれば、それは違法な命令であり、そのような命令を発して武器を使用させた上官については懲戒処分、さらには刑事罰の対象となり得ることがあり得ると考えます。
 他方……
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竹村泰子#23
○竹村泰子君 私が聞いているのはそういうことじゃないですよ。茂田さんが答えているのはあくまでもそういうことは起こり得ないと。起こり得ない問題なんだけれども……
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茂田宏#24
○政府委員(茂田宏君) 万一起こった場合にはどうなるかという説明を申し上げているわけであります。
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竹村泰子#25
○竹村泰子君 しかも、上官が不当な命令を出した場合にはというふうなお答えでしたけれども、そうじゃなくて今戦いが起きた場合に、それはもう当然起こり得るでしょう、紛争しているところへ行くわけですから。停戦合意が成立をしているとしても、やっぱりいろんな人たちがいるわけですから当然起こり得ることもあるでしょう。そのときにどっちが責任をとるのかと言っているんですよ。だれが責任をとるんですか。
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茂田宏#26
○政府委員(茂田宏君) 先生のおっしゃるその責任という意味ですけれども、上官の判断によって上官が武器使用については命令をするというのが今回改正したいということでございます。そういう意味では、武器使用の判断の責任は上官にあるということでございます。
 ただ、この上官の命令が間違ったような場合、そのときに上官の責任なのか、その命令を受けた隊員の責任なのかということについての責任の所在のあり方を先ほど答弁しようとしていたわけでございます。
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竹村泰子#27
○竹村泰子君 ちゃんと茂田さん聞いていてください。上官が間違った命令を出すことも、人間だからそれは間違うこともあるかもしれないけれども、間違った命令だったかどうだったか、その判断をだれがするのかわかりませんが、間違った命令を出したときにはそういう命令を出した上官が罰せられるんでしょう。個人が罰せられるんですか。
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茂田宏#28
○政府委員(茂田宏君) 先ほど答弁の途中で中断いたしましたけれども、もう一度繰り返します。
 万が一にも法二十四条の要件を欠く武器使用の命令があった場合、それは違法な命令であって、そのような命令を発して武器を使用させた上官については懲戒処分、さらには刑事罰の対象となり得ることがあり得ると考えます。他方、上官の命令に従ったにすぎない隊員については、原則としてその責任を問われることはないと考えております。
 ただ、上官の命令に重大かつ明白な違法があり無効である場合にはそれに従う義務はなく、そのような無効な命令であることを知りながらあえて武器を使用した隊員については懲戒処分、さらには刑事罰の対象となり得ることがあり得るということでございます。
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竹村泰子#29
○竹村泰子君 ややこしくて、そういう理屈は全然国民には通じませんですね。
 では、上官の命令についてちょっと伺います。
 今回の改正によって、武器の使用は原則として現場にある上官の命令によると。いかなる者がここにいる上官に当たるかということで先日も御質問があったと思いますが、現場にある上官に関しては、五月七日の衆議院安全保障委員会で、茂田さん、国際平和協力本部事務局長でいらっしゃるわけですが、「上官というのは、その現場にいる自衛隊員の集団がございますけれども、その中で、指揮命令系統の中で上位に位する者という人でございます。もしその現場に指揮命令関係には入っていないけれども位の高い人がいたとしても、その人は上官には当たらない。その現場にいる自衛官の中の指揮命令系統に入っている人の上位の人という意味でございます。」と言っていらっしゃる。
 これに対して、太田防衛庁運用局長は、「例えば二人でトラックに乗って運転していたという場合に、その人は形式的に部隊指揮官ではないかももれません、ただ、その場合に上下関係があって、上官ということであれば、その人が武器の使用についての命令を下すというふうに考えております。」というふうに違う答えをしていらっしゃるんですね。
 両者のお答えを比較しますと、茂田さんは、指揮命令系統に入っている上位の人が、もっと大将とかいろいろ偉い人がいても、指揮命令系統の上官であり、入っていなければ上官には当たらないと。太田局長は、指揮命令系統に入っていなくても位の高い人の方が上官に当たると。両者の御答弁が食い違っていますけれども、どうなんですか。
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