谷垣禎一の発言 (文教・科学委員会)

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○国務大臣(谷垣禎一君) 今の生命倫理問題につきましては、科学技術会議の中に生命倫理委員会というのを設けまして、私も出席させていただいてその御議論をいろいろ伺っているわけですけれども、大変幅広いいろんな問題があるなど、こう思っております。
 一方で、クローン技術というものは、遺伝子の組みかえとかいろんなものと結びついて、我々の生命秩序というものを本当にこんなにいじっていいんだろうかということもあると思いますし、父と母といいますか、哺乳類は皆そういうふうになって生まれてきているわけですけれども、そういうものを抜きにして新しい生命をつくってしまうというようなことが倫理的に許されるのかという問題が一方である反面、委員が御指摘になりましたイギリスのドリー羊なんというのは、人間の血液凝固因子を生むその遺伝子を組み込んでつくると。そうすると、そこから出たミルクは血友病の治療に非常に効果を発揮できるのではないかと期待されるような面もあるというようなことで、非常に問題が複雑だと思っております。
 特に、人の個体にクローン技術を適用していくということになると、とれはもっと問題が深刻というとちょっと適切かどうかわかりませんが、先ほど申し上げたような父と母があって子供が生まれてくるというような我々の社会の倫理構造そのものに対する非常に大きな問題を提供する、倫理的にそもそも許されるのかという問題が一方であると思います。初めから倫理的に許されないという前提をとればそれ以上考える必要はないわけでありますけれども、もう少し柔軟に考えてみても、現実にクローンでつくった牛なんかはたくさん死んでいるわけですね。クローンを人間に適用していった場合に、本当に生命に対する危険性というものも非常にあるのではないか、そこらも解明されていない、こういう問題がございます。
 そこで、去年内閣総理大臣決定されましたライフサイエンスに関する研究開発基本計画、先ほども申し上げたものでございますが、この中では、人の個体生産は行うべきではない、こういうふうに決められております。今、その基本計画の考え方を踏まえまして、先ほど申し上げました科学技術会議の生命倫理委員会の下にさらにクローン小委員会というものをつくりまして、人のクローン個体生産に関する規制のあり方を、一応それをやるべきではないと内閣総理大臣決定でしていただいたわけでありますけれども、さらにそれをどういう形で規制していくかということについて今議論をしていただいているわけであります。今、私どもとしては、生命倫理委員会あるいはクローン小委員会の御議論の結論を見守っていきたい、こう思っております。

発言情報

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発言者: 谷垣禎一

speaker_id: 1444

日付: 1998-04-07

院: 参議院

会議名: 文教・科学委員会