稲川泰弘の発言 (行政監視委員会)

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○政府委員(稲川泰弘君) 先ほど大臣から御説明がありましたとおり、泉井事件と石油行政との関係につきましては、既に石油政策がゆがめられるような問題はなかった旨の調査結果を参議院予算委員会等においても御報告させていただいております。しかしながら、当省といたしましては、先ほどの大臣の御説明にもありましたとおり、石油行政の一層の信頼性の向上を図ることが必要であるとの認識のもと、石油政策の再点検に取り組んでまいりました。
 そこで、この場をおかりしまして、これまでの石油政策と今後の取り組みにつきまして御説明をさせていただきます。
 まず、従来からの石油政策について簡単に御説明申し上げます。
 石油分野におきましては、平成元年に個別油種についての生産計画に対する指導を廃止するなど、昭和六十年以降、平常時における石油供給は石油産業の自律的活動にゆだねることが基本、政府は緊急時またはこれに準ずる事態の安定供給を確保するよう民間活動を補完、この考え方を基本としまして段階的に規制緩和を進めてまいりました。特に一昨年には御承知のとおり、特定石油製品輸入暫定措置法、いわゆる特石法を廃止し、石油製品輸入の自由化を図るなどの規制緩和を行ったところであります。これにより我が国石油市場におきましても競争の激化、業態の多様化などの環境変化が急速に進展しており、国際市場と我が国市場のリンケージも高まっているところであります。
 こうした中で、昨年六月、石油流通につきまして石油審議会石油流通問題小委員会の取りまとめがなされました。これは、より透明、公正かつ効率的な市場の確立を図るべく、取引の透明性の確保、公正競争の確保、自己責任原則などを旨とした石油産業の対応の指針を示したものであります。
 この取りまとめにおいては、いわゆる業転、すなわち業者間転売の位置づけについても整理がなされております。まず、業転取引は従来、系列外取引としてタブー視されがちでありました。このため、この取引条件も価格を含め不透明なものとなることが多かったのではないかとされておりました。しかしながら、この取りまとめにおいては、むしろ業転取引を市場取引として適切に位置づけ、その透明かつ公正な取引の確保を図ることの重要性が指摘されております。
 各事業者においても、こうした取りまとめの趣旨を踏まえ、規制緩和等により競争が激化する中で、価格その他の取引条件の明確化、適正化に努めていくことが期待されております。行政においても、適切な環境整備を図る観点から、価格情報の流通促進、公正競争ルールの徹底に今後とも努めていくことが重要であると認識しております。
 さらに、石油政策全般について、経済構造改革の一環として二〇〇一年をめどにさらなる規制緩和、制度改革を行うこととしております。このため、昨年十一月より石油審議会における議論を開始し、石油政策全般の再点検を進めております。検討を進めるに当たっては、内外の環境変化を踏まえつつ、セキュリティーの確保などに配慮しつつ、国際市場との連携強化など、市場原理の導入を一層進めていくとの視点が重要であると認識をしております。
 検討テーマは多岐にわたりますが、まず本年六月をめどに、今後の石油政策の基本的な考え方、これを踏まえた精製業に関する設備許可等のあり方について取りまとめを行うこととしております。その後二〇〇一年までに、かかる基本的な考え方を踏まえつつ、昨今の鉱区開放を踏まえた開発政策の具体的展開のあり方、備蓄制度の具体的あり方などについても検討を行い、法改正を含めて石油政策全般にわたる必要な制度改革を実施してまいります。
 通産省といたしましては、こうした規制緩和、制度改革を通じ、安定的な石油供給の確保、国際的に遜色のない水準のサービスの提供を目指すとともに、民間事業者の自由かつ自主的な取引への取り組みを尊重しつつ、透明かつ公正な競争の確保を図るための環境整備に努め、もって石油行政の一層の信頼性の向上を図ってまいります。
 以上であります。

発言情報

speech_id: 114214281X00419980415_021

発言者: 稲川泰弘

speaker_id: 19622

日付: 1998-04-15

院: 参議院

会議名: 行政監視委員会