富田俊基の発言 (行財政改革・税制等に関する特別委員会)
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○参考人(富田俊基君) この改正案におきましては、成長率でいえば実績で一%未満、あるいは先行指標となります三つの重要な経済指標で見て、それに相当するような景気の状態が非常に悪いという判断でございます。
しかしながら、この前期比年率一%という基準を私が甘いと考えますのは、これまでは非常に高い右肩上がりの成長であった、またその末期にはバブルというものがあって非常に高い成長率であったわけでございます。
八〇年代を振り返ってみますと、我が国の持てる潜在成長率は四%程度でございました。しかし、冷戦が終えんいたしまして世界レベルで大きく産業構造は変わる、中国等が安価で豊富な労働力で世界市場に参入したわけでございまして、大きく産業構造が変わる。そういう中で、我が国の持てる潜在成長力も二%弱のところにまで低下してきております。加えて、生産年齢人口の低下でございます。そうした持てる力が二%なのに、一%未満というのはいかにも甘い。
もし、これを厳密にといいますか安易に一%未満になったらすぐに景気対策をやるんだということをやっておりますと、これは崩壊してしまった計画経済みたいな感じを恐らくは先進工業国は持つんではないか。また、民間企業、国民におきましては、景気が悪くなった方がいい、どんどん減税してくれるんじゃないか、公共事業をやってくれるんじゃないかということで、国全体のモラルがめちゃくちゃになりまして、かつてのソビエトのように崩壊してしまう危険すらある。
そういう意味におきまして、アメリカにおいて、弾力条項があってもそれを議会で冷静、厳密に判断いたしまして発動することはなかったということは極めて重要だと私は思います。また、欧州におきましては、制裁が解除されるのはマイナス二%成長未満という非常に厳しいいわば弾力条項であるというふうに考えます。
以上でございます。