近藤信司の発言 (法務委員会)
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○説明員(近藤信司君) お答えをいたします。
最近の生徒によるナイフ等を使用した一連の事件が多発をしているということを文部省といたしましても極めて深刻に受けとめているところでございます。
そういった子供たちが問題行動を起こす原因といたしましては、既に指摘がなされておるところではございますけれども、今の大切さ、物事の善悪の区別など、人間としての基本的な倫理観でありますとか規範意識が十分に形成されていないこと、あるいは物質的、経済的に豊かになり、望むものは容易に手に入る傾向にある中で、自制心や忍耐力が欠如していると、いわゆる学歴偏重の風潮の中で学校生活への不適応でありますとか、周囲からの過大な期待等によりストレスが滞積をしていること、こういったことが指摘をされておるわけでございます。こうしたことの背景には、社会状況や家庭教育のあり方、あるいは学校教育のあり方、さらにはマスメディア等を含めた社会全体が、さまざまな問題が複雑に絡み合っているだろうと、こういうふうに考えておるところであります。
しかし、いずれにいたしましても、学校が安心して学べる場であるとの信頼が揺らぐようなことがあっては絶対にいけないと、こういうふうに考えているわけでございまして、今、先生御指摘になりましたけれども、去る二月六日の都道府県・指定都市教育委員会の生徒指導担当課長・社会教育担当課長会議におきまして、文部大臣から、「子供や教職員の安全確保のために校長が必要であると判断したときは、保護者や子供の理解を求めつつ、状況に応じた適切な方法で所持品検査を行うことも含め、毅然たる措置を講ずる必要がある」と、こういうふうに申し上げたところでございます。
もとより、所持品検査のみで学校を平穏、安全な環境に維持するということではなく、学校における教育活動は教職員、生徒間の信頼関係の上に立って営まれる、こういう認識のもとに日ごろから規範意識等を子供にしっかりと身につけさせる指導が大切であると、こういうふうにも考えておるところでございます。
昨年の神戸でのああいった事件を契機といたしまして、文部省に置かれております中央教育審議会に諮問をいたしまして、幼児期からの心の教育について審議を進めていただいておりますが、この三月中に中間報告を取りまとめていただく、あるいは学校と関係機関との連携のあり方を中心に、児童生徒の問題行動等に関する調査研究協力者会議、これもまたこの三月中に報告書を出していただくと、こういう予定にいたしておるわけでございます。
問題は複雑多岐にわたってなかなか難しいのでありますけれども、そういった御提言も踏まえながら、文部省としても諸施策の充実に今後とも努めてまいりたい、かように考えているところでございます。