本間忠世の発言 (財政・金融委員会)
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○参考人(本間忠世君) お答えをさせていただきます。
最初に、三月末時点の日銀特融の残高でございますが、これは全体で約三兆二千億円となっております。そのうち山一証券向けが約五千億円ございます。それから、北海道拓殖銀行向けが約二兆四千億円でございます。
その次のお尋ねは、山一証券、それから拓銀向けのこの特融の返済の可能性というか、ちゃんと返るのかという、こういうお尋ねだと思いますが、まず山一証券の方でございます。
山一証券につきましては、先般、この四月二日、つい先日でございますが、大蔵省の大臣官房金融検査部の検査結果が発表されまして、その中で、昨年十一月の山一証券の報告に比べまして簿外債務の総額が二百六十六億円増加しているという数字が発表になりました。ただ、一方で山一証券の報告において言及されておりません全く新しい簿外債務というのは把握されなかったというふうに、これもあわせて発表になっております。
この山一証券の財務内容につきましては、これから業務の整理に伴いますいろんな費用ですとか保有財産の価格変動等によりまして資産、負債の金額がいろいろ変わってまいります。そういうことのために、最終的に債務超過といった状態が生じるかどうかここはなお確定しがたい状況にあるというふうに聞いております。
私どもは、これまでの認識といたしましては、山一証券は資産超過であり、したがって最終的には特融は返していただけるものだというふうに考えておりますが、今のようなプロセスを経まして仮に万が一その債務超過の状態に陥ったような場合につきましても、この廃業方針の発表のときの大蔵大臣の談話でも言及されておりますように、政府におきまして寄託証券補償基金の財務基盤の充実とか機能の拡充、これは現在証券取引法改正の中にそういう議論が盛り込まれておるというふうに認識しておりますが、そうした対応の中で特融の返済財源も確保されるものだというふうに考えております。
その次に、北海道拓殖銀行の方の特融、これは大丈夫かというお尋ねでございます。
拓銀に対します特融につきましては、この受け皿銀行が北洋銀行ということで今作業が進められておりますが、その北洋銀行、受け皿銀行に移管されるまでのつなぎの資金を日本銀行が特融として出す、こういう考え方で供給しておりまして、拓銀がいろいろ資産売却をしておりますのでそれによって金が返ってまいりますが、預金保険機構の資金援助とその売却資金等の回収資金によってこの処理の方策が実施される時点で特融は返していただくというふうに考えておりまして、これはそういう意味で特融の回収に懸念が生じるような事態はないというふうに考えております。
それからもう一つのお尋ねでございますが、転換社債でございます。
この山一証券の転換社債につきましては、結論的には山一証券の転換社債の償還資金にも日本銀行の山一証券向けの特融は充てられているというふうに認識しております。
今回の山一証券向けの特融は、御承知のとおり、日本の金融システムをめぐるいろんな厳しい環境の中でシステミックリスクが顕現化することを何とか回避したい、そういうふうな観点から山一証券の廃業、解散が円滑に行われるようにその顧客資産の返還とか約定済みの取引の履行等に必要な資金を供給すると、こういう考え方でこれまで出してきておるものでございます。
お尋ねの山一証券の転換社債の償還につきましては、この社債の受託会社、これは全部で受託銀行は十五行ありますが、これはいわゆる期限の利益の喪失条項というところに当たりますけれども、この受託会社がその条項の適用によって募集委託契約上の権利を行使した結果、この償還期日が到来したということを受けて行われることになったものでございまして、これを円滑に進めることは先ほど申しましたような意味での日本銀行の特融実施の趣旨に合致するものであるというふうに私どもは考えております。